新風を巻き起こすルーキーたち
——剣と声で紡ぐ勝利
フェンシング部
2025/10/20
アスリート&スポーツ
OVERVIEW
2024年、フェンシング部男子は3種目(※)同時に1部昇格の快挙を成し遂げた。そして迎えた25年、注目は「1年生ルーキー」の存在だ。高校時代に日本代表として世界を経験した二人の新入生が、新たな風を吹き込んでいる。
※3種目:フェンシングには「エペ」「フルーレ」「サーブル」の3種目があり、使用される剣の形状や有効面(得点になる体の部分)、優先権の有無などが異なる。
新世代ルーキー

プレーを終えマスクを外す山口竜之介
一人目の注目ルーキーは、鹿児島県出身の山口竜之介(ス1)選手。24年、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に出場し、男子エペで見事1位に輝いた実力者だ。驚くべきことに、フェンシングを始めたのは高校入学直前で、中学時代は野球に打ち込んでいたという。インターハイでは初出場であったにもかかわらず、全国の強豪を抑え日本一に上り詰めた。山口は大学入学直後の5月に行われた第6回日本学生フェンシング・カップの男子エペ個人戦で準優勝を飾り、堂々たる滑り出しを見せた。目標は「オリンピックで金メダルを取ること」。成長の勢いはとどまることを知らない。今後の活躍から、ますます目が離せない。

攻撃を決める戸島悠翔
二人目のルーキーは東京都出身の戸島悠翔(営1)選手。関東高等学校フェンシング選手権大会では、個人戦において23年に準優勝。そして24年には優勝を果たし、高校時代から群を抜いた成績を残してきた。大学では「日本一、そして世界でも通用する選手になること」を掲げ、日々鍛錬を重ねている。持ち味は、美しいフォームとスピード感あふれる足さばき。俊敏な動きで主導権を握り、ポイントを奪い取るスタイルが光る。5月の関東学生フェンシングリーグ戦では、1年生ながら男子エペ代表として立教を背負い、安定したプレーで相手を翻弄 。昨年首位の慶応義塾大学から勝ち点を奪うなど、山口と共にチームに大きく貢献した。
最強の味方と共に

喜びを分かち合う選手たちとコーチ
今や強豪校として注目を集める立教大学フェンシング部。その強さは、待機する選手たちやコーチの行動に表れていた。団体戦であっても、ピスト(競技台)に立つのは一人。信頼を寄せる仲間からは、「それで合ってる。点は気にするな!」「いつものお前のフェンシングで!」といった力強い声が飛び交う。試合中も、仲間の声援と共に全員で戦うのが立教のスタイルだ。勝利の瞬間には年齢や立場を超えて、全力で喜びを分かちあう。
そんな温かく結束したチームの中で、ルーキーたちが確かな存在感を放ち始めている。フェンシング部の躍進は彼らだけでなく、女子エペもまた、今季のリーグ戦で2部優勝、1部昇格という快挙を成し遂げた。
個の力とチームの絆が絡み合い、各部門で結果を残すその姿に、「総合力」がうかがえる。経験豊富な上級生に加え、若き才能たちが刺激し合うこのチームは、今まさに進化の真っただ中だ。フェンシングという競技の奥深さと向き合いながら、彼らの挑戦は次なるステージへと歩みを進めている。
そんな温かく結束したチームの中で、ルーキーたちが確かな存在感を放ち始めている。フェンシング部の躍進は彼らだけでなく、女子エペもまた、今季のリーグ戦で2部優勝、1部昇格という快挙を成し遂げた。
個の力とチームの絆が絡み合い、各部門で結果を残すその姿に、「総合力」がうかがえる。経験豊富な上級生に加え、若き才能たちが刺激し合うこのチームは、今まさに進化の真っただ中だ。フェンシングという競技の奥深さと向き合いながら、彼らの挑戦は次なるステージへと歩みを進めている。
「立教スポーツ」編集部から
立教大学体育会の「いま」を特集するこのコーナーでは、普段「立教スポーツ」紙面ではあまり取り上げる機会のない各部の裏側や、選手個人に対するインタビューなどを記者が紹介していきます。「立教スポーツ」編集部のWebサイトでは、各部の戦評や選手・チームへの取材記事など、さまざまな情報を掲載しています。ぜひご覧ください。
writing /「立教スポーツ」編集部
法学部国際ビジネス法学科2年次 早川愛乃
writing /「立教スポーツ」編集部
法学部国際ビジネス法学科2年次 早川愛乃
※本記事は季刊「立教」273号(2025年7月発行)をもとに再構成したものです。バックナンバーの購入や定期購読のお申し込みはこちら
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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