社会デザイン学専攻[昼夜開講制]社会デザイン研究科/池袋キャンパス

OBJECTIVE.

21世紀社会の諸問題に取り組み具体的な方法論を探究する

本専攻は、知の組織化と協働のネットワークの力で、21世紀社会が直面する社会運営上の諸問題に現実的に取り組み、具体的な方法論を探究する日本初の大学院専攻です。2007年4月には博士課程後期課程を開設し、研究者養成(DBAコース)にも取り組んでいます。


【お知らせ】
21世紀社会デザイン研究科 比較組織ネットワーク学専攻 は、2024年4月より「社会デザイン研究科 社会デザイン学専攻」に名称を変更しました。

専攻のポイント

  • 3つの研究領域を軸に展開

    NPOやNGO、ソーシャルビジネスなどの公共的活動・組織の運営理念、経営の理論と実践、さらにはCSR活動について研究する「コミュニティデザイン学」、21世紀市民社会における総合的危機管理の理念と方法論、スキルの研究開発をめざす「グローバルリスクガバナンス」、人類が育んできた社会組織の歴史的社会学的分析研究を行う「社会組織理論」の3つを研究領域とします。

  • 学生の研究と実践活動をサポート

    理論的な研究を基盤としながらも、実務的・実証的研究に重きを置いた指導を行っています。そのために、専任の教員以外にも、各分野で高い見識をもつ学外の第一線の理論家・実務家とのネットワークを活用して、学生の研究と実践活動をサポートしています。

Pick
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オンラインでも受講できるハイフレックス型授業の導入

社会デザイン研究科では、2021年度より、対面型の授業を同時にオンラインでも受講が可能なハイフレックス型の授業を導入しています。対面受講とオンライン受講という二つの選択肢によって、学生の方々の多様なニーズに応えることを目指しています。

社会デザイン学専攻専任教員/研究テーマ  *印の教員は、博士課程後期課程の研究指導は担当しません。**印の教員は、博士課程前期課程のうち「公共・社会デザイン学コース(英語コース)」の研究指導のみを担当し、博士課程後期課程の研究指導は担当しません。***印の教員は、博士課程前期課程、後期課程ともに研究指導は担当しません。

  • 倉本 由紀子 教授

    主要研究テーマ:国際関係論,社会開発とジェンダー,グローバル・ガバナンス

    教員紹介

    政府開発援助研究では、日本の外交政策の主力の一つである開発援助を、規範、アイディア、国益、ナショナリズム等の多角的な視点から分析を実施。ジェンダーに関する研究においては、ジェンダー指標の役割や課題、開発リスクとジェンダー、米国国際開発庁や世界銀行のジェンダー不平等改善における取り組みについて検証を行った。近年では、地球規模の諸問題を解決する枠組みとして、グローバル・ガバナンスに焦点を置き、グローバル・ガバナンスにおける信頼感の役割、冷戦後深化したグローバル化の影響と問題点、グローバル官民パートナーシップの必要性と課題について研究を行っている。

  • 丸山 俊一 特任教授*

    主要研究テーマ:映像メディア論、サブカルチャー論、AI社会論、経済社会学、社会哲学

    教員紹介

    資本主義、サブカルチャー、AIと人間、猫と作家の関係性、タクシードライバーの視点を通しての世界各都市の観察、現代の教養の再定義…、様々なテーマを様々な映像表現で企画制作するとともに考察を続ける。一見脈絡の無いジャンル、分野も、映像を通して感受性を解放し思考を積み重ねることで、人とこの世界、この社会との関係性の探究へとつながる。今世界は、日本は、現代人は、どんな時代どんな社会を生きているのか?明治の近代化以来、欧米との関係にあって屈折、逆説を抱えてきた「不思議の国」日本の可能性はどこにあるのか?文明論的な問いと些末な現実との思考の往復運動から、人と社会の関係性を考究する。

  • 三浦 建太郎 特任准教授*(2024年度末退職予定)

    主要研究テーマ:福祉介護情報論・地域福祉活動(グリーフケア・生活困窮者支援等)実践

    教員紹介

    人の生活を支えるための広義の福祉は、国や自治体による公的な制度の整備を待つだけでなく、地域で暮らす市民自身の主体的な取組の積み重ねによって進化していくことも期待される。現代社会が直面する、高齢者介護、貧困格差問題、子育て等、様々な領域の課題において、これまで見過ごされてきた人々の生きづらさを自分事として捉え直すとともに、生きづらさを抱える人を支えるための取組を、新しいアイデアや、ICT等新たに出現してきた技術を活用して実現していく方法を、自らの実践活動を踏まえながら研究にあたる。

  • 若林 朋子 特任教授*

    主要研究テーマ:文化政策,芸術・文化支援,アートマネジメント,助成,評価

    教員紹介

    専門は文化政策、芸術・文化支援、アートマネジメント。文化とはよりよく生きようとする人間の営みの蓄積であり、知恵の結晶で、世の中のあらゆる領域に深く関わっている。そうした文化の諸相を捉え、誰もが「文化権」を有することを拠り所に、公共政策の観点から、文化の創造や保存、継承に関する政策や制度設計について調査・研究している。また、人々の表現活動や芸術創造が社会において成立するための環境整備や支援のあり方を研究し、現場への応用にも取り組んでいる。具体的には、芸術助成の仕組みづくりや文化・芸術分野の評価手法の検討など。

  • 中野 佳裕 特任准教授**

    主要研究テーマ:社会理論,思想史,応用哲学,批判開発学,社会発展パラダイム研究,人新世研究, トランジション・デザイン

    教員紹介

    開発と消費社会のグローバル化が引き起こす複合的危機(南北問題、気候変動、生物文化多様性の破壊、格差拡大、幸福の逆説、コミュニティの衰退 etc)の総合的検証、および持続可能な世界への移行(トランジション)を構想する未来社会デザインを研究している。主な研究領域は、(1)社会発展パラダイムの哲学的検証、(2)開発と消費社会のグローバル政治経済学的分析、(3)ローカルな変革運動、コミュニティ経済実践の研究、(4)脱開発・脱成長トランジション・デザイン研究。

  • 長 有紀枝 教授

    主要研究テーマ:ジェノサイド予防、文民保護、移行期正義、人間の安全保障

    教員紹介

    武力紛争下の文民の保護を基点に、これまで1)ジェノサイド(集団殺害)の予防と発生メカニズムの解明、2)対人地雷やクラスタ—爆弾など通常兵器の規制、3)国際刑事裁判と平和構築、4)難民・避難民に対する人道支援と援助要員の安全確保、民軍連携の諸課題、5)人間の安全保障と保護する責任概念などについて研究を行ってきた。現在は1)と3)において、ボスニア紛争時のスレブレニツァ事件を事例に、ホロコースト史学を参照した、メカニズムの解明と旧ユーゴスラヴィア国際刑事裁判所の判例と民族融和や和解の関係について、また2)においてキラーロボット(LAWS:自律型致死兵器システム)の規制について研究を行っている。

  • 長坂 俊成 教授

    主要研究テーマ:リスク学,防災危機管理,アーカイブ,情報プラットフォーム,モバイル建築,社会デザイン

    教員紹介

    社会が不確実性を孕むリスクと付き合っていくためには、科学技術や制度、ビジネスによる課題解決力を高めるとともに、コミュニティやボランティア、プロボノなどの多様な主体から構成される重層的なセーフティーネットが求められる。授業を通じて、共に、感受性、俯瞰力、洞察力を高め、リスクガバナンスを再編するソーシャルデザインを実践している。

  • 滝口 直樹 特任教授*

    主要研究テーマ:持続可能な社会,環境行政,パートナーシップとガバナンス,科学と政策,越境

    教員紹介

    環境省、国際機関での実務経験を踏まえ、また様々な分野の研究者、実践者との越境的な対話を通じ、環境問題、持続可能な社会作りに向けた政府・自治体の対応、様々なセクター間の連携・協働について研究している。特に、1)気候変動や生物多様性といった環境課題に関する法律・制度・政策の発展過程、2)制度・政策の立案、運用へのNPO・NGOや市民の参加、裁判プロセスの及ぼす影響、3)持続可能な地域への変革のプロセスとガバナンスのあり方について関心を持って研究している。また、環境問題への取り組みの基盤である科学について、課題に取り組む過程での科学的知見の役割とその限界、科学的不確実性の扱いなどにも関心を持って、研究を進めている。

  • 大熊 玄 教授

    主要研究テーマ:東洋思想,日本哲学,哲学対話

    教員紹介

    組織や地域そして個人が各々の個性と価値を発揮して主体的・創造的に生きていく「場所」を創発するための「哲学・対話」を研究している。研究分野の出自は文献学的インド哲学(ヴェーダーンタ学派)および初期仏教学だが、その後、近代以降の日本哲学・宗教学(西田幾多郎・鈴木大拙)、鎌倉期までの日本仏教思想を研究し、それを基盤として、近年は「社会デザイン」との関係において、哲学対話と社会構成主義、フロムのヒューマニズムを研究している。最近は特に鈴木大拙『日本的霊性』における霊性論・神道論、戦時下での表現手法、大拙とE.フロムの比較思想研究などの論文を執筆している。

  • 河口 眞理子 特任教授*

    主要研究テーマ:ESG投資,CSR,エシカル消費,文明論

    教員紹介

    関心領域はサステナビリティ関連全般。20世紀までの市場経済による物質的な豊かさを追い求める近代化、は爆発的人口拡大とグローバル化という人類の短期的繁栄をもたらす一方で、国際的・国内レベルでの所得格差や難民問題などの社会的弊害と、回復困難な環境負荷を与えている。その弊害が拡大し、人類の持続可能性を脅かしはじめている。パリ協定とSDGsは端的な形で持続可能な社会へのパラダイムシフトを目指している。そのためにはいかに社会の価値観を転換させ、経済主体(企業、金融、消費者)の行動様式を転換させるか。世界情勢の動きを柔軟に取り入れながら、考察、提言していく。

  • 亀井 善太郎 特任教授*

    主要研究テーマ:公共政策,統治機構,政策評価・立案,CSR経営,市民社会,財政・社会保障政策等

    教員紹介

    パブリックの実現のため、社会のアクターはそれぞれ何を担うべきだろうか。政府はもちろん、市民社会、企業それぞれに役割はあり、その実現のための統治機構の設計や運用の工夫は絶えず見直しが求められ、その具体策に関する研究に取り組んでいる。例えば、財政にしても、将来世代の視点をいかに取り入れるかはその設計として予め検討されなければならず、デモクラシーの欠点を踏まえる必要がある。併せて、政府、とくに官僚機構における政策立案プロセスの見直しにも取り組む。平成の統治機構改革後の新たな方向性も見出していかねばならない。

  • 中森 弘樹 准教授

    主要研究テーマ:社会病理/社会問題論、親密性論、社会調査、現代社会論

    教員紹介

    親密圏に関連する社会現象の研究を通して、後期近代社会の諸相を考究することを目的としている。特にこれまでは、人の失踪を専門に研究することで、失踪が孕む問題性と、ポジティブな可能性の側面の両方を明らかにしてきた。加えて近年は、失踪に関連する重大な事件や、SNSにおける自殺願望の言説、失踪者や精神障害を抱える者が集住するシェアハウスなどの研究も行っており、失踪せざるをえないほどの「生きづらさ」を抱えた者が、どのように逃げ場を確保しうるかを検討している。以上の研究はすべて、「個人を責任から逃がす社会はいかにして可能か」という社会構想上の問いへと繋がるものである。

  • 武藤 亜子 特任教授**

    主要研究テーマ:紛争下の開発支援及び人道支援、平和構築、人間の安全保障、中東地域研究、ジェンダー

    教員紹介

    独立行政法人国際協力機構(JICA)での実務経験を踏まえ、安定的かつ持続的な平和に資する国際協力の在り方やその阻害要因、また効果的な人間の安全保障の実践について研究している。具体的には、JICA緒方貞子平和開発研究所の平和構築と人道支援領域で研究に従事しつつ、1)シリアを事例に長期化した紛争中の人道的な対応の可能性や課題、2)一人ひとりの命、暮らし、尊厳を守る人間の安全保障の視点に立った国際協力による保護とエンパワメントの実践、3)平和や人間の安全保障を脅かす、複合化した危機への予防、備え、対処における人道と開発と平和の連携について研究を進めている。

  • 二ノ宮リム さち*** 教授

    主要研究テーマ:環境教育、持続可能な開発のための教育(ESD)、シティズンシップ教育、気候変動教育、社会教育、大学教育

    教員紹介

    国内外のNPO・市民団体、行政等と連携し環境教育・ESDを実践・推進しながら、主に地域社会と大学における持続可能な社会づくりにつながる教育・学習・エンパワメントのあり方を追求してきた。近年は特に、持続可能な社会を共創する過程に必ず生じる「対立」に着目し、それを公正に乗り越える「対話」のあり方と、そのための教育・学習を研究課題としている。また、持続可能性の実現に不可欠な組織・社会の変革を導く人々の集団的取組(シビック・アクション)と、それを通じた一人ひとりの認知・社会・情緒・行動の各側面における変容を教育・学習の過程としてとらえ、その促進に向けた方策を検討している。

  • 品治 佑吉 助教*

    主要研究テーマ:社会学史,メディア論,ライフコース論,知識の社会学,社会調査

    教員紹介

    専門は社会学・社会学史。とりわけ生まれること、学ぶこと、家庭生活を送ること、働くこと、老いることといったさまざまな「人生問題」に社会学をはじめする学問がいかに向き合ってきたのかを研究している。より具体的には戦後論壇で活躍した社会学者の清水幾太郎(1907-1988)の活動を「読書と人生の社会学」として捉え直す学史的研究に取り組んできた。現在は人間が生涯を送るライフステージとライフサイクルが将来どうなるかを見据えて、いまを生きる私たちのおかれた位置を捉え直すというコンセプトを設定し、学習、エイジング、法生活といった具体的テーマに即した研究を進めている。

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