2022/01/01 (SAT)

新年のごあいさつ

キーワード:その他

OBJECTIVE.

新年、明けましておめでとうございます。

2022年の年頭にあたりまして、新春のご挨拶を申し上げますとともに、皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。

昨年も私たちは新型コロナウィルス感染症蔓延に悩まされ続けました。4月の一時期を除き、ほとんどの時を緊急事態宣言の発令下、過ごさざるを得ませんでした。授業もオンライン中心が続きましたが、10月あたりから感染状況も落ち着いたため、対面授業も大幅に回復することが可能となり、池袋、新座の両キャンパスにも学生たちの笑顔が戻ってきました。オミクロン変異株などが心配ではありますが、引き続き感染予防対策を徹底しながら、教職員、一丸となって豊かなキャンパスライフを創造してまいります。

以前、北海道に住む友人からこのような話を聞きました。「厳冬のオホーツクの海は堅い流氷に閉ざされ、一見そこは死の世界のようである。けれども、実はその氷の下は豊かな<いのち>で満ちあふれている。春になり、水が温くなると、流氷が残した養分が、無数のプランクトンなどの<いのち>を育む。オホーツク海の魚たちは、こうして流氷からもたらされる恵みをいただいているのだ」

この2年近くはまるで氷の世界でありました。しかしながら、私たち、立教大学につらなるすべての学生、職員、教員は、それぞれに、その厚い氷の下で、さまざまな工夫を凝らしながら、<いのち>を精一杯に育み、また、繋いできたのだと確信しています。私たちはこの新型コロナという流氷下での経験から多くのことを学びました。そうした経験の一つひとつを糧として、コロナ時代における新たな学びと研究の<場>を、これからも大胆に創造していきたいと願っています。

2014年、文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」に、本学の構想「グローバルリベラルアーツ×リーダーシップ教育×自己変革力─世界で際立つ大学への改革─」が採択され、創立150周年を迎える2024年を目指した改革を現在、進めているところです。さらに昨年は、文部科学省「大学の世界展開力強化事業」に採択されました。私立大学で新規採択されたのは立教大学のみでした。本学が採択されたコンソーシアム構想は、ソウル大学校(韓国)、北京大学(中国)、シンガポール国立大学(シンガポール)というアジアでもトップクラスの大学との連携事業です。「スーパーグローバル大学創成支援」事業を引き継ぐ中核事業として位置づけ、さらなる国際化に注力していきます。

また、来年、2023年4月には、新座キャンパスに「すべての人の生きる歓びのために」を理念とした「スポーツウエルネス学部」(仮称)の設置を構想しています。またそれに伴い、コミュニティ福祉学部を改編します。さらには別途、文理融合型の新学部設置の構想も進行しています。立教大学は、コロナ時代にあっても、決して歩みを止めることなく、創造的に変革し続けます。

150年に至ろうとする立教大学の伝統の根源には、千年以上に及ぶ<知>の歴史があります。大学とは、無限の叡智を継承する存在であり、未来を切り拓く使命—ミッション—を担っています。私たちはこのことに深いところで自覚的でありながら、確かな歩みを続けてまいります。

本年も変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げます。皆さまのこの一年が、祝福された時となりますように。

2022年 元旦
立教大学総長 西原廉太

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