2022/11/30 (WED)

野谷文昭名誉教授が⽇本翻訳家協会の「第59回 日本翻訳文化賞」を受賞

キーワード:研究活動

OBJECTIVE.

野⾕⽂昭名誉教授が、マリオ・バルガス=リョサ『ケルト⼈の夢』の翻訳(岩波書店 2021年)で、⽇本翻訳家協会の「第59回⽇本翻訳⽂化賞」を受賞しました。

「⽇本翻訳⽂化賞」は、過去1年で最も優れた翻訳書を刊⾏した翻訳者に贈られる賞です。
表彰式は新型コロナウイルスの影響により延期となっております。

野谷文昭名誉教授の研究について
ラテンアメリカ及びスペイン⽂学・⽂化研究。バルガス=リョサ、ガルシア=マルケス、ボルヘス、マヌエル・プイグ、ロベルト・ボラーニョなどの研究・翻訳。本学在任中は、ラテンアメリカ研究所所⻑を務めた。

コメント

COMMENT

名誉教授
野谷 文昭

『ケルト⼈の夢』の舞台は独房という囚われの場であるが、夢や回想という形で主⼈公は現実を軽々と突破していく。イギリス、アイルランド、コンゴ、アマゾン、⽶国、ドイツと舞台は凄まじく移り変わる。地名、⼈物名も初めて知るものが実に多かった。それを的確に捉えるのに多くの困難に遭遇する⼀⽅で、学べたことは多い。翻訳を開始したころと終えるころとでは、歴史や当該地域に関する知識と理解度が格段に違っている。それは⽂明、ナショナリズムあるいは死刑について新たな疑問を⽣むことにもなった。多くの本を読み、時間をかけただけのことはあった。この⼩説は僕を成⻑させてもくれた。そういうことを含めて評価していただけたのなら、これほど嬉しいことはない。

(写真:吉原洋⼀氏撮影)

お使いのブラウザ「Internet Explorer」は閲覧推奨環境ではありません。
ウェブサイトが正しく表示されない、動作しない等の現象が起こる場合がありますのであらかじめご了承ください。
ChromeまたはEdgeブラウザのご利用をおすすめいたします。