学生の学びと生活、未来を支援する
立教大学
2026/05/18
トピックス
OVERVIEW
立教大学の学びの柱である「RIKKYO Learning Style」(RLS)は、スタートから10年を迎えました。リベラルアーツ教育の深化と、学生が自分らしく生きるための力を育む学びのスタイルは、学内の豊かな支援体制を基盤に、学生の成長を多面的にサポートしています。今回、教学支援を担当する副総長の新田啓子教授と、学生支援に携わる部門の職員による座談会を通して、RLSを具現化する全学的なサポートの真髄に迫ります。
左から、市川さん、林さん、新田副総長、小島さん、樋口さん
多様な体験を通して 「自立的な学修者」を育む
副総長(教学支援担当)、文学部文学科英米文学専修教授 新田 啓子
RLSの実現のために、教学、学生生活、国際交流、キャリアなどを担う各部門が連携し、大学全体で学生を支援しています。まずはそれぞれの役割を教えてください。
教務部全学共通教育事務室担当課長 林 英明
※1 全学共通科目(旧・全カリ):学生の学びを「全学で支える」という理念のもとに設置された「全学共通カリキュラム運営センター」が運営し、全学部の学生が履修する。
学生部事務部長 市川 珠美
※2 新入生キャンプ:新入生を対象に2日間かけて行われる。上級生が学生アドバイザーとして運営に携わり、グループワークなどを通して新入生同士の交流や先輩との交流を図る。
※3 林業体験:岩手県陸前高田市生出(おいで)地区で共同生活をしながら、地元の林業従事者からの指導を受けて実際に林業を体験するプログラム。
国際化推進機構(国際センター) 樋口 萌
※4 グローバル・リーダーシップ・プログラム(立教GLP):企業や団体から提示された課題の解決にチームで挑む、全学部生対象のプログラム。
※5 陸前高田プロジェクト:岩手県陸前高田市をフィールドに、海外大学の学生と協働しつつ、被災地の現状を理解し、復興における課題を共有することを目的としたプログラム。
キャリアセンター 小島 緑
RIKKYO Learning Style
自分を育む多様な10の学び
座学だけにとどまらない多種多様な学びの機会を用意。各学部の専門科目、言語系科目や多彩な学びといった全学共通科目、海外プログラムなど、10のカテゴリで構成されています。関心・目的に応じて自在にアレンジ
自分の目標や関心に合わせて、学びを自由に構築できます。将来のキャリアや自らの生き方に学びをどう結び付けていきたいかを考えるきっかけにもなる、学生の主体性を重んじた仕組みです。3つの期間に分けて段階的に学ぶ
4年間を、大学の学びに着地する「導入期」、視野を広げ自己を確立する「形成期」、専門分野を究め未来への解像度を高めていく「完成期」に分け、段階的に学びを深めます。学生支援の本質を表す「助育」の伝統
市川 本学の学生支援には「助育」という考え方があります。学生を「助け育てる」のではなく、「自ら育つことを援助する」という姿勢です。最近、大学はサービスの強化を求められがちですが、表立って支援をせずとも学生が自ら歩んでいける状態こそが、究極の支援の形ではないでしょうか。学生に接する時は「手助けしてあげたい」という気持ちと、「ここからは自分で考えてほしい」という願いとの間で、いつも葛藤しています。
新田 RLSは私たち教職員にとっても大きな挑戦ですね。「助育」という万能の正解がない問いに、教職員が熱い思いを持って向き合っているのだと改めて感じます。
学びを統合し、自分らしい人生を描く
小島 「専門と教養の統合」という点で言えば、キャリア相談で学生に話を聞くと、学部の学びとサークルやボランティアなどの活動が切り離されることなく、一人の人生の中で「溶け合っている」ように感じます。私たちの役割は、その経験を学生自身が客観視し、自分の言葉で語れるようにすることだと考えています。
樋口 国際交流の現場でも、単位になるかどうかにかかわらず「面白そう」という純粋な好奇心が、自立的な学びの原動力になっていると実感します。留学生との出会いをきっかけに、「立教GLP」や「RFP」へと挑戦を広げる学生もいます。そうした姿をロールモデルとして発信していきたいですね。
市川 どこでどんな接点を持つかを少し意識するだけで、大学生活は大きく意味を持ち始めます。一つの世界に閉じこもらず、さまざまな人や経験と出会ってほしい。RLSは、そのために設計された正課・正課外の枠を超えたカリキュラムだと思います。
新田 社会に出てから初めて「あの時の学びが効いてきた」と実感する卒業生も少なくありません。今後は、そうした卒業生や在学生の声を丁寧にすくい上げ、教育の改善につなげていくことが課題ですね。カリキュラムも、さまざまな支援制度も、私たち教職員の思いも、全ては学生たちの挑戦をサポートするためにあります。助育の精神のもと、教育内容の充実や学びの在り方の見直しを進めながら、これからも全力で一人一人の学生に伴走し続けたいと思います。
グローバル教養副専攻
学部で専門性を深めつつ、3コース・23テーマから興味のあるテーマを選び、分野の枠を超えて体系的に学ぶプログラム。所定の科目の履修と、大学が認定する海外体験が修了要件となります。世界を
3つのコース
- Arts & Science Course
幅広い知識と教養、総合的な判断力を養うコース
- Language & Culture Course
多文化理解や外国語を使う力を身に付けるコース
- Discipline Course
学部や学内諸機関が提供する科目を中心としたコース
RIKKYO Future Project
立教池袋中学校・高等学校の生徒の皆さんを対象にした「Rikkyo Expo(立教万博)」の様子
立教大学をより良くするために、学生が教職員と協働して具体的な提案を行い、企画実施するプロジェクト。2025年度は「文化団体の連携」「一貫連携国際交流」をテーマに各種イベントが実施されました。
学内でできる国際交流
留学生のサポートを行う国際交流ボランティアをはじめ、留学生と日常的に交流できる機会が数多く用意されています。池袋・新座の両キャンパスに設置されたグローバルラウンジでは、外国語で会話を楽しむ「World Cafe」や、留学生が自国を紹介する「Country Festa」など、さまざまなイベントを開催しています。
キャリア・就職サポート
働くことや将来どうなりたいかを考えるきっかけとなる、多彩なプログラムがあります。1年次から参加できるプログラムも多く、早い段階からキャリアに対する視野を広げ、理解を深めることができます。1対1でキャリアセンタースタッフと面談できるキャリア相談では、将来への漠然とした不安から就職活動の選考に関する具体的な悩みまで、どんなことでも相談できます。
- 年間プログラム開催数 262回
- 年間キャリア相談件数 9,912件
立教サービスラーニング(RSL)
「RSL-ローカル(南魚沼)」では「雪掘り」と呼ばれる除雪作業を行う
立教の建学の精神を具現化した、共生社会の担い手としてのシティズンシップを養う科目。「講義系科目」と「実践系科目」の2種類があり、社会の現場での活動と、教室における学問的な学びとの統合を目指します。
講義系科目(一例)
- SDGsと現代社会の課題とその関わり方入門
- カーボンニュートラル人材育成講座 など
実践系科目(一例)
- RSL-コミュニティ(池袋)(埼玉)
- RSL-グローバル(フィリピン) など
「実践系科目」の基本的な流れ
- 事前学習
- 体験学習
- 事後学習
TOPIC
学生生活を支える施設
学生の視野を広げ、より活動的に学生生活を送るための施設が、キャンパス内に数多くあります。
図書館(池袋・新座)
上/池袋図書館、下/新座図書館
- 池袋図書館
最大収蔵冊数200万冊、座席数1,630席以上で、国内の大学でも屈指の規模。
- 新座図書館
1階に従来からの図書館機能を集中させ、2階にラーニング・コモンズ「しおり」を配置。
※ほかに、図書資料の保存を目的とする「新座保存書庫」があります。
チャペル(池袋・新座)
上/立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋)、下/立教学院聖パウロ礼拝堂(新座)
- 立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋)
1919年落成。東京都歴史的建造物にも選定されている、厳かなたたずまい。
- 立教学院聖パウロ礼拝堂(新座)
建築家アントニン・レーモンドの設計。七色の光が差し込むステンドグラスが特徴。
ボランティアセンター(池袋・新座)
「ボランティアって何?」「何かできることはないか?」そんな学生の思いに寄り添い、ボランティア活動をサポートするプログラムの実施や情報発信をしています。学生相談所(池袋・新座)
対人関係や性格、学業、進路など、さまざまな悩みについて、豊富な知識を持った職員や専門のカウンセラーが対応しています。学生食堂(池袋・新座)
バランスのとれた食事を安価に提供する学生食堂が、池袋と新座の両キャンパスに複数あり、学生の食生活を支えています。※本記事は季刊「立教」275号(2026年2月発行)をもとに再構成したものです。バックナンバーの購入や定期購読のお申し込みはこちら
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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