平和・コミュニティ研究機構Rikkyo Institute for Peace and Community Studies

さまざまな角度から平和構築にかかわる研究活動を行うとともに、大学院科目も提供しています。また、研究書の刊行、継続的な講演会の開催など、学内外に向けた研究と教育への貢献をめざしています。

研究機構からのお知らせ

2023.1.24 立教大学におけるユン・ドンジュ追悼行事を再開します!
皆さんは韓国の詩人ユン・ドンジュ(尹東柱)をご存知でしょうか。植民地下の朝鮮から立教大学に留学し、短いながらも学生生活を過ごしたユン・ドンジュは、その後、京都の同志社大学に移ったところ、1943年に思想犯として逮捕され、民族の解放を見ることなく45年2月に福岡刑務所で獄死しました。朝鮮半島が植民地支配から解放されたのち、彼の詩は韓国で広く愛誦されるところとなり、国民的詩人と呼ばれるようになっています。

立教大学では2008年2月以降、卒業生からなる「詩人尹東柱を記念する立教の会」が中心となって2020年まで公開講演会を実施してきました。毎年ユン・ドンジュが亡くなった2月16日に近い日曜日に、チャペルでの礼拝を行なうとともに、ユン・ドンジュと日本、韓国のかかわりを深く考える講演会などを開催してきたのです。幸いなことに多くの皆様がご参加くださり、チャペルにあふれるほどの参加者をお迎えしてきました。『朝日新聞』の社説など、メディアでも取り上げていただきました。

ところが、新型コロナウイルス感染拡大のために2021,22年と追悼行事は中断せざるをえませんでした。今年2023年にはオンラインでこの追悼行事を再開すべく、「詩人尹東柱を記念する立教の会」の主催とともに、立教大学平和・コミュニティ研究機構(平コミ)が共催を担うこととなりました。

平コミでは2020年度以降、一般教養科目としてユン・ドンジュ科目と総称する、日本と朝鮮半島のかかわりを考える科目を提供してきました。「アジア地域における平和構築」という科目に「尹東柱とその時代」「尹東柱とその記憶」といったタイトルで、池袋・新座の両キャンパスで展開しています。そこではユン・ドンジュという詩人を通じて日本と朝鮮半島のつながりを知り、それをより豊かに育てていくきっかけを学生たちがつかめるように設定しました。平コミとしても今後、ユン・ドンジュを知ることで隣国の人びととともに平和と相互理解を進めることができるよう、一層の努力をする所存です。

今回の行事での講演は「尹東柱の故郷・間島を語る」というタイトルでソウル在住の戸田郁子氏にお願いしました。中朝国境地帯にあたる間島は、多くの日本人にとってはなじみのないところですが、その地がどのような意味を持っており、そこでユン・ドンジュはどのように生まれ育ったのかをお話しいただきます。なお、チャプレン室のご協力を得て、本学チャペルで追悼礼拝を録画し、当日の冒頭に配信する予定です。

今回は新型コロナウイルスの突然の感染拡大による不測の事態を避けるため、オンライン開催といたしました。どなたでも参加できます。オンラインでの視聴によりご不便をおかけすることもあるかと思いますが、どうかご理解をお願いいたします。お手数ですが、視聴には事前申請が必要です。申請のほどをよろしくお願いいたします。すでに広報を開始しており、そちらで申請された方は再度の申請は不要です。

公開講演会 詩人尹東柱とともに・2023

2023年2月19日(日曜日) 午後2時開始
講演:戸田郁子さん 作家・翻訳家
1983年から韓国に留学し、高麗大学で韓国近代史を学ぶ。1989年、中国ハルビンの黒龍江大学で中国語を学び、中国朝鮮族の移住と定着の歴史の研究をライフワークとする。著書に『東柱の時代』(図書出版土香=韓国で刊行、2022)『中国朝鮮族を生きる 旧満洲の記憶』(岩波書店、2011)など、訳書に金薫『黒山』(クオン、2020)など多数。朝日新聞日曜版GLOBEのコラム「ソウルの書店から」を10年にわたって執筆中。
主催:詩人尹東柱を記念する立教の会
共催:立教大学平和・コミュニティ研究機構
協力:立教大学チャプレン室 福岡尹東柱の詩を読む会 同志社コリア同窓会尹東柱を偲ぶ会 尹東柱の故郷を訪ねる会
お問い合わせ:詩人尹東柱を記念する立教の会
pyol-1917@ezweb.ne.jp
2022.12.22 公開講演会「詩人尹東柱とともに・2023」(2023.2.19開催)
2022.12.15 書評:『金起林作品集Ⅰ新しい歌』青柳優子編訳(南北社)—新しい詩と国を熱望した金起林の全貌が分かる貴重な作品集(詩人、韓国文学研究者佐川亜紀)」
「2022年度大学院 平和・コミュニティ研究機構科目」ガイダンス資料

当研究機構について

ご挨拶

教育・研究両面での平和学展開を目指して

立教大学異文化コミュニケーション学部
立教大学平和・コミュニティ研究機構代表
石坂浩一
                                                                     
立教大学平和・コミュニティ研究機構(平コミ)は2004年3月に学部・研究科横断的な研究・教育組織として発足しました。平和という課題が今日ほど必要とされる時代はないでしょう。その平和を、社会に根付いたしっかりしたものとして共有、確立させていくために、国際関係はもちろんのこと、地域のあり方、メディアなどの社会のあり方、市民の活動の多様性まで含めて研究して行くことをめざすのが、平コミの役割です。グローバル化、あるいは国際化が語られる中、研究は多様化しているように見えますが、日本社会ではヘイトスピーチなどの排外主義や憎悪感情が高められていることを見逃すことができません。今日的課題に対応することを、研究者も大学も、そして地域も迫られていると思います。そうした対応のためにも、広く国内外の研究者と意見を交わし、その成果を公表していきたいと考えます。また、そうした活動を広く共有していくため、さまざまな公開講演会、映画上映会、研究会、ニュース・レターや紀要の発行などを行なっています。
同時に、その成果を教育において生かしていくため、大学院および学士課程の全学共通総合科目に科目を提供してきています。大学院では、平和学という世界的に認められている分野が、日本で十分に成立していないことを踏まえ、平コミ提供科目を履修することで平和学に触れる機会を提供しています。また、学士課程においては、平和構築のための基本的認識を身に着ける授業とともに、ロシアやパレスチナ、アフリカなど日本で十分に知られていない国際的課題や事情についても、科目を提供しています。
2016年度には、世界的な人の移動のあり方の意義を解明しようとする共同研究の「流動する移民社会」の公開シンポジウム、教室があふれるほどの方がたが来てくださった公開講演会「韓国と日本をつなぐ仕事2-言葉からつながる」など、活発な活動を行なってきました。東北アジアと日本社会の現実を直視しつつ、平コミは一層の活動に邁進していく所存です。
趣旨
<平和>とはつねに人類の希求してやまない課題ですが、半世紀にわたる冷戦の終焉がいわれる現在も、世界は平和への新たな挑戦に直面しており、その認識と対応が緊急の課題となっています。こうしたなか立教大学平和・コミュニティ研究機構は、平和の実現の条件を根本的に捉え、独自の視点から研究すべく、2004年3月開設されました。
私たちは身近な地域レベルから地球的レベルにいたるまで多層的に形成された<コミュニティ>において活動し生活しています。これらのコミュニティには伝統的・閉鎖的なものありますが、市民社会を支える共生的、開放的な諸コミュニティも存在し、それらは相互に影響を及ぼし合い、そのダイナミズムがしばしば世界を動かしています。その重要性を踏まえ、より平等、公正、かつ開かれた多層コミュニティを形成していくことが、持続的な真の平和の構築につながるのではないでしょうか。
これら多層的コミュニティは、政治、安全保障、経済、社会、福祉、歴史、文化などの諸レベルを有し、それらの充足の実現と相互的作用が、平和の条件をなしていると私たちは考えます。コミュニティのそのような構造とダイナミズムを分析、理解し、平和の条件を探求するために、本研究機構は立教大学の全学的な協力の下、また学外、海外の研究者との連係の下、学際的な共同研究を展開します。そして平和実現のための政策を探り、提言することをめざすものです。研究課題の重点としては、世界を見据えつつ、これまで立教大学として実績のあるアジア社会の研究の基づきながら、「アジアにおけるトランスナショナル・コミュニティの形成と平和の構築」を当面追究しています。
また研究とともに、大学院教育をも担い、平和・コミュニティ研究における若手研究者の育成、支援にもあたります。立教大学の建学の理念である「平和の叡智」を磨き、その成果を生み出すためにも、本機構はこの研究・教育に全力をあげて取り組んでいきます。
2022年度メンバー

代表

木村 自(本学社会学研究科)

運営委員

佐々木 正徳(全カリサポーター)(立教大学外国語教育センター)
林 みどり(本学文学研究科)
市川 誠(本学文学研究科)
郭 洋春(本学経済学研究科)
田島 夏与(本学経済学研究科)
水上 徹男(本学社会学研究科)
野呂 芳明(本学社会学研究科)
黄 盛彬(本学社会学研究科)
西山 志保(本学社会学研究科)
小川 有美(本学法学研究科)
竹中 千春(元本学法学研究科)
石坂 浩一(元異文化コミュニケーション学部)
カプリオ・マーク(本学異文化コミュニケーション学部)
李 香鎮(本学異文化コミュニケーション学部)
大橋 健一(本学観光学研究科)
杜 国慶(本学観光学研究科)
小長井 賀與(長野大学社会福祉学部)
萩原 なつ子(元本学21世紀社会デザイン研究科)
五十嵐 暁郎(本学名誉教授)
庄司 洋子(本学名誉教授)
栗田 和明(本学名誉教授)
勝俣 誠(明治学院大学国際平和研究所)

所員

松本 康(元社会学研究科)
伊藤 道雄(元21世紀社会デザイン研究科)
李 鍾元(早稲田大学大学院)
佐久間 孝正(東京女子大学)
佐々木 寛(新潟国際情報大学)
高原 明生(東京大学大学院)
田中 治彦(上智大学名誉教授)
林 倬史(立教大学名誉教授)
藤林 泰(大阪経済法科大学、アジア太平洋研究センター)
浪岡 新太郎(明治学院大学)

外部評価委員

上村 英明(恵泉女学園大学)
吉原 和男(元慶應義塾大学)

特別任用研究員

段 躍中(日本僑報社)
石川 晃弘(中央大学名誉教授)
佐々木 正道(兵庫教育大学名誉教授)
畑山 要介(豊橋技術科学大学講師)
金 兌恩(立教大学兼任講師)
加藤 恵美(帝京大学外国語学部 講師)
前川 志津(社会情報教育研究センター教育研究コーディネーター)
近藤 秀将(行政書士法人KIS近藤法務事務所)
三浦 優子(中央大学・杏林大学兼任講師)
権 赫泰(聖公会大学日本学専攻教授)
李 昤京(立教大学兼任講師)
Dirk Hebecker(立教大学兼任講師)
尹在彦(平和・コミュニティ研究機構)

研究員

山崎 拓也(平和・コミュニティ研究機構)

研究成果

出版物

『SOCIAL INCLUSION FOR POVERTY ERADICATION: THE ROLE OF LAW AND LEGAL INSTITUTIONS IN KENYA A Case for the Street Children』

RIPCS Working Paper Series No.4 Geoffrey OWUOR
(2019年)

『東アジア安全保障の新展開』

平和・コミュニティ叢書 第1巻

五十嵐暁郎・佐々木寛・高原明生編著
(明石書店、 2005年)
ISBN:9784750321028
2,500円+税

『平和とコミュニティ-平和研究のフロンティア』

平和・コミュニティ叢書 第2巻

宮島喬・五十嵐暁郎編著
(明石書店、 2007年)
ISBN:9784750326115
2,500円+税

『移動するアジア-経済・開発・文化・ジェンダー』

平和・コミュニティ叢書 第3巻

佐久間孝正・林倬史・郭洋春編著
(明石書店、 2007年)
ISBN:9784750326276
2,800円+税

『地方自治体の安全保障』

平和・コミュニティ叢書 第4巻

五十嵐暁郎・佐々木寛・福山清蔵編著
(明石書店、 2010年)
ISBN:9784750332529
2,400円+税

『平和の再構築は可能なのか?』

平和・コミュニティ研究 No.1

(唯学書房、2005年)
ISBN:9784902225174
2,500円+税

『新たなコミュニティ形成に向けて—アジアとヨーロッパの事例に学ぶ』

平和・コミュニティ研究 No.2

(明石書店、 2007年)
ISBN:9784750326115
2,500円+税

『共生社会への課題——人の移動と参加型開発』

平和・コミュニティ研究 No.3

(唯学書房、2007年)
ISBN:9784902225365
2,300円+税

「村神を巡る信仰実践から見る民衆ヒンドゥー教の実相-北インド、U.P.州ワーラーナシー県の事例より」

RIPCS Working Paper Series No.1

小松原秀信
(2009年)
100円

「観光事業と地域開発の展開と諸問題-復帰後沖縄の振興開発と海洋博に関する政策史的吟味」

RIPCS Working Paper Series No.2

上間創一郎
(2009年)
100円

「現代中国における都市開発と住民運動-2007年アモイ市の住民運動を事例に」

RIPCS Working Paper Series No.3

武玉江
(2010年)
100円

『日本政治論(岩波テキストブックス)』

関連書籍

五十嵐暁郎著
(岩波書店、2010年)
ISBN: 978-4000289054
2,800円+税

『アジアで出会ったアフリカ人-タンザニア人交易人の移動とコミュニティ』

関連書籍

栗田和明著
(昭和堂、2011年)
ISBN: 978-4812210680
2,400円+税

『ドイツは脱原発を選んだ (岩波ブックレット)』

関連書籍

ミランダ・A・シュラーズ著
(岩波書店、2011年)
ISBN: 978-4002708188
500円+税

『女性が政治を変えるとき——議員・市長・知事の経験』

関連書籍

五十嵐 暁郎 (著), ミランダ・A・シュラーズ (著)
(岩波書店、2012/7/24)
ISBN: 978-4000258388
3,675円+税
ニュースレター

平和・コミュニティ研究機構提供科目

2022年度 大学院提供科目一覧
2022年度 学部提供科目一覧
2021年度 大学院提供科目一覧
2021年度 学部提供科目一覧
2020年度 大学院提供科目一覧
2020年度 学部提供科目一覧
2019年度 大学院提供科目一覧
2019年度 学部提供科目一覧
2018年度 大学院提供科目一覧
2018年度 学部提供科目一覧
2017年度 大学院提供科目一覧
2017年度 学部提供科目一覧

イベント・講演会

2022.11.25 日中国交正常化50周年記念講演会「国交正常化50年の歩みと今後の日中関係」
・日時:2022年11月25日(金)18:00~19:30(17:30開場)
・場所:池袋キャンパス太刀川記念館3階カンファレンス・ルーム
・名称:日中国交正常化50周年記念講演会「国交正常化50年の歩みと今後の日中関係」
・内容 :
2022年9月、日中国交正常化50周年を迎えるものの、日本と中国との間には多くの課題が存在している。
本講演では、朝日新聞社で中国の動向分析を行い、その後日本中国友好協会全国本部副理事長等を歴任して、日本と中国との友好関係構築に尽力された西園寺一晃氏を迎え、
1972年の日中国交正常化に至るまでの過程と、日中国交正常化以降50年の日中関係の歩みをお話しいただく。
また、2022年10月には、中国共産党第20次全国代表大会が開催されるが、その後の中国の課題と日中関係に及ぼす影響についてもお話しいただく。

・講師:西園寺一晃氏(東日本国際大学客員教授)
・主催:豊島区日本中国友好協会
・共催:平和・コミュニティ研究機構
・後援:豊島区、日中友好促進豊島区議会議員連盟
・対象:本学学生、教職員、一般

・申込方法:不要
・担当者:水上徹男(社会学部)
・問合せ先:平和・コミュニティ研究機構事務局

・講師プロフィール
1942年東京生まれ。1967年に北京大学経済学部政治経済科を卒業。
元朝日新聞東京本社総合研究センター主任研究員、東日本国際大学客員教授、認定NPO法人東京都日本中国友好協会顧問。
2022.7.23 公開映画上映会「日中国交正常化50周年記念上映会——珠玉の日中学生映画」
日時:2022年7月23日(土) 15時00分~17時30分
場所:太刀川記念館多目的ホール
名称:日中国交正常化50周年記念上映会——珠玉の日中学生映画

内容:日中国交正常化50周年を記念して、豊島区日本中国友好協会の主催により、立教大学の学生および教職員を対象に、「アジア国際青少年映画祭(AIYFF)」で入賞した中国と日本の学生作品を上映する。近年、日中間には政治的な問題が少なくなく、ともすれば若者たちの交流にも少なからず影響を与えている。本上映会では、「アジア国際青少年映画祭(AIYFF)」入賞作品のうち、とくに家族や恋愛、友愛などをテーマにした日中双方の学生による短編映画作品を上映し、日本と中国の未来を担う青少年たちの相互理解の増進を図りたい。
主催:豊島区日本中国友好協会
共催:アジア国際青少年映画祭日本、平和・コミュニティ研究機構
対象:本学学生、教職員
担当者:水上徹男(社会学部)
問合せ先:平和・コミュニティ研究機構事務局 z3000307@rikkyo.ac.jp
2022.6.30 公開講演会「ウクライナ戦争についての東北アジアの一視角」
2022.6.10 公開講演会「ロシア・ウクライナ危機が世界秩序に与える衝撃:日本と北東アジアへの視座」
2022.3.22 公開講演会「早川嘉春先生と韓国語教育」

研究・研究者紹介/書評

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