2019/02/18 (MON)

理学部化学科の望月祐志教授らの研究が2件の海外学術誌の表紙に掲載

キーワード:研究活動

OBJECTIVE.

理学部化学科の望月祐志教授らの研究が、イギリス王立化学会の学術誌「Chemical Communications」およびアメリカ化学会の学術誌「Journal of Physical Chemistry B」の表紙に掲載されました。

「Chemical Communications」誌(左)と「Journal of Physical Chemistry B」誌(右)

イギリス王立化学会の「Chemical Communications」誌に掲載されたのは、望月祐志教授らによる共同研究論文「Destabilization of DNA through interstrand crosslinking by UO22+」です。この論文は、保健物理的な観点からウラニルイオンがDNAに対してどのような物理化学的な影響を与えるかを、分子動力学(MD)シミュレーションとフラグメント分子軌道(FMO)計算を駆使して系統的に評価し、X線の実験結果とも比較検討を行ったものです。表紙の図にあるように、DNAの二本鎖へのウラニルイオンの架橋により、鎖中の塩基部分のスタッキング相互作用による安定化が減じられることが初めて明らかとなりました。FMO計算には、望月祐志教授が主導して開発されているABINIT-MPプログラムが使われました。なお、本研究は、JSPS科研費 JP16H04635と文部科学省 ポスト「京」重点課題6「革新的クリーンエネルギーシステムの実用化」(代表:東京大学 吉村忍 教授)により支援されています。

2月18日に論文が正式に公開、表紙にも使用されました。
もう1つ、米国化学会の「Journal of Physical Chemistry B」誌に掲載されたのは、望月祐志教授らによる共同研究論文「Fragment Molecular Orbital Calculations with Implicit Solvent Based on the Poisson-Boltzmann Equation: II. Protein and Its Ligand-Binding System Studies」です。この論文は、理論創薬において重要となる薬剤分子(リガンド)の標的タンパク質への結合エネルギーを、溶媒和/脱溶媒和効果をポワソン-ボルツマン(PB)型の連続誘電体近似を元に巧妙に考慮したFMO計算によって定量的に算定する手法を開発し、併せて実証的な応用計算を報告したものです(ABINIT-MPプログラムを使用)。

2月7日に出版され、論文に加えて表紙にも画像が掲載されました。

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