ESD研究所Research Center for Education for Sustainable Development

ESDとは、持続可能な開発を通じて全ての人々が安心して暮らせる社会を実現するために必要な力や考え方を人々が学び育むことです。立教大学ESD研究所は、「環境教育」と「開発教育」を切り口として、人文・社会科学的視点からこれらの課題にアプローチし、アジア・太平洋地域におけるネットワークをさらに強化し、この分野の「ハブ」機能を果たすことを目指します。なお、当研究所の前身であるESD研究センター(2007~2011年度)の活動については、旧ホームページをご参照ください。
概要
本研究所の前身にあたる立教大学ESD研究センターは、我が国初のESD(Education for Sustainable Development)研究機関として2007年に設立されました。以来、さまざまな実践研究、教材開発などを通して、国内およびアジア太平洋地域におけるESDの普及に努め、国内外におけるハブとしての役割を担ってきました。2012年3月で、文部科学省オープン・リサーチ・センター整備事業による活動に一区切りつけ、同年4月以降は「ESD研究所」と名称を変え、パーマネントの大学附置研究所として活動を継続し、多くの成果を上げてきました。
特に、2015年度から2019年度にかけては、日本におけるESDの第一人者である阿部治所長(当時)のもとで採択された、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「ESDによる地域創生の評価とESD地域創生拠点の形成に関する研究」(研究代表者・阿部治)を通じて、飯田市(長野県)・羅臼町(北海道)・西伊豆町(静岡県)・対馬市(長崎県)を主要なフィールドとして、実践的な調査・研究を展開してきました。その概要は本学の学術リポジトリで公開されています(本ホームページ「刊行物」参照)。
その後、ESD研究所は、檜枝岐村(福島県)・松崎町(静岡県)とも覚書を交わし、2022年度には、上田信所長(当時)のもと、公開イベント「ESD×SDGs自治体会議」を実施しました(本ホームページ「これまでのイベント・講演会」参照)。この公開イベントでは、「環境」と「観光」という視点から地域創生のヒントを探ると同時に、上述した6つの連携自治体から地域創生への取り組みを紹介していただき、その成果と課題を検討いたしました。
このようにESD研究所は、地域とのつながりを大切にしつつ、ESDを通じた「人づくり」・「地域づくり」の実践と研究を重ねてまいりました。今後もこの方針を大切に維持しながら、より一層の連携の拡大・深化を図っていく所存です。
また、人類共通の課題にまなざしを向け、社会システムのあり方を検討・構想する力のある人材育成にも従来以上に取り組んでいきたいと考えています。気候変動問題の深刻化、貧富の格差の拡大、ロシアによるウクライナ侵攻など、社会の持続可能性(sustainability)を脅かす問題は、解消するどころか、増大しているように見えます。こうした現実に向き合い、生きる条件のきびしい他者存在に思いを馳せつつ、持続可能な社会を構築する力を育むESDの重要性は、一層高まっています。
ESD研究所は、これからも多くの方々と協働しながら、ESDの実践と研究に取り組んでまいります。今後とも、ご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2023年
立教大学ESD研究所長 河村賢治
特に、2015年度から2019年度にかけては、日本におけるESDの第一人者である阿部治所長(当時)のもとで採択された、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「ESDによる地域創生の評価とESD地域創生拠点の形成に関する研究」(研究代表者・阿部治)を通じて、飯田市(長野県)・羅臼町(北海道)・西伊豆町(静岡県)・対馬市(長崎県)を主要なフィールドとして、実践的な調査・研究を展開してきました。その概要は本学の学術リポジトリで公開されています(本ホームページ「刊行物」参照)。
その後、ESD研究所は、檜枝岐村(福島県)・松崎町(静岡県)とも覚書を交わし、2022年度には、上田信所長(当時)のもと、公開イベント「ESD×SDGs自治体会議」を実施しました(本ホームページ「これまでのイベント・講演会」参照)。この公開イベントでは、「環境」と「観光」という視点から地域創生のヒントを探ると同時に、上述した6つの連携自治体から地域創生への取り組みを紹介していただき、その成果と課題を検討いたしました。
このようにESD研究所は、地域とのつながりを大切にしつつ、ESDを通じた「人づくり」・「地域づくり」の実践と研究を重ねてまいりました。今後もこの方針を大切に維持しながら、より一層の連携の拡大・深化を図っていく所存です。
また、人類共通の課題にまなざしを向け、社会システムのあり方を検討・構想する力のある人材育成にも従来以上に取り組んでいきたいと考えています。気候変動問題の深刻化、貧富の格差の拡大、ロシアによるウクライナ侵攻など、社会の持続可能性(sustainability)を脅かす問題は、解消するどころか、増大しているように見えます。こうした現実に向き合い、生きる条件のきびしい他者存在に思いを馳せつつ、持続可能な社会を構築する力を育むESDの重要性は、一層高まっています。
ESD研究所は、これからも多くの方々と協働しながら、ESDの実践と研究に取り組んでまいります。今後とも、ご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2023年
立教大学ESD研究所長 河村賢治
ESD研究所とは
ESD研究所は、ESD教育システムの具体的研究と教育企画および教育者の人材養成システムを研究開発するとともに、国内外のネットワークや産公学連携を強化しながらESDの実践研究を行い、ESDを実質的に機能させる「人づくり」および「地域づくり」の創出を達成して、社会の発展に寄与することを目的としています。
ESD研究所の取り組み
- ESDに関する調査および研究(学外機関・団体からの受託研究、共同研究、受託事業、共同事業、研究者の受け入れ等を含む)
- ESD教育プログラムおよびESD指導者養成プログラムの開発・実践
- 国内外のESD活動における企業等民間団体、行政・自治体、研究機関、市民、NGO/NPO等市民団体との相互連携と人材交流の推進
- 研究成果の公開、普及および出版
ESDとは
ESDとは「Education for Sustainable Development(持続可能な開発のための教育)」の略称で、言い換えれば「持続可能な未来や持続可能な社会を創造する力を育む地球市民のための教育と学習」を意味します。2002年、ヨハネスブルグで開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)」での日本政府とNGOの共同提案を契機に、国連総会の採択を受けて「国連ESDの10年」(2005~2014年)が始まりました。現在は、2014年に日本で開催される最終年の統括会合を、オールジャパンで迎えるために、各機関が尽力しています。
1.ESDの理論と実践に関する研究
持続可能な社会の構築という課題に応える教育につて、国内外の研究動向を把握・分析するとともに、実践に基づいて研究を深化させる。
2.地域におけるESDの導入
国内の地域におけるESDの事例調査を行うとともに、各地の住民や教育機関、地方自治体などの諸組織と協力して、ESDを実践する。
3.生物多様性におけるESD
ESDを通じた生物多様性教育について、国内外の事例調査を行う。
4.HESD研究ならびに学内におけるESDの推進
国内外のHESDの取り組みの現状を調査するとともに、ESD授業を実施し、今後の大学におけるESD推進の在り方を探る。
5.SDGsの推進に向けた活動
SDGsに関する啓蒙活動を推進するとともに、学内外の関係者と協働してSDGsのゴールに向けて実践を積み重ねていく。
6.その他
社会のサステナビリティの向上に関する活動を展開する。
持続可能な社会の構築という課題に応える教育につて、国内外の研究動向を把握・分析するとともに、実践に基づいて研究を深化させる。
2.地域におけるESDの導入
国内の地域におけるESDの事例調査を行うとともに、各地の住民や教育機関、地方自治体などの諸組織と協力して、ESDを実践する。
3.生物多様性におけるESD
ESDを通じた生物多様性教育について、国内外の事例調査を行う。
4.HESD研究ならびに学内におけるESDの推進
国内外のHESDの取り組みの現状を調査するとともに、ESD授業を実施し、今後の大学におけるESD推進の在り方を探る。
5.SDGsの推進に向けた活動
SDGsに関する啓蒙活動を推進するとともに、学内外の関係者と協働してSDGsのゴールに向けて実践を積み重ねていく。
6.その他
社会のサステナビリティの向上に関する活動を展開する。
◆所長
河村 賢治 法学部・同研究科教授
◆副所長
上田 信 文学部特別専任教授
◆運営委員(50音順/以下同)
阿部 治 名誉教授
石井 正子 異文化コミュニケーション学部教授
奇二 正彦 スポーツウエルネス学部准教授
空閑 厚樹 コミュニティ福祉学部・同研究科教授
河野 哲也 文学部教授
庄司 貴行 観光学部教授
関 礼子 社会学部教授
野田 研一 名誉教授
橋本 俊哉 観光学部・同研究科教授
和田 悠 文学部教授
◆所員
跡部 千慧 コミュニティ福祉学部助教
上田 恵介 名誉教授
大倉 季久 社会学部教授
加藤 睦 名誉教授
日下部 尚徳 異文化コミュニケーション学部准教授
佐藤 一彦 学外所員
首藤 若菜 経済学部教授
鈴木 弥生 コミュニティ福祉学部教授
DEWIT, Andrew 経済学部教授
DONOVAN, Herbert 経営学部専任講師
遠山 恭司 経済学部教授
萩原 なつ子 名誉教授
渡辺 憲司 名誉教授
◆研究員等
浅岡 みどり 研究員
元 鍾彬 研究員
江川 あゆみ 研究員
小玉 敏也 客員研究員
小松 恵 研究員
佐藤 壮広 研究員
佐藤 太 研究員
関 いずみ 客員研究員
高橋 正弘 研究員
辻 英之 研究員
中口 毅博 客員研究員
野田 恵 特任研究員
萩原 豪 研究員
廣本 由香 研究員
前田 剛 客員研究員
増田 直広 客員研究員
村上 千里 研究員
森田 系太郎 研究員
山田 悠介 研究員
結城 正美 研究員
河村 賢治 法学部・同研究科教授
◆副所長
上田 信 文学部特別専任教授
◆運営委員(50音順/以下同)
阿部 治 名誉教授
石井 正子 異文化コミュニケーション学部教授
奇二 正彦 スポーツウエルネス学部准教授
空閑 厚樹 コミュニティ福祉学部・同研究科教授
河野 哲也 文学部教授
庄司 貴行 観光学部教授
関 礼子 社会学部教授
野田 研一 名誉教授
橋本 俊哉 観光学部・同研究科教授
和田 悠 文学部教授
◆所員
跡部 千慧 コミュニティ福祉学部助教
上田 恵介 名誉教授
大倉 季久 社会学部教授
加藤 睦 名誉教授
日下部 尚徳 異文化コミュニケーション学部准教授
佐藤 一彦 学外所員
首藤 若菜 経済学部教授
鈴木 弥生 コミュニティ福祉学部教授
DEWIT, Andrew 経済学部教授
DONOVAN, Herbert 経営学部専任講師
遠山 恭司 経済学部教授
萩原 なつ子 名誉教授
渡辺 憲司 名誉教授
◆研究員等
浅岡 みどり 研究員
元 鍾彬 研究員
江川 あゆみ 研究員
小玉 敏也 客員研究員
小松 恵 研究員
佐藤 壮広 研究員
佐藤 太 研究員
関 いずみ 客員研究員
高橋 正弘 研究員
辻 英之 研究員
中口 毅博 客員研究員
野田 恵 特任研究員
萩原 豪 研究員
廣本 由香 研究員
前田 剛 客員研究員
増田 直広 客員研究員
村上 千里 研究員
森田 系太郎 研究員
山田 悠介 研究員
結城 正美 研究員
文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「ESDによる地域創生の評価とESD地域創生拠点の形成に関する研究」(研究代表者・阿部治 平成27~31年度)による成果をまとめました。こちらのリンクからご覧いただけます。
イベント・講演会(開催情報)
深刻化する気候変動、高騰するエネルギー価格、加速化するグローバル経済のもたらすリスクに対処するため、エネルギーの地域自給を具体的に展開する重要性が改めて認識されている。エネルギーの地域自給を進めることは地域のコミュニティ形成および活性化にもつながる。再生可能エネルギー活用方法について学ぶことで、新たな価値の気づきと人と人のつながりがうまれる。また、新たな雇用と需要が地域で生まれることで、地域経済の活性化につながるからだ。本勉強会では、小売電気事業「グリーンピープルズパワー」代表の竹村英明氏を招き、市民電力を発足させるにあたり具体的に必要とされることをお話いただく。また参加者同士の情報および意見交換の場を設けることで、参加者自身がそれぞれの現場でエネルギー地域自給の取り組みを始めるきかっけを提供する。
日時:
2023年12月16日(土)13:00~17:00
場所:
エコデザイン社青山エコファクトリー内コミュニティスペース(埼玉県比企郡小川町青山926-1)
講師:
竹村 英明氏(グリーンピープルズパワー株式会社 代表取締役)
主催:
立教大学ESD研究所
共催:
立教SFR共同プロジェクト研究(研究課題:地域創生拠点におけるSDGs・脱炭素実施状況の調査と提言)、NPO法人小川町自然エネルギーファーム
対象:
学生、教職員、校友、一般
申込方法:
下記のリンクからお申込みください。
問合せ先:
空閑研究室 kuga@rikkyo.ac.jp
日時:
2023年12月16日(土)13:00~17:00
場所:
エコデザイン社青山エコファクトリー内コミュニティスペース(埼玉県比企郡小川町青山926-1)
講師:
竹村 英明氏(グリーンピープルズパワー株式会社 代表取締役)
主催:
立教大学ESD研究所
共催:
立教SFR共同プロジェクト研究(研究課題:地域創生拠点におけるSDGs・脱炭素実施状況の調査と提言)、NPO法人小川町自然エネルギーファーム
対象:
学生、教職員、校友、一般
申込方法:
下記のリンクからお申込みください。
問合せ先:
空閑研究室 kuga@rikkyo.ac.jp
研究所からのお知らせ
2018年5月26~27日に開催した公開ワークショップ「日独共同企画—ドイツの気候変動教育能力開発プログラム体験ワークショップ—」の成果をまとめたガイドブック2とその付録、2019年5月19日に開催した公開ワークショップ「地域でできる効果的な気候変動対策を考える—実践するためのワークショップ—」の成果をまとめたガイドブック3とその付録を作成しました。下記リンクからそれぞれご覧いただけます。
「気候変動教育能力開発プログラムガイドブック2 本編」はこちら
「気候変動教育能力開発プログラムガイドブック2 付録編」はこちら
阿部治所長が編者を務める以下の書籍が3月20日に出版されます。ぜひご覧ください。
阿部治・増田直広 編『ESDの地域創生力と自然学校——持続可能な地域をつくる人を育てる』(ナカニシヤ出版、2020年)
阿部治・増田直広 編『ESDの地域創生力と自然学校——持続可能な地域をつくる人を育てる』(ナカニシヤ出版、2020年)
本研究所所長 阿部 治が、「国連ESDの10年」への取り組み等をとおした環境教育の発展への貢献を評価され、「⽇本⾃然保護⼤賞 2020【特別賞】沼⽥眞賞」を受賞しました。
⽇本⾃然保護⼤賞は、すべての個⼈と団体・企業・⾃治体等を対象に、地域性、継続性、専⾨性、先進性、協働の観点から、⽣物・⽣態系の研究、⾃然保護の実践、環境教育の推進などの優れた活動を表彰するものです。
「沼田眞(ぬまたまこと)賞」は該当者がいる場合のみに送られる特別な賞で、生態学者として自然保護の重要性を科学的に説き、日本自然保護協会の元会⻑として自然を守ることの大切さを訴え、日本の自然保護を国際的な水準に高めた沼田博士の志を未来に伝えていくにふさわしい実績や科学性をもった活動に授与されます。
新型コロナウイルスの影響で、授賞記念シンポジウムは延期になりました
2020年3月22日(日)に開催される授賞記念シンポジウムでは授賞活動発表を行ないます。(要事前参加申込)
⽇本⾃然保護⼤賞は、すべての個⼈と団体・企業・⾃治体等を対象に、地域性、継続性、専⾨性、先進性、協働の観点から、⽣物・⽣態系の研究、⾃然保護の実践、環境教育の推進などの優れた活動を表彰するものです。
「沼田眞(ぬまたまこと)賞」は該当者がいる場合のみに送られる特別な賞で、生態学者として自然保護の重要性を科学的に説き、日本自然保護協会の元会⻑として自然を守ることの大切さを訴え、日本の自然保護を国際的な水準に高めた沼田博士の志を未来に伝えていくにふさわしい実績や科学性をもった活動に授与されます。
新型コロナウイルスの影響で、授賞記念シンポジウムは延期になりました
刊行物
ISSN 2187-9877 (print version)
ISSN 2188-0158 (online version)
ISSN 2188-0158 (online version)
第3回全国ESD・SDGs自治体会議—コロナ危機を持続可能な地域創生に向けたチャンスに変える— 報告書(2021年度)(2021年3月)
東京芸術劇場×立教大学 連携講座「池袋学」講義録 2017年度
福島の今と向きあう。立教SFR重点領域プロジェクト研究 講演録(2013年3月)
関係機関リンク
覚書締結自治体
NGO・NPO
豊島区関係
教育・研究機関
政府関係機関
学内機関
お問い合わせ
立教大学ESD研究所
esdrc@rikkyo.ac.jp
〒171-8501 豊島区西池袋3-34-1 池袋キャンパス12号館2階
〒171-8501 豊島区西池袋3-34-1 池袋キャンパス12号館2階