「立教大学陸前高田サテライト」
開所式・開所記念シンポジウム
開催報告
2025/07/28
トピックス
OVERVIEW
2003年から交流を開始し、さまざまな形で連携を進めてきた岩手県陸前高田市と立教大学。この度、新たな拠点となる「立教大学陸前高田サテライト」を陸前高田市内に開設し、7月13日(日)に開所式と記念シンポジウムを催しました。
立教大学は2003年に陸前高田市矢作町の生出 地区で林業体験プログラムを開始。そして東日本大震災後の2012年5月、陸前高田市と「連携及び交流に関する協定」を締結し、復興支援に関わりながら協力関係を構築してきました。以来、地域の子ども向けのスポーツ教室、学生のフィールドワーク、職員向けの研修など幅広い分野で連携・交流を図っています。2017年4月には岩手大学と共同で「陸前高田グローバルキャンパス」を開設。キャンパス内に設けた「立教大学陸前高田サテライト」は、交流活動の拠点として機能してきました。この度、同サテライトを陸前高田市内の陸前高田高等職業訓練校に移転。「立教大学陸前高田サテライト」の第2フェーズがスタートしました。

「立教大学陸前高田サテライト」は陸前高田高等職業訓練校内に設置

「気仙スギ」が使われた看板
現地で行われた開所式は、中川英樹チャプレンによるお祈りで始まりました。続いて西原廉太立教大学総長、佐々木拓陸前高田市市長による看板除幕。岩手県産の「気仙スギ」を使用した新しい看板が披露されました。佐々木市長のあいさつでは、「陸前高田市が誕生して70周年という記念すべき年に、陸前高田市が立教大学のサテライトとして、キャンパスの一つになったような、そんな幸せな思いです」とのコメントがありました。西原総長のあいさつでは、2011年の東日本大震災当時の記憶や以降の取り組み、関係者への感謝、今後の意気込みなどが語られました。続いて及川修一陸前高田市議会議長から祝辞の言葉があり、松山真立教大学陸前高田サテライト長(コミュニティ福祉学部特別専任教授)からの閉会あいさつで開所式を終えました。

中川英樹チャプレンによるお祈り

西原廉太総長(左)、佐々木拓市長による看板除幕

佐々木拓市長

西原廉太総長
陸前高田市コミュニティホールに場所を移し、開所記念シンポジウムを実施。開会あいさつで西原総長は、陸前高田市立第一中学校の生徒との交流プログラムでのエピソードに触れ、「これからも陸前高田市とのつながりを大切にしながら、一緒に夢と希望を語っていきたい」と話しました。

松山真サテライト長

地域連携コーディネーターの岡崎智子さん
立教大学の陸前高田市における取り組みとして、松山サテライト長、立教大学地域連携コーディネーターを務める岡崎智子さんから、2003年から始まった林業体験プログラムや、東日本大震災後の活動、バレーボール・野球教室、正課・正課外プログラム、サテライト開所に至る経緯など、多彩な事例が報告されました。

社会学部メディア社会学科3年次 鈴木麻友さん

現代心理学部心理学科4年次 澤田悠輝さん
続いて学生による取り組み報告です。2024年度林業体験プログラムに参加した社会学部メディア社会学科3年次の鈴木麻友さんは、林業体験を通して「人とのつながりや行動することの重要性を実感した」と語りました。2024年度春季陸前高田交流ツアーに参加した現代心理学部心理学科4年次の澤田悠輝さんは、陸前高田での交流・見学・体験を通して、「現場に立つことの意味」や「震災の体験を語り継いでいく責任」を痛感したと語りました。

パネルディスカッションの様子
その後の鈴木さん、澤田さん、松山サテライト長の3人によるパネルディスカッションでは、陸前高田市の住民の方との交流を通じて得た学びや、プログラムでの体験を今後どのように生かしたいか、といった内容で議論が交わされました。最後に佐々木市長からの閉会あいさつでシンポジウムは幕を閉じました。
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