アメリカ研究所The Institute for American Studies

立教大学アメリカ研究所は立教大学における最初の研究所として1939年に設立され、翌1940年から実質的な活動を始めました。アメリカ研究の機関としても、日本で最初の研究所です。設立以来、当研究所は定期刊行物の発行、研究会や講演会の開催、さらに図書の収集・公開を通して日本におけるアメリカ研究を支援しています。所員は立教大学に所属する教員や名誉教授によって構成されており、アメリカ及び日米関係を変貌する国際社会の中で総合的に捉え、研究者だけでなく一般の方々にも届く声で伝えるよう、積極的にイベントの開催や紀要『立教アメリカン・スタディーズ』の発行に取り組んでいます。
Founded in 1939, the institute is the oldest one in Japan devoted to American Studies. Since then it has continued to promote such studies in Japan by making available its many books, periodicals, and other materials to students and faculty of the University, as well as to students and researchers of other universities and institutes. At present, the Institute has eleven members on its staff from the seven Colleges of the University. They are also working together to publish Rikkyo American Studies. From time to time the institute holds public lectures on various topics.

研究所について

沿革
アメリカ研究所は立教大学で最初の研究所として、また日本で最初のアメリカ研究機関として、1939年に設立されました。日米関係が悪化の一途を辿っていた当時に日米相互の理解と親善増進を目的として発足しましたが、諸般の事情による組織改編や名称変更、さらには一時閉鎖を経て、1947年11月に大学の一機関として規模を縮小して活動を再開しました。その後は図書資料の収集や講演会の企画・開催等を積極的に行い、1976年からは紀要『立教アメリカン・スタディーズ』(年刊)を発刊しています。1980年代から90年代は、Ronald T. Takaki(U.C. バークレイ校教授)やHoward Zinn(ボストン大学教授)、Yuji Ichioka(UCLA教授)といった著名な研究者を招き講演会を開催した他、学生には一般教育の自由選択科目・総合講座「アメリカ研究」を開講しました。21世紀に入ってからは、2002年に総合研究センターの傘下に入り、ラテンアメリカ研究所等との共催企画を開催するなど、アメリカ研究の枠にとらわれずに活動を展開しています。
活動
基本となる活動は、まずアメリカ研究に必要な図書・資料の収集です。次いで、公開講演会、シンポジウム等の企画・開催、そして定期刊行物の編集・発行があります。こうした諸活動は学内の学生・教員はもちろん、学外の学生・研究者・一般へ向けても行われています。研究所は主にこの三つの活動を通して、アメリカヘのより深い理解と、日本におけるアメリカ研究の推進を支援しています。
2017年度所員、研究員

所長

松原 宏之 MATSUBARA, Hiroyuki(文学部教授)

所員

新田 啓子 NITTA, Keiko(文学部教授)
佐々木 卓也 SASAKI, Takuya(法学部教授)
アンドリュー・デウィット Andrew DeWit(経済学部教授)
生井 英考 IKUI, Eikoh(社会学部教授)
佐野 信子 SANO, Nobuko(コミュニティ福祉学部准教授)
ハーバート・ドノヴァン Herbert A. Donovan(経営学部講師)
李 香鎮 LEE, Hyangjin(春学期、異文化コミュニケーション学部教授)
小倉 和子 OGURA, Kazuko(秋学期、異文化コミュニケーション学部教授)
阿部 珠理 ABE, Juri(名誉教授)
小林 憲二 KOBAYASHI, Kenji(名誉教授)

研究員

岩﨑 佳孝 IWASAKI, Yoshitaka(客員研究員)
江崎 聡子 EZAKI, Satoko(特任研究員)
南 修平 MINAMI, Shuhei(客員研究員、弘前大学)
望戸 愛果 MOKO, Aika(特任研究員、日本学術振興会特別研究員PD)

事務局

奥村 理央 OKUMURA, Rio
図書
当研究所の所蔵図書は立教大学図書館に配架されています。図書の閲覧、貸出を希望される方は、以下の立教大学図書館の利用案内をご確認のうえ、ご利用ください。
また立教大学図書館に配架されているアメリカ研究所の図書資料と、アメリカ研究所内で所蔵している研究資料は、「総合研究センター検索データベース」にて検索可能です。下記リンク先よりご利用ください。
リンク

日本語サイト(Japanese Site)

立教大学
公的機関
学会・機関
図書館・データベース

英語サイト(English Site)

公的機関
学会
図書館・データベース
アクセス

講演会・研究会・シンポジウム(開催情報)

2017.12.09 2017年度アメリカ学会清水博賞受賞記念研究会「『幻の同盟』とその後—冷戦期のアメリカと中東—」(※要事前申込)
本研究会では、今年度のアメリカ学会清水博賞受賞者である小野沢透氏が最近の研究成果を報告します。また討論者として現代トルコ外交を専門とする今井宏平氏とアメリカ外交史の研究を進める佐々木卓也がコメントを行い、その後フロアを交えたディスカッションを行います。(要事前申込)

日時
2017年12月9日(土)14:00~17:00

場所
立教大学池袋キャンパス 14号館6階D602教室

講師
小野沢 透(京都大学大学院文学研究科教授)

討論者
今井 宏平(日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員)
佐々木 卓也(立教大学法学部教授、アメリカ研究所所員)

報告概要
1950年代のアメリカは、中東全域を西側陣営に取り込むという壮大な地域的目標を抱きつつ、中東諸国との外交を繰り広げた。中東域内の様々な政治的対立や中東諸国とイギリスとの間の紛争を解決した上で、米英とすべての中東諸国との間に水平的なパートナーシップに立脚する同盟関係を構築すること、すなわち中東版NATOを構築することが、アメリカの地域的目標であった。かかる政策と並行して、アメリカは中東産油国と西側陣営諸国の間、すなわち石油の売り手と買い手の間に、共通の利益の基盤を構築することも試みた。中東版NATOを構築することを目標とするアメリカの地域的政策は「西側統合政策」として、産油国と消費国が共通の利益の基盤に立つ秩序は「協調的石油秩序」として、それぞれ概念化することができる。そして、西側統合政策と協調的石油秩序は、総体として、中東と西側陣営との間に同盟関係を構築せんとする「同盟プロジェクト」として捉えることができる。
しかし、1950年代末までに同盟プロジェクトは挫折する。親西側的か中立主義的かを問わず、中東のナショナリストたちは、みずからの正統性を確立しつつ強固な国民国家を構築するために、内外に敵を作り出すことも厭うことなく、赤裸々に国益を追求した。超大国アメリカといえども、かかる遠心的なナショナリズムを西側陣営に糾合する求心的な力を創出することはできなかったのである。同盟プロジェクトが挫折した後、アメリカの中東政策は、西側陣営の利益を一方的に追求するために、個々の中東諸国を柔軟に操作する「オフショア・バランシング政策」に移行する。中東諸国は、潜在的な同盟の対象ではなく、操作する対象と見做されるようになり、それと同時に、中東全体は「異質なる他者」として「オリエンタリズム」のまなざしのもとに置かれるようになっていく。
本報告では、以上のような、拙著『幻の同盟——冷戦初期アメリカの中東政策』の内容を概観した上で、1960年代末から70年代初めのイギリスの中東撤退に対するアメリカの政策と行動を瞥見し、「オフショア・バランシング政策」の変容の一端を考察する。

講師・討論者プロフィール
小野沢 透
1995年京都大学大学院文学研究科博士後期課程退学。岩手大学人文社会科学部講師(1995-1999)を経て、京都大学大学院文学研究科准教授(現代史学専修)(1999-2017)、同教授(2017~)。この間、ジョージタウン大学客員研究員(文部科学省在外研究員、2002-2003)。単著に『幻の同盟——冷戦初期アメリカの中東政策(上・下)』(名古屋大学出版会、2016年。第22回清水博賞受賞(主催:アメリカ学会))、共編著に『アメリカ史のフロンティアⅡ 現代アメリカの政治文化と世界——20世紀初頭から現代まで』(昭和堂、2010年)などがある。

今井 宏平
2011年、中東工科大学(トルコ・アンカラ)大学院国際関係学研究科博士後期課程修了。2013年、中央大学大学院法学研究科政治学専攻博士後期課程修了。中東工科大学Ph.D. (International Relations)。中央大学博士(政治学)。2016年より日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所研究員。専門は、現代トルコ外交・国際関係論。単著に『中東秩序をめぐる現代トルコ外交——平和と安定の模索』(ミネルヴァ書房、2015年)、『トルコ現代史——オスマン帝国崩壊からエルドアンの時代まで』(中央公論新社、2017年)などがある。

佐々木 卓也
1988年、一橋大学大学院法学研究科博士課程単位修得。博士(法学)。関東学院大学法学部助教授、立教大学法学部助教授などを経て、現在立教大学法学部教授。専門はアメリカ外交史。編著に『戦後アメリカ外交史(第3版)』(有斐閣アルマ、2017年)、『ハンドブックアメリカ外交史——建国から冷戦後まで』(ミネルヴァ書房、2011年)、単著に『冷戦——アメリカの民主主義的生活様式を守る戦い』(有斐閣Insight、2011年)、『アイゼンハワー政権の封じ込め政策——ソ連の脅威、ミサイル・ギャップ論争と東西交流』(有斐閣、2008年)などがある。

申込
立教大学アメリカ研究所(ramins@rikkyo.ac.jp)までE-mailにて①氏名、②所属、③連絡先を明記してお申し込みください。

参加費
無料

対象
研究者、学生

主催
立教大学アメリカ研究所
(ramins@rikkyo.ac.jp 03-3985-2633)
2017.12.13 公開講演会「R-18のスペイン語修行——青山南、国境のミナミに挑む」(共催)
日時
2017年12月13日(水)18:30~20:00

場所
立教大学池袋キャンパス 本館2階1202教室

講師
青山 南 氏(早稲田大学文学学術院教授、翻訳家、エッセイスト)

内容
本講演会では、この9月に『60歳からの外国語修行——メキシコに学ぶ』(岩波新書)を刊行した青山南氏をお招きし、米国文化を理解する上でスペイン語修行が必要と考えられた経緯をお話しいただく。講演に引き続き、質疑応答の時間も設ける。

講師・討論者プロフィール
青山 南
1949年、福島県生まれ。翻訳家、エッセイスト。アメリカ現代文学作品の紹介につとめる一方で、アメリカ文化や文学界の事情にも詳しい。著書に『短編小説のアメリカ52講』(平凡社)、『ネットと戦争』(岩波書店)、『南の話』(毎日新聞社)など。訳書に『パリ・レヴュー・インタヴューⅠ、Ⅱ 作家はどうやって小説を書くのか、じっくり/たっぷり聞いてみよう!』(編訳、岩波書店)、J・ケルアック『オン・ザ・ロード』『トリステッサ』(河出書房新社)、D・パソス『さらばスペイン』(晶文社)等多数。絵本の翻訳も数多く手掛けている。

参加費
無料

対象
研究者、学生

主催
立教大学ラテンアメリカ研究所
(late-ken@rikkyo.ac.jp 03-3985-2578)

共催
立教大学アメリカ研究所、立教大学文学部文学科英米文学専修

刊行物

『立教アメリカン・スタディーズ』
『アメリカ研究シリーズ』として1976年に刊行し、第21号(1999年)からは『立教アメリカン・スタディーズ』へと改題し、現在も年刊で発行している紀要です。その年度に開催されたイベント(講演会、シンポジウム)をベースにしたものを特集とし、アメリカ研究に関わる論文などを寄稿してもらっています。
『立教アメリカ研究ブックレット』
No. 1(2006年11月) ホーソーンとその時代——アメリカ文化史のある断面(小林憲二著)
No. 2(2008年3月) アンクル・トムとその時代——アメリカ大衆文化史(小林憲二著)
No. 3(2009年3月) 作家「マーク・トウェイン」への道(小林憲二著)
No. 4(2010年3月) 若きマーク・トウェイン——「スノッドグラス」から「ミシシッピ」へ(小林憲二著)
その他の研究所関連刊行物

  • 『立教大学アメリカ研究所図書目録』(立教大学アメリカ研究所、1942年)

  • 月刊『アメリカ文化』第1巻第1号~第2巻第3号(立教大学アメリカ研究所、1946年~1947年)

  • ダグラス・オーヴァトン著『アメリカ政治思想の系譜』(潮書房、1950年)
    アメリカ研究所は翻訳を担当

  • 『研究会報』(「近代市民社会意識形成期研究会」会報第1号、1963年)
    代表者:清水博(立教大学アメリカ研究所所員)

  • 『研究報告Ⅰ』(総合研究「アメリカ社会におけるコンフォーミティの形成」研究会、1968年)。
    代表者:清水博(立教大学アメリカ研究所所員)

  • 立教大学アメリカ研究所編『アメリカ研究邦語文献目録Ⅱ——歴史・政治・経済・文学 1970~74』(東京大学出版会、1976年)

  • アメリカ研究邦語文献目録編集委員会編『アメリカ研究邦語文献目録Ⅲ——歴史・政治・経済・文学 1975~79』(東京大学出版会、1982年)立教大学アメリカ研究所内に編集委員会は組織された。

研究所からのお知らせ

2017.10.01 所長交代のお知らせ
10月1日より松原宏之副所長(文学部教授)が所長に就任しました。
2017.09.01 アメリカ研究所ウェブサイトをリニューアル
大学公式サイトのデザインを適用し、スマートフォンなどモバイル端末にも対応しました。
2017.05.01 公式ツイッターアカウント開設のお知らせ
2017.03.31 『立教アメリカン・スタディーズ』第39号を発行
ドナルド・トランプからモハメド・アリまで、各分野の第一人者による論考が揃いました。ぜひご一読ください。

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立教大学アメリカ研究所