2024/01/01 (MON)

新年のごあいさつ

キーワード:その他

OBJECTIVE.

新年、明けましておめでとうございます。

2024年の年頭にあたりまして、新春のご挨拶を申し上げますとともに、皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。ウクライナに続き、パレスチナでも、未だ尊い命が奪われ続けています。一日も早く地に平和が回復されることを祈ります。

さて、立教大学では、昨年5月からは基本的に新型コロナウィルス感染症蔓延以前のキャンパスライフに戻り、池袋、新座の両キャンパスにも学生たちの笑顔が戻ってきました。オンライン等の可能性も引き続き検討を重ねながら、教職員、一丸となって、さらなる豊かなキャンパスライフを創造してまいります。

また、昨年4月には、新座キャンパスに「すべての人の生きる歓びのために」を理念とした「スポーツウエルネス学部」が誕生しましたが、2026年4月開設を目標として、池袋キャンパスでの「環境学部(仮称)」新設構想も進行しており、「大学・高専機能強化支援事業」に採択されました。本学においては、理学部に次いで2番目の理系を学位分野に含める学部の誕生となります。

文部科学省の選定する「大学の世界展開力強化事業~アジア高等教育共同体形成促進」の2021年度新規採択事業として選定された、ソウル大学校、北京大学およびシンガポール国立大学と立教大学による「リベラルアーツ教育」を共同テーマとした大学間国際コンソーシアム「The Asian Consortium for Excellence in Liberal Arts and Interdisciplinary Education (The ACE)」と、その中核を担う「ACEプログラム」は、すでに大きな効果をもたらしています。立教大学の学士課程教育・リベラルアーツ教育のプラットフォームである『RIKKYO Learning Style』のさらなる進化も集中的に検討中です。立教大学はこれからも決して歩みを止めることなく、創造的に変革し続けます。

立教学院は本年、いよいよ創立150周年を迎えます。今からちょうど150年前の1874年、チャニング・ムーア・ウィリアムズが、米国聖公会の支援のもと、築地に聖書と英学を教える「立教学校」(St. Paul’s School)を開いた時に、集まったのは、わずか数人の学生でした。市場的原理に従えば、厳しくキリスト教が禁じられている国に、キリスト教の学校を開くという危険な選択は決して取らないはずです。もし、ウィリアムズ主教が、現代のような市場的原理で教育を考えていたならば、私たちの「立教大学」は、決して存在していなかったのです。「教育」とは国家のための道具ではなく、学校とは国家に有益な均質的人材を効率良く生産するための工場などではありません。教育とはあくまでも、「ひと」一人ひとりの人格を陶冶し、そのことによって社会、世界に福利をもたらすための尊い働きなのである。そのような願いと思いをもって、ウィリアムズ主教が立教学校を創設したことを、私たちは決して忘れることはありません。

立教大学の伝統の根源には、千年以上に及ぶ<知>の歴史があります。大学とは、無限の叡智を継承する存在であり、未来を切り拓く使命—ミッション—を担っています。私たちはこのことに深いところで自覚的でありながら、確かな歩みを続けてまいります。

立教大学男子駅伝チームは、昨年に引き続き、箱根駅伝第100回記念大会本選に出場することが決定しました。明日、明後日の箱根路を立教大学の「R」のゼッケンが走ります。ぜひ、ご声援いただけますと幸いです。

本年も変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げます。皆さまのこの一年が、祝福された時となりますように。

2024年1月1日 
立教大学総長 西原廉太

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