立教大学の英語教育立教大学の教育の仕組み

2020年度から始まる立教大学の新たな英語教育カリキュラムの柱は、大きく分けて二つあります。一つは、1年次必修カリキュラムにおける「英語ディベート」科目の導入。もう一つは、2~4年次において「専門領域を英語で学ぶ」ための学びの体系を整えていくことです。

1年次必修に「英語ディベート」科目を新設 英語で討論し、批判的かつ論理的に考える力を鍛える

2020年度より、学部1年次生全員を対象とする英語必修カリキュラムにおいて、秋学期に「英語ディベート」科目を新たに設けます。

現在は、スピーキング力だけでなく、さらにもう一段階進んだ力が社会から求められています。それは、社会人基礎力や21世紀型スキルと言われる、自分で考える力や物事を批判的に見る力、相手と対話しながら議論を発展させていく力などです。こうした力を養うため、従来の「英語ディスカッション」科目に加えて、「英語ディベート」科目を新たに設置します。

「英語ディベート」科目では、社会問題などを題材に、賛成派と反対派に分かれて英語で討論を行います。1クラスは20人程度で、討論の前後の授業では、準備や振り返りのための時間も設けます。ディベートを行うためには、単に英語で話すだけでなく、相手の話を理解し、それに対する反論をしなければなりません。自分たちの主張の論拠を示すためのエビデンスも必要です。授業を通して、批判的かつ論理的に考える力や、情報を収集して活用する力、他者と建設的に議論する力を、1年次生全員に身に付けてます。

さらに、同じ1年次必修科目である「e-learning」は2020年度から基本的に自宅学習となり、授業では事前に学んできた内容に基づくアクティビティを行います。また、教材もTOEICのスコアを伸ばすためのものに切り替える予定で、より学びの目的を明確化していきます。

「専門領域を英語で学ぶ」ための力を 「CLIL(内容言語統合型学習)科目」を通して段階的に身に付ける

新カリキュラムのもう一つの特色は、「専門領域を英語で学ぶ」ための学びの体系です。卒業後に専門性を生かしてグローバルな環境で活躍することを見据え、学部の専門領域を英語で学ぶ「学部EMI(English as a Medium of Instruction)科目」を、今後さらに充実させていきます。

しかし、経済学や法学などの専門領域をいきなり英語で学ぶのはハードルが高いため、まずはディスカッションやディベートなどの1年次の英語必修科目において、専門領域に関連する内容を緩やかに取り入れます。その次のステップとして2年次以上を対象に設置するのが「CLIL科目」です。このCLIL(Content and Language Integrated Learning)科目を通して専門領域に関する英単語や英語表現を学び、学部の専門科目を英語で学ぶための土台となる力を身に付けていきます。

「CLIL科目」は全学部生が選択できる自由科目として開講します。また、初級科目と中級科目の2つのレベルを設け、初級科目では人文科学、社会科学、自然科学の3領域に分かれて学び、中級科目は、より各学部の専門性に合わせた形で展開していく予定です。

1年次の必修科目で英語によるコミュニケーション力や思考力を鍛え、専門領域を英語で学ぶための入り口に触れる。そして2年次以降は自分のレベルに合わせて「CLIL科目」を履修し、徐々に専門性の濃度を高めながら「学部EMI科目」へと進んでいく。このように、新カリキュラムでは1~4年次を通じて、目的意識を持って継続的かつ段階的に学びを進めていくことができるようになっています。