たくさんの人に出会い、交流してこそ留学経験は将来の財産になる

サントリーホールディングス(サントリースピリッツ株式会社) 西成 弘貴さん

2017/05/18

立教卒業生のWork & Life

OVERVIEW

観光学部を卒業し、今はサントリーホールディングス(サントリースピリッツ株式会社)で働いている西成 弘貴さんからのメッセージです。

第一志望をまわりに伝えることで 自分を奮い立たせた

子どもの頃からずっと野球をやっていて、小学校3年生の時の夢はメジャーリーガー。プロ野球選手ではなく、とにかくメジャーリーガーになりたかった。本気でなれると思っていたわけではないのですが、「何か普通の人とは変わったことがしたい」と考えていたのでしょう。でもその夢をきっかけに英語を習い始めたくらいなので、少しは期待をしていたのかもしれません。  
同時に、私の目を輝かせてくれたのが空港でした。というのも我が家は、野球の世界大会で来日した海外選手をホームステイ先として受け入れていたため、空港に迎えや見送りに行く機会が多かったんです。空港で働く人たちの姿が、子どもの目にはとても格好良く映り、そのイメージがずっと心に残っていたせいか、「立教大学の観光学部は航空関係への就職に強い」と聞いてからは、立教の観光学部に憧れを抱くようになりました。ただ受験勉強に専念し始めたのは、高校の野球部を引退してから。周りに「観光学部に入る!」と宣言してしまうことで、あえて自分を追い込み、必死で勉強に取り組みました。

相手から知識を吸収する感覚を持つと会話がどんどん楽しくなる

大学時代に1年間、カナダのバンクーバーに留学しました。留学の目的は貿易を勉強することでした。なぜ貿易かというと、日本という島国にいる以上、ビジネスに貿易はつきものだと考えたから。好きな空港についてより知識を深めたいという思いもありました。  
留学経験で成長したことと言えば、まず恥ずかしがらなくなりました。現地では、念入りにプレゼンテーションの準備をしてい たとしても、他の人の発音に比べて劣ってしまい、何度も恥ずかしい思いをしました。でも回数を重ねるうちに、「劣っているのは分かっているけれどベストを尽くそう!」と覚悟を決めるように。また他の人の話をすごく楽しく聞けるようにもなりました。考え方って人によってこんなに違うんだと気づいたんです。見わたせば、自分の持っていない知識や考え方を持った人がいっぱいいる。会話そのものが大きな学びにつながると考えて、相手から知識を吸収する感覚で話を聞くようにしたら、人と話すことがどんどん楽しくなっていきました。

海外にいると、日本のものづくりが魅力的に見えてくる

就職活動は、留学中にボストンで開催されたキャリアフォーラムに参加し、情報を収集しはじめたのがスタートです。先輩から「興味がある業界だけに絞らない方がいい」とアドバイスされていたため、興味が無かった企業も積極的に見るようにしていました。ただ海外で生活し、日本のプロダクトに触れるたびに、 メーカーがいいなと思うように。そして、自社のプロダクトを、自分の手で海外に発信する仕事に携わりたいと考えるようになりました。中でも特にピンときたのがウイスキー。自分が好きだったというのもありますが、日本のウイスキーは「5大ウイスキー」と呼ばれるほど海外からの評価も高い。そこで日本におけるウイスキーの原点はどこだと探ったところ、サントリーに行きついたわけです。  
現在は需要と供給のコントロールをするサントリースピリッツ株式会社に所属し、洋酒の仕入れを担当しています。スケジュール調整や、船会社とのやり取りが主な業務。空港好きが高じて勉強した貿易の知識が、今こうして役立っているのですから、人生っておもしろいなと思います。

目上の人と会い、話を聞くことも勉強のひとつ

今の目標は、やはり海外に行きたいと思います。かかわりのあった先輩が、今MBA留学で海外にいるのですが、自分も機会があればぜひ挑戦したいと考えています。もちろん日本でも学べることはたくさんあります。先ほども述べたように、人から吸収できる知識のストックはすごく貴重。話を聞くために、なるべく目上の人といる時間を意識的に作るようにしています。あとは「月に何冊」と目標を決めて本を読んだり、仕事でかかわることの多い通関の勉強をしたり。たとえ仕事が忙しくても、日々なんらかの勉強はしておきたいんです。ただ、今の仕事に活かそうと考えているわけではありません。自分の知識として持っておこうかな、くらいの動機からです。そして、目標に向かって歩むなかで、どこかのタイミングでふと、吸収した知識が役に立つ日が来たらいいなと思っています。

プロフィール

PROFILE

西成 弘貴さん

サントリーホールディングス(サントリースピリッツ株式会社)
観光学部観光学科 2016年卒業

※本記事は、大学新聞社による「就活支援ジャーナル」(2017年5月発行)の記事を再構成したものです。記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。

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