2006年度立教大学アメリカ研究所主催研究者セミナー

 立教大学アメリカ研究所は、アリゾナ州立大学のDonald Fixico教授をお招きし、11月23日(祝・木)に研究者向けセミナーを開催します。午前のセミナー1ではアメリカ先住民の現実と民族精神について取り上げ、午後のセミナー2ではアメリカ先住民の賭博について議論します。詳しくは下記の詳細をごらんください。参加ご希望の方は立教大学アメリカ研究所まで11月20日(月)までにご連絡ください(Tel: 03-3985-2633  Fax: 03-3985-0279  E-mail: ramins@rikkyo.ac.jp)。みなさま、奮ってご参加ください。

セミナー1
題目: Native Reality and Ethos in American Indian History
日時: 2006年11月23日(祝・木)10:30-12:00
場所: 立教大学池袋キャンパス11号館2階A204教室
講師: Donald Fixico氏(アリゾナ州立大学教授)
司会: 阿部珠理(立教大学教授・アメリカ研究所所員)
内容: Native people who are close to their traditions, think differently from the American mainstream. Indian people possess a native ethos of how they "see" the universe in a particular way due to their native cultures. This perception with tribal values determines their logic and influences their decision-making. It has been said that historians of the history discipline are not aware of this and they ignore this perception in their writings about American Indian history. Furthermore, Indian reality is various tribal realities, based on the physical and metaphysical reality as one combined and historians seem to not know this.

使用言語:

英語(通訳なし)

セミナー2

題目: American Indian Gaming: Myth and Reality
日時: 2006年11月23日(祝・木)13:30-15:00
場所: 立教大学池袋キャンパス11号館2階A204教室
講師: Donald Fixico氏(アリゾナ州立大学教授)
司会: 阿部珠理(立教大学教授・アメリカ研究所所員)
内容: This seminar addresses the complexity of Indian gaming today. After briefly covering the origin of Indian gaming and how it began, discussion will include the transition of Indian bingo to unregulated gaming to the results following the Indian Gaming Regulatory Act of 1988. The successful operation of over 200 Indian gaming operations will be analyzed in general as well as the failure of three-fourths of Indian gaming ventures. Finally, the seminar will address "what is the future of Indian gaming and its benefits?"

使用言語:

英語(通訳なし)

報告

 

 午前に行われたセミナー1でははじめに、循環・コミュニティ・バランス・超自然的な存在をキーワードに、直進的な近代の思考とは異なる、全体性と関係性を重んじるインディアンの思想が紹介された。続いて歴史認識や社会的平等などについてインディアン側の視点から問題提起や考察が行われた。歴史認識の問題では、インディアンが伝承してきた歴史と学校教育における歴史との矛盾が指摘され、それを抱えるインディアンの苦悩について自身の葛藤も含めた貴重な意見が述べられた。さらに、インディアンの世界観から導き出される社会的平等(democracy)についての考察がなされ、近年のインディアン自身による知的活動や学問分野での発展が概説された。質疑応答では、Wannabeなどに関する会場からの質問に対して、汎インディアン意識や部族意識など重層的なインディアンのアイデンティティの実状について述べ、「インディアンであること」に対する自身の柔軟な考え方を提示した。

渡村麻衣子(立教大学大学院文学研究科比較文明学専攻博士課程前期課程)

 午後から行われたセミナー2は、インディアン・カジノとも呼ばれるインディアン居留地内で行われるギャンブル事業に関する内容となった。フィキシコ氏は、事業の中心であるインディアン・ビンゴの成り立ちから、80年代、90年代を通した著しい施設数の増加や近代的なリゾートへの発展の例を挙げ、さらに1998年にオクラホマ州に37ヶ所存在したインディアン・ビンゴ同士の競争の例など様々な事例について報告し、それらの事業を可能とするインディアンの主権について講義した。インディアンのギャンブル事業は、部族の自立を促し、再生の契機となる一方で、経営の失敗や組織犯罪の誘引など多くの問題も存在するため、単純にそれをプラス面だけで捉えることの難しさが感じられた。また、セミナー後の質疑応答では、インディアン・ビンゴに限らず、部族文化の復興、都市インディアンやインディアンの経済自立などに関して活発に、幅広く質問がなされた。

河内卓(立教大学大学院文学研究科比較文明学専攻博士課程前期課程)

 


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