1999年度立教大学アメリカ研究所主催 研究所設立60周年記念講演会
日本におけるアメリカ研究
その歴史と今後の課題
斎藤眞

日時: 1999年11月29日(金)17:00-19:00
場所: 立教大学池袋キャンパス
太刀川記念館3階多目的ホール
講演者:
斎藤眞
(東京大学名誉教授・アメリカ学会名誉会員)
司会: 阿部珠理(研究所所長・本学教授)
 

報告

 

 立教大学アメリカ研究所は、「吾国[日本]とアメリカとの関係が政治的にも経済的にも密接且つ重大である」ことをいままでにないほど知らされた1939年、「現在は申すまでもなく更に十年二十年の後のことを思へばアメリカ研究こそ吾国にとつて必要欠く可からざる問題」であるとの認識のもと、「日米涼両国間の理解と親善とに寄与する」ことを目的に設立される。(「立教大学アメリカ研究所概要」より)
 しかし、「米国から着々として図書が到着して二万冊近くの蔵書もでき、研究もやうやく緒につかうとした時、不幸にも太平洋戦争がおこ」った。(『アメリカ文化』創刊号「アメリカ研究所紹介」より)
 敗戦間もない1946年12月、研究所は「長い間の懸案」であった雑誌を創刊する。「アメリカについての正しい知識、高い理論をできるだけわかりやすい言葉でつたえたい」という「念願」のもと、「専門的な知識にうらづけられた啓蒙雑誌」(創刊号「編集あとがき」より)として創刊された『アメリカ文化』(第4号(1947年3月)まで)は、アメリカ研究所が編集・発行を行うが、諸般の事情による研究所の閉鎖のため、第5号(1947年9月)からはアメリカ学会に編集・発行が引き継がれた。通巻8号(1947年12月号)で廃刊する)の「創刊のことば」には次のようにある。

 われわれはアメリカを正しく知り多くを学ばなければならない。
 アメリカは高い文明をもつすぐれた民主々義国家であり、世界の最も指導的な力である、日本が平和的な民主々義国家となる上に最も影響力をもつ国である。祖国を今日にみちぴいたあやまつたアメリカ観は、今こそ、正しい科学的なものに是正されなくてはならない。正しいアメリカのすがたをつたえること、これが「アメリカ文化」の第一の使命である。
 民主々義は人民のものである、正しい知識をやさしいことばで、これが「アメリカ文化」の第二の使命である。

 研究所設立から60年、『アメリカ文化』創刊からも半世紀以上を経たいま、日本のアメリカ研究の役割はどのように変化したのだろうか。
 1999年に設立60周年を迎えた研究所は、11月29日に日本のアメリカ研究の第一人者である斎藤眞氏を講師に迎え「日本におけるアメリカ研究──その歴史と今後の課題」と題する記念講演会を行った。当日は学内外の学生、研究者、教員など多数の参加者が、会場から溢れるほどであった。深い専門的な知識に裏打ちされながら、わかりやすい言葉で語られた今回の講演は、日本におけるアメリカ研究の歴史を振り返り、今後の課題を提起するものであったが、アメリカ研究に馴染みのない学部生などの若い世代の興味も大いに喚起した。

 

飯岡詩朗
立教大学アメリカ研究所

『立教アメリカン・スタディーズ』第22号(5-6頁)より転載

 

なお、の斎藤眞氏には、今回の講義をもとに、当研究所発行する定期刊行物『立教アメリカン・スタディーズ』第22号に寄稿していただきました。


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