「はたらく」を考える鼎談企画——「はたらく」について、大学生と社会人が本音で語り合う

経営学部

2022/10/25

キャリアの立教

OVERVIEW

経営学部経営学科のコアカリキュラムであるビジネス・リーダーシップ・プログラム(BLP)※。今回、2年次を対象とした「BL2」の受講生、運営学生、提携企業のパーソルホールディングス担当者の三者で「はたらく」を考える鼎談を実施しました。「BL2」の運営統括を担う学生が進行を務め、大学生と社会人がそれぞれの目線で「はたらく」について思いを巡らせ、本音で語り合いました。

※ビジネス・リーダーシップ・プログラム(BLP)
企業から提示される課題にチームで挑むプロジェクト型授業。1年次で履修する「BL0」「BL1」から始まる積み上げ式のプログラム。「BL2」は、1年次で学んだビジネスプラン作りと論理的思考を踏まえ、ビジネスにおける課題解決能力とリーダーシップを開発することを目的としています。全14回の授業には提携企業の社員もメンターとして参加し、よりリアルな目線からのフィードバックを受けられます。学期末にはプレゼンテーション形式のコンペティションが行われ、提携企業、教員、学生からの投票により優勝チームが決まります。

——2022年度春学期のBL2では「『はたらく』にまつわる社会課題を解決する」というテーマに取り組んできましたが、それ以外にも学生と社会人で「はたらく」について考える機会を設けたいと思い、今回の鼎談を企画しました。まずはBL2との関わり方を含めて自己紹介をお願いします。

鈴木 佳乃さん(経営学部経営学科2年次)

鈴木 経営学科2年次の鈴木佳乃です。BL2には受講生として参加し、最後のプレゼンテーションではクライアント賞と教員賞をいただくことができました。

門脇 経営学科3年次の門脇克幸です。BL2では全体CA(コースアシスタント)として授業の運営に携わりました。

木下 パーソルホールディングスの木下です。22年前にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社し、営業、人事、マーケティングなどの業務に携わってきました。BL2では提携企業として、課題の提示やプレゼンテーションの審査などに関わりました。本日はよろしくお願いします。

——BL2を経て感じたことや、「はたらく」に対して持っているイメージを教えてください。


木下 BL2は、皆さんが就職活動を始める前に「はたらく」について考える貴重な機会だったのではないでしょうか。学生の社会課題の捉え方や、時には感情むき出しでプレゼンテーションを行う姿を見て、非常に心を動かされるものがありました。

門脇 僕はBL2の受講生に接して、「はたらく」とは「夢を実現すること」ではないかと感じました。目を輝かせながら「これがしたい!」と訴える学生を見ると、「自分もこういう意識で働きたい」と思いました。

鈴木 私はBL2を受講する前から「はたらく」に対してポジティブなイメージを持ち続けています。私には「世の中にとって価値あるものを自分で創り上げたい」という目標があり、それに向けた活動の一環として仕事があると考えています。仕事の中で不安を覚えたり、困難に直面したりすることはあるかもしれませんが、私にとって「はたらく」の最終的なゴールは「実現したい夢」だと思っています。



——門脇さんは現在就職活動中ですが、「はたらく」目的をどのように捉えていますか?


門脇 就活では「過去の自分から軸を見つけろ」と周りからよく言われるのですが、例えば20年先の、今とは全く違う社会になった時に、いままでの自分の延長では活躍することはできないと感じます。だから「はたらく」目的を考える時に「これからの社会はどうなるのか」「これからの社会で生き残っていくためにどうしたらいいのか」という視点を持ちたいと最近思っています。木下さんは、例えば新卒採用を担当されている時、どのような意識を持って仕事に臨んでいましたか?

木下 会社が成長すればするほどポジティブにはたらく人が増えていくと信じていました。そして「応募者本人にとって幸せか」「企業にとって幸せか」という2つの軸を持ちながら、その会社で一緒にはたらく仲間を見つけたいと考えて採用活動に取り組んでいました。

門脇 克幸さん(経営学部経営学科3年次)

門脇 その仕事をやり遂げた先に、木下さんの個人的な夢があったのでしょうか?

木下 個人的な夢や目標が若い時にあったかというと、確固たるものはなかったですね。それよりも、大学を卒業してすぐに規則正しい生活をして毎朝会社に行けるか不安だったし、「同期の中で落ちこぼれになったらどうしよう」という危機感もありました。



——そうすると、木下さんは就職当初「はたらく」に対してネガティブなイメージを持たれていたように感じますが、何かがきっかけでポジティブなイメージに変わったのでしょうか?


木下 最初は営業を担当していて、お客様のためになることを一生懸命頑張っていました。楽な仕事ではありませんが、お客様に喜んでいただくことにやりがいを覚え、その積み重ねが前向きにはたらく活力になったのだと思います。

門脇 僕はいま、はたらくことに対して若干ネガティブになっています。志望する企業に入社できたとしても、活躍できるのか、という不安があります。最近は働き方が自由になっていて、個人の裁量権が大きくなる傾向がありますよね。「自分でやってみて。自由だよ」と言われたら少し怖くなります。

木下 学氏(パーソルホールディングス(株)グループコミュニケーション本部 本部長)

木下 どんどん若手に任せていくという方針が主流になってきていますよね。だから、自分を律する気持ちが大きく問われます。自分がどういう時に甘えてしまうのか、どういうことなら頑張れるのか。そういったことを大学生活の中で知ることが重要だと考えます。

——皆さんにとって「はたらく」の理想は、どのようなことだと思いますか?自分にとっての理想でも、社会にとっての理想でも構いません。


門脇 はたらいて自分の子供の笑顔が見ることができたらいいなと思っています。「はたらく」とは誰かに価値を提供することだとよく言われますが、自分の子供や次世代に良いものを残すことができれば、それが僕にとって「はたらく」の理想像です。まだ結婚もしていませんが、将来そうなっていたいと願っています。

木下 毎日が前向きな状態であること。社会的な「はたらく」の理想は、皆が希望や目標を持ち、それに向かって自分自身でコントロールしながらはたらいている状態です。

鈴木 就職、起業、フリーランスなど多様な形があって、幅広い選択肢の中から自分が望むはたらき方を自由に選択できる社会が理想だと思います。



——「はたらく」の理想を実現していくために、(学生である)自分たちの世代でどのようなことができると思いますか?


鈴木 学生にできることは何かと言われると難しいですね。ただBL2を通して、同じ大学で学ぶ仲間が「はたらく」に対してさまざまな疑問や願望を持っていると分かったので、それを発信できる場がもっとあればいいなと考えています。また、立教大学は就職活動へのサポートは手厚いと思うのですが、起業など就職以外の選択をする学生が相談できる場が少ないと感じています。そういう人たちがもっと活動しやすい大学になってほしいし、就活以外の多様な選択肢を幅広く提示してくれる機会があればいいなと思います。

木下 確かにキャリアセンターに行って「会社を立ち上げたいんです」と言ったら少し驚かれるかもしれませんね。でもそういう人にとって、とても良い学びの機会が大学にはある気がします。企業とのつながりがあるし、先端的な取り組みも行っているので、自分が発信すれば何らかのつながりが生まれるのではないでしょうか。

門脇 理想を実現するためには、まずはいろいろな人とコミュニケーションを取ることが大事だと考えています。その中で自分のロールモデルが見つかれば目標にして頑張れると思いますし、「多様な人がいる」ということを多くの人が知れば、多様性が認められる社会になっていくのではないでしょうか。

木下 学生時代にできることはたくさんあると思いますよ。今回の鼎談のように思いを発信するのもいいし、いろいろな社会人と触れ合ってロールモデルを探すのもいい。社会人も、学生に頼られてうれしい人は多いと思いますし、ずうずうしく聞けるのは学生の特権ではないでしょうか。多様な価値観を吸収し、その複合体が自分の理想になっていくのだと思います。
門脇 木下さんの世代で、理想の「はたらく」を実現するためにどのようなことができると思われますか?

木下 選択肢が多様化してきた中で、フリーランスではたらくのが幸せな人もいますし、会社で多くの人に囲まれてはたらくことが幸せな人もいます。おのおのが理想を言語化して掲げ、周囲に伝えることが大事だと思っています。

——最後に、今回の鼎談を通じて感じたことや、これからの目標があれば教えてください。


門脇 お二人の考えを知ることができて、とても刺激を受けました。いま取り組んでいる就活に少し義務感のようなものを覚えていたのですが、外部の環境に触れられる時期だと前向きに捉え、他大学の学生や社会人と話す機会を大切にしようと思いました。

鈴木 「はたらく」に対してここまで深く考えた経験がなく、「はたらく」に対する私自身の価値観を発信する場もなかったので、大変貴重な機会でした。自分の価値観がより明確になり、将来の仕事へのモチベーションも高まりました。

木下 楽しかったです。大学生をはじめ将来を担う人たちが「はたらく」に対してワクワクできる世の中を作っていくことが必要だと改めて感じました。そういうことを本気で考えている人は世の中にたくさんいます。そうした思いを、より大きなパワーに変えられるような取り組みに今後もチャレンジしていきたいです。


あとがき

唐鎌 光生さん(左)、大類 遥さん(右)

今回の鼎談は、「はたらく」について考える機会を世の中に広めていきたい、という想いで企画しました。私たちは就職活動を終え、自分の「はたらく」を綺麗にまとめがちだと痛感しました。「はたらく」への素直な気持ちに、いつの間にかふたをしてしまっているのではないかと感じたのです。しかし、それは果たして幸せな生き方と言えるのでしょうか? このような想いから、登壇者の御三方には、“忖度ナシ・本音で語り合う”ということを大切にしながら話していただきました。読んでくださった方には、ご自身の「はたらく」を素直な気持ちで問い直すきっかけにしていただきたい、と願っております。最後に、本企画にご尽力いただいた皆さまに、心より感謝いたします。どうか、皆さまの「はたらく」が幸せなものになりますように!

2022年度BL2 運営統括 経営学部国際経営学科4年次 大類遥、唐鎌光生(5年間一貫プログラム4年目)

プロフィール

PROFILE

木下 学、鈴木 佳乃、門脇 克幸(敬称略) 

木下 学(写真中)
パーソルホールディングス(株)グループコミュニケーション本部 本部長。BL2では提携企業として、課題の提示やプレゼンテーションの審査などに関わる。

鈴木 佳乃(写真右)
経営学部経営学科2年次。2022年度BL2の最終プレゼンテーションではクライアント賞と教員賞を獲得。

門脇 克幸(写真左)
経営学部経営学科3年次。全体CA(コースアシスタント)として2022年度BL2において、運営学生のマネジメントを担当。

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