世界展開力強化事業とACEプログラムの関係——ACEプログラム履修学生インタビュー

立教大学

2023/05/09

RIKKYO GLOBAL

OVERVIEW

アジア最高峰の大学である、ソウル大学校自由専攻学部(The College of Liberal Studies, Seoul National University)、北京大学元培学院(Yuanpei College, Peking University)、シンガポール国立大学 NUSカレッジ(NUS College, National University of Singapore)とともに国際共同教育のためのコンソーシアムを形成するために、東アジア・ASEANにおけるリベラルアーツ教育の発展を共同で目指す協定を結びました。そしてこの取組みが、文部科学省の選定する「大学の世界展開力強化事業~アジア高等教育共同体生成促進」の2021年度新規採択事業として選定されました。

ACEプログラムとは

今回の協定に基づき、ソウル大学校、北京大学およびシンガポール国立大学と本学による「リベラルアーツ教育」を共同テーマとした大学間国際コンソーシアム「The Asian Consortium for Excellence in Liberal Arts and Interdisciplinary Education (The ACE)」を形成し、リベラルアーツ教育を基礎として、学問分野や地理的境界を越境し、共通性と多様性に富むアジア文化圏に学ぶ学生や地域の人々との多様な協働を通じて、現代のアジアさらには国際社会の諸問題の解決について思考し、行動できる人材を育成していきます。このThe ACEの中核を担うプログラムを総称して「ACEプログラム」と呼称しています。

ACEプログラムには2学期2大学の交換留学、長期休業期間中に開催されるサマーインテンシブプログラム、ウィンターインテンシブプログラム、オンラインを用いた学びなど様々な取組みが用意されており、本学では異文化コミュニケーション学部、経営学部、GLAPが参加しています。

ACEプログラム実施にあたっては、4大学によるプログラム開発のためのACE運営会議や、学内では2学部1プログラムの担当者によるACEプログラム協議会が定期的に開催され、日々プログラム開発が進んでいます。

第1期生からの中間報告——第1セメスターを終えて——

2022年秋学期から第1セメスターと第2セメスターの通算1年間、2校にて留学するプログラムに参加している学生から、前半の留学を振り返ってもらいました。

GLAP3年次 柿原 亜紗子さん

第1セメスター/ソウル大学校留学
第2セメスター/シンガポール国立大学留学


ACEプログラムの第1 期生として、2022年9月からソウル大学校に1セメスター、現在の2セメスター目はシンガポール国立大学に留学をしています。ソウル大学校への留学を終えた今、すでに懐かしさを感じていますが、少しでも私の学校生活の感想を共有できれば幸いです。

ソウル大学校では、ACEプログラム生は皆College of Liberal Studies (CLS)という学部に所属しており、英語で開講されている科目は限られてはいましたが、幅広い分野の授業の履修が可能でした。CLSの履修科目である、Selected Topics Seminar 3はこれまでの大学生活で受けたことのない授業として特に印象に残っています。過去のアバンギャルド運動に焦点をおき、その当時の芸術家たちが成立しようとしたセオリーや掲げた想いについて学びました。私の教授は、過去の芸術運動や芸術家の考えが現代においてどのように残っているのか、今の芸術にどのような影響をもたらしているのか、歴史を知るだけではなく、知識を応用するように生徒を促していました。また、授業内に実際にアート作品を見に行き、ソウル大学校内にある美術館や、近くにあるMMCA(国立現代美術館)の展示会を見学し、直接キュレーターさんのお話を聞く貴重な機会をいただきました。基本的に講義中心で、個人で取り組むことが多かったものの授業形式、特に内容はとても興味深く、個人的には履修していた授業の中で一番好きな授業でした。授業で学んだことを、授業外、校外にて持ち出す楽しさ、そして当たり前に対して疑問を持つ姿勢の大切さは忘れずに活かしたいです。(2023年3月時点)

GLAP4年次 ソン・ウヒョクさん

第1セメスター/北京大学留学(オンライン受講)
第2セメスター/ソウル大学校留学


こんにちは、GLAP4年次ソン ウヒョクです。私は、2022年9月から2月まで北京大学で交換留学をしました。留学の最初の時点では、現地で留学をする予定でしたが、コロナの影響を見てオンラインに変更しました。北京大学もオンラインと対面とのミックスの形で授業が行われ、学生たちがオンラインと対面のどちらかを選択して授業を受けることができました。授業の進行中に、現地のコロナ状況が悪化し、すべての授業がオンラインに転換されることになりました。私が最初に受けた授業は4つでしたが、そのうちの1つは途中で履修中止をしたので、全部で3つを受けました。私が聞いた授業は中国国際保安、国際公共政策、世界情勢に対する中国の見方です。中国国際保安の授業では、昔あった中国の保安問題について勉強しました。国際公共政策の授業では、国際機関と共同ガバナンスについて勉強しました。国際公共政策とは何かを学び、国際公共政策に影響を及ぼすメディアについて勉強しました。公共部門、民間部門、NGOなど様々な分野でどう影響するのか勉強しました。世界情勢に対する中国の見方の授業では、多様な国際機関について勉強し、このような国際機関が持っている限界点が何なのかを勉強しました。現在、世界経済と金融がどのように行われているのかを勉強し、なぜ中国がIMF、World Bank、WTOに変化と革新を要求するのかを学びました。これらの問題について、中国が考える解決策は何かを勉強しました。北京大学の授業を受けながら中国という国についてもっと詳しく学ぶ機会になって、日本で学ぶ中国と中国の大学で学ぶ中国に対する違いも分かりました。

次の学期からは、ソウル大学校で勉強することになりますが、ここでも韓国の大学が考える韓国の政治的状況と国際状況について学びたいし、韓国という国を韓国の大学はどう思っているのか学びたいです。(2023年3月時点)

第2期生の声

2023年秋学期から第1セメスター(ソウル大学校)と第2セメスター(シンガポール国立大学)の通算1年間、2校にて留学するプログラムに参加が決まった学生から、今のお気持ちを聞いてみました。
GLAP2年次 曽根 野乃花さん

  • Q1. 応募動機を簡単に教えてください。
    A1. 夏にACEサマーインテンシブプログラムに参加し、アジア圏の世界トップの大学に通う学生と交流したことがとても刺激的で、忘れられない1週間になりました。彼らの考え方を知り、他のアジアの文化や思考をさらに学びたくなり、参加を決めました。

  • Q2.  プログラム参加が決まった今のお気持ちを教えてください。
    A2.  韓国やシンガポールのトップの大学で1学期ずつ勉強できることがとても楽しみです。GLAPで学んできたことを活かして勉強に一生懸命取り組みつつ、現地の学生との交流や、都市に近い立地を活かして、現地の食や文化も楽しむ機会にしたいです。またそこから日本との違いやメディアで流れる印象との違いを発見する機会にもしたいです。
  • Q3. プログラムの学業面で特に楽しみにしていることを教えてください。
    A3.  現在アメリカに留学をしていますが、現地ではアメリカから見た世界情勢などを学んでいます。韓国やシンガポールから見た世界や日本に対する見方を学べることを楽しみにしています。また現在、留学先ではアジア系アメリカ人などのマイノリティにあたる人たちについて学ぶ授業をとっています。特にシンガポールは多民族国家ですので、多くの人種が混じり合うあり方がアメリカとどう異なるのか見てみることも楽しみです。

  • Q4. 派遣先の国でやってみたいことがあれば教えてください。
    A4. 色んな国の留学生と仲を深めて世界各地に友達の繋がりを築きたいです。
(2023年3月時点)

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