洗顔料でニキビが治ったあの感動を自分の開発した製品で伝えられたら嬉しい。

株式会社資生堂 片山 美佳さん

2014/01/01

立教卒業生のWork & Life

OVERVIEW

資生堂でシャンプーやコンディショナーの研究開発を行っている、片山美佳さんにお話を伺いました。

洗顔料でニキビが治ったあの感動を自分の開発した製品で伝えられたら嬉しい。

化学が好きで化学科に入学したので、学部での専門的な勉強はとても楽しいものでした。将来も化学を生かした仕事をしたいと考え、研究職に就きたかったため、大学院に進学しました。大学院では、Aという物質とBという物質が反応してCという物質になる時に、BがどのようにAを攻撃してCになるのかというような研究をしていました。そこで得た新たな知見を国際学会でポスター発表し、賞を頂いたこともあります。奨学金を使っての学会発表でしたが、今までやってきたことが評価された手応えを感じましたし、良い経験になりました。

希望の研究職に就きましたが、入学当時は化学がどう仕事につながるのか、まだ漠然としていた気がします。そんな私にとって印象深かったのが、現職の企業の方が話をしてくれる授業。たとえば、洗剤は昔大きかったのに、技術開発で小さくできたというような話を聞いて、こういうことにも化学は生かされているんだと、仕事としてイメージしやすくなりました。

もうひとつ、進路を決めるきっかけになったのが大学院での香料の授業です。その時まであまり考えたことがなかったので、化学は香りの分野でも使われるということが新しい発見でした。実際に、目の前に化合物を並べられ、香りをかいだことでとても興味がわき、そこから香りにかかわる仕事をしたいと思うように。資生堂を希望したのは、ただ香りを研究するだけでなく、化粧品などの日用品の効果をバックアップするような機能をもった香りを、いつの日か開発できたらいいなと考えたからでした。

現在の仕事は、シャンプーやコンディショナーの研究開発です。お客様がシャンプーやコンディショナーに何を求めているのか、それを実現するためにはどのような技術が必要かということを考えて、研究開発を進めています。現在の仕事に配属される前は、サロン用のヘアワックスの開発に携わり、自分のつくった製品が世の中に出ていく喜びを味わいました。

私自身、高校生の時に、資生堂の洗顔料にしたら悩みだったニキビが減った経験があります。人それぞれいろいろな悩みがあると思うのですが、その悩みを解決できる製品をつくって、あの時の私と同じ感動をより多くの人に伝えられたら嬉しいと思っています。

※卒業学科名は入学年度によって異なる場合があります。

プロフィール

PROFILE

片山 美佳 さん

株式会社 資生堂勤務

2006年 理学部 化学科 卒業
2008年 理学研究科 化学専攻 修了
香川県 高松市立高松第一高等学校出身

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