バラエティに富んだ仲間との出会い、将来を見据えた丁寧な指導が今に活きる

旭化成株式会社 本夛 礼圭さん

2017/05/18

立教卒業生のWork & Life

OVERVIEW

理学研究科を卒業し、今は旭化成株式会社で働いている本夛 礼圭さんからのメッセージです。

自分と違う背景で育った人と交流できる

私の中学では、ほとんどの生徒が寮生活を送っていました。寮生活では他者を真の意味で受け入れることの難しさを学び、他者への感謝の気持ちを自然に育むことができました。兄弟や友人が、地元を出て進学することに影響を受け、私も隣の市の高校に進学。入学後、自分で将来について考え選択をしてきた多くの友人と出会い、衝撃を受けました。寮では常に集団行動で、自分の判断で選択し、決断する機会が少なかったため、大学受験の際は自分の判断で選択をし、未来を切り開いていきたいと思いました。  
高校から理系でしたが、分からないことを解明していく面白さに惹かれ、大学では理系のなかでも日常生活で役立つ分野の勉強がしたいと漠然と考えていました。
県内の大学に進む友人が多い中、東京や大阪の大学も視野に入れて検討し、立教大学の理学部生命理学科への進学を決めました。生命理学は、「生きている姿」を科学的かつ多面的に捉えていく学問。生活に身近で役立つ分野を探求していく上で「生きる仕組み」を理解することは、非常に魅力的でした。専門的な講義を少人数で受講できるという点も、良い環境だと感じました。また関東圏の高校生が多く集まる大学であるため、自分と文化が異なるコミュニティで育ってきた人との交流も、大きな刺激になると思いました。

様々な分野の専門家がいる会社をめざした

大学から始めた一人暮らしでは、問題に直面した際、人に相談するより先に自ら考える習慣がつき、自立心が養われました。また立教の学生は協調性が高い人が多く、仲間を応援する雰囲気もあり助けられました。サークルはジャーナリズム研究会に所属し、文系の人たちとの交流を通じて大きな刺激を受けました。総合大学ならではのバラエティに富んだ仲間ができたことに感謝しています。  
勉強面では、将来自分のテーマを研究するために必要な実験方法を学ぶ授業が充実していました。先生の指導のもと実験プロトコールを作成する、友人と議論をしながら実験を行うといった経験が今の仕事にも繋がっています。4年次からは研究室に入り、細胞移動に関わる酵素についての本格的な研究をスタート。私の研究の成果が、いずれ人の役に立つかもしれないという期待を胸に、前向きに研究に取り組みました。

自分の研究成果で人の役に立ちたい

立教の理学部では、大部分の学生が大学院に進学します。私もまだ専門の研究が始まっていない上、学業で何もやりきった感がないまま卒業するのは納得がいかず、大学院進学を決意。学費は化粧品のビューティーアドバイザーのアルバイトで払いきりました。今思えば、自分の生命理学の知識も活かせ、研究のモチベーションにもなり、コミュニケーション能力も高められる絶好のアルバイトでした。
就職活動は、製薬企業でのインターンシップを通じ、大学と企業での研究内容やコスト意識の違い、企業組織の中で研究する意味を学ぶことからスタート。「自分が本当にやりたいことは何か」に向き合う貴重な機会になったと思います。  
現代社会の課題は一分野だけで解決できることは少なく、事業を絞った会社よりも多角化している会社で社会に貢献したいと考えました。化学メーカーは多角化した企業が多いのですが、中でも多様な専門分野が重なり合う姿に自分の理想を感じた旭化成に入社しました。

いつかは海外でも活躍したい

現在は難病の患者様の血液を体外に取り出し、不要な物質を除去して返すというアフェレシス治療の医療機器の国内企画営業を担当しています。自分の情報提供の質や改良提案で治療を左右することもある責任の大きな仕事ですが、患者様を助けることに繋がる上、事業を通じて医療をより良く変えていけるダイナミックな可能性も感じています。  
日本とは異なる習慣や制度を持つ海外市場も、視野に入れています。立教の研究室ではイギリス出身の先生から、英語力を高め、多様性の中で研究結果を出す難しさや面白さを学びました。この学びを、近い将来海外でも活かす機会が得られるよう挑戦を続けます。

プロフィール

PROFILE

本夛 礼圭さん

旭化成株式会社
ヘルスケア領域 医療事業 企画営業部
理学研究科 生命理学専攻 2015年卒業

※本記事は、大学新聞社による「就活支援ジャーナル」(2017年5月発行)の記事を再構成したものです。記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。

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