公開シンポジウム「地域社会とスポーツビジネス~スポーツが生み出す地域活性化の可能性~」開催レポート
スポーツウエルネス学部スポーツウエルネス学科3年次 西宮 想心さん
2025/11/20
立教生のキャンパスライフ
OVERVIEW
2025年10月22日(水)、雨が降るあいにくの天候の中ではあったが、池袋キャンパス11号館AB01教室にて、スポーツウエルネス研究所および社会連携教育課の共催によるスポーツシンポジウム「地域社会とスポーツビジネス—共創による新たな価値創造実践を考える—」が開催された。
当日は、学生・教職員・企業・自治体関係者に加え、一般の方も含めた106名が参加し、スポーツと地域の新しい関係性について活発な議論が交わされた。
講演会概要
全体の様子
開催日時:2025年10月22日(水)18:30~20:00
会場教室:池袋キャンパス AB01教室
講師:
会場教室:池袋キャンパス AB01教室
講師:
- ぴあ株式会社スポーツ・ソリューション推進局スポーツビジネスマネジメント部部長
坂井 亮太 氏
- 株式会社MIXI人事本部MCS室室長
柳本 修平 氏
- 本学スポーツウエルネス学部准教授
中村 聡宏
開催レポート
報告者
スポーツウエルネス学部スポーツウエルネス学科3年次西宮 想心さん
本シンポジウムでは、企業・行政・大学が連携する「共創」の視点から、スポーツを通じた地域活性化とビジネス展開の可能性について考察した。モデレーターはスポーツウエルネス学部の中村聡宏准教授が務め、登壇者にはぴあ株式会社の坂井亮太氏、株式会社MIXIの柳本修平氏を迎えた。
中村先生の基調講演
中村准教授は冒頭、「スポーツをまちづくりのエンジンに」というメッセージを掲げ、人口減少や地域コミュニティの衰退、インフラ老朽化などの課題を挙げた。そのうえで、エスコンフィールド北海道、長崎スタジアムシティ、LaLa arena TOKYO-BAYといった“場下町”型のまちづくり事例を紹介し、スポーツが経済・文化・コミュニティを動かすプラットフォームとして機能しうることを示した。
坂井氏は、地域スポーツの発展には「誰もが楽しめる環境」と「持続可能な運営モデル」の両立が不可欠だと強調した。チケット価格設定や観戦環境の整備など、地域に根ざしたクラブ運営の実例をもとに、「地域に支えられ、愛されるクラブこそが長く存続できる」と述べた。柳本氏は、「スポーツは筋書きのないドラマ」であり、予測できない展開だからこそ人々の感情を動かすと語った。コミュニケーションを軸とする企業として、スポーツを“共感を生む場”と捉え、オンラインとリアルを融合させた新たなファン・エンゲージメントの仕組みを紹介した。これにより、地域クラブと住民・学生が多層的に関わる新しいコミュニティの形が示された。
坂井氏は、地域スポーツの発展には「誰もが楽しめる環境」と「持続可能な運営モデル」の両立が不可欠だと強調した。チケット価格設定や観戦環境の整備など、地域に根ざしたクラブ運営の実例をもとに、「地域に支えられ、愛されるクラブこそが長く存続できる」と述べた。柳本氏は、「スポーツは筋書きのないドラマ」であり、予測できない展開だからこそ人々の感情を動かすと語った。コミュニケーションを軸とする企業として、スポーツを“共感を生む場”と捉え、オンラインとリアルを融合させた新たなファン・エンゲージメントの仕組みを紹介した。これにより、地域クラブと住民・学生が多層的に関わる新しいコミュニティの形が示された。
シンポジウムの様子
また中村准教授は、「勝ち以上の価値を見つけ出そう」というメッセージを掲げ、スポーツマンシップや教育、健康、福祉、地域の一体感といった社会的・心理的価値を総合的に高めることの重要性を指摘した。スポーツを社会課題の解決に生かすためには、多様なステークホルダーがビジョンを共有し、施設や人材を戦略的に活用していく「共創」の姿勢が求められると語った。
質疑応答では、「地域貢献と収益性の両立」「デジタルとリアルの融合」「スポーツ業界でのキャリア形成」などをテーマに、参加者から多くの質問が寄せられた。特に学生からは、「スポーツビジネスの中で自分に向いている職種がわからない」「やりがい搾取と言われる現場でどう働くか」といった率直な質問が投げかけられ、登壇者は「好きなだけでは続かないが、社会に価値を生む視点を持つことが大切」と助言した。スポーツを“仕事”としてどう捉えるかという問いが、学生にとってキャリアを考える契機となった。
平日の夜にも関わらず多くの人々が集まった今回のシンポジウムは、スポーツがもつ多面的な価値を再認識し、地域と人をつなぐ新たな可能性を感じる時間となった。スポーツウエルネス学部では今後も、企業・自治体・大学の連携を通じて、スポーツを軸とした持続可能な地域社会づくりを探求していく。
質疑応答では、「地域貢献と収益性の両立」「デジタルとリアルの融合」「スポーツ業界でのキャリア形成」などをテーマに、参加者から多くの質問が寄せられた。特に学生からは、「スポーツビジネスの中で自分に向いている職種がわからない」「やりがい搾取と言われる現場でどう働くか」といった率直な質問が投げかけられ、登壇者は「好きなだけでは続かないが、社会に価値を生む視点を持つことが大切」と助言した。スポーツを“仕事”としてどう捉えるかという問いが、学生にとってキャリアを考える契機となった。
平日の夜にも関わらず多くの人々が集まった今回のシンポジウムは、スポーツがもつ多面的な価値を再認識し、地域と人をつなぐ新たな可能性を感じる時間となった。スポーツウエルネス学部では今後も、企業・自治体・大学の連携を通じて、スポーツを軸とした持続可能な地域社会づくりを探求していく。
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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