2020/09/08 (TUE)

立教大学が参加する地球磁気圏観測衛星「STORM」がNASAの新計画候補として選定されました

キーワード:研究活動

OBJECTIVE.

地球磁気圏観測衛星「Solar-Terrestrial Observer for the Response of the Magnetosphere (STORM)」は、2020年8月29日にアメリカ宇宙航空局(NASA)が実施する次期太陽地球圏物理探査計画の候補に選定されました。

2015年1月9日にLAICAが撮像した地球水素コロナ

太陽からは高速の粒子が地球に向けて常に放出されており、これは太陽風と呼ばれています。地球では、磁場によって磁気圏が形成されており、太陽風はこの磁気圏との相互作用を引き起こし、その流れを変え、磁気圏内にも侵入し磁気圏形状にも影響を与えます。これまでは、主に、この粒子そのものをその場で計測することによって研究が進められてきましたが、STORM計画では遠方から粒子の発光現象を観測し、全体像を捉えることができます。

立教大学は、2019年7月にNASAから次期中型太陽地球圏観測計画(2019 Heliophysics Medium-Class Explorer (MIDEX))の提案募集が開始されるのに合わせ、提案代表者であるDavid Sibeck氏(NASA/GSFC)らと共に検討に着手し、日本から観測装置を提供することを検討してきました。本学では、開発した観測装置ライカ(LAICA)によって2015年に地球水素大気の観測に成功しています。
STORM計画では、磁気圏粒子の発光現象を引き起こす水素大気の撮像が重要であり、この実績と経験が評価され、STORM用に改良したLAICAが搭載機器として挙げられています。2020年8月29日に一次選定結果が公表され、STORM計画は5つの候補のうちの1つとして発表されました。これからさらに1年程度検討を進め、その状況により選定が進められる見込みです。

立教大学では、LAICAの観測成功を受け、同様の観測装置の提供依頼を既に複数受けており、ロシアが打ち上げ予定の1.7m国際紫外線天文衛星World Space Observatory Ultraviolet(WSO-UV)への装置提供、欧州宇宙機関による彗星探査計画「コメットインターセプター」(https://www.rikkyo.ac.jp/news/2019/07/mknpps000000yc8j.html)への装置提供について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)を始めとする大学・研究機関と検討を進めています。その他に本学が参加する、小惑星探査計画「はやぶさ2」や火星衛星探査計画「MMX」[リンク:http://mmx.isas.jaxa.jp/science/]での開発実績・経験を活かし、地球磁気圏観測衛星STORMの成功を目指します。