2021/10/21 (THU)

経営学部の片岡光彦教授が日本地域学会「大石泰彦賞(論文賞)」を受賞

キーワード:研究活動

OBJECTIVE.

経営学部国際経営学科の片岡光彦教授の論文『Inequality convergence in inefficiency and interprovincial income inequality in Indonesia for 1990–2010』が日本地域学会「2021年度第30回大石泰彦賞(論文賞)」を受賞しました。

同賞は、地域科学の発展に著しく寄与し、その意義や貢献が多大であると判断できる研究論文を表彰することを目的に、故大石泰彦氏(東京大学名誉教授)の卓越した業績を記念して設けられました。

受賞論文は、1990〜2010年のインドネシア26州の域内所得と生産要素のパネル・データから、(1) Data Envelopment Analysis(包絡分析法)を用いて、各州の資源投入/産出の相対的な効率性を測定するとともに、(2)地域間格差の要因分解法を用いて、効率性の地域間格差が所得の地域間格差にどの程度寄与しているかを検証したものです。分析の結果、インドネシアの多くの州では、資源の利用と配分の双方で効率性が改善しており、効率性の低い州ほどその傾向が顕著であったことから、効率性格差の収束を確認しました。さらに、効率性の収束が所得の地域間格差の縮小に大きく寄与したことも明らかにしました。

論文の詳細については、下記をご覧ください。
Kataoka, M. Inequality convergence in inefficiency and interprovincial income inequality in Indonesia for
1990–2010. Asia-Pac J Reg Sci 2,297–313 (2018).
なお、本研究はJSPS科研費基盤C (JP26380308)の助成を受けた研究成果の一部です。

コメント

COMMENT

経営学部国際経営学科教授
片岡光彦

インドネシアでは、独立以来、所得の地域間格差が政策研究上の課題として関心を集めてきました。一方で、途上国を対象とした実証研究では、データ制約がしばしば分析上の障害となりますが、本論文では地域データを独自に整備することで対処しました。また、各州の効率性の測定とその地域分布を考察して、中央・地方政府の双方に政策的含意を提示しました。こうして、同国の政策課題に対する解決への糸口を示すことで、本論文は既存研究に寄与することができました。

本賞の受賞は、学会報告や査読プロセスで多くの先生方からいただいた有益なコメントによるところが大きく、皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。