一歩外に飛び出すことで見えてくる自分自身 
就職活動は社会から自分や大学を見直す絶好の機会

大島 康宏さん × 宮田 恭宏さん × 森岡 優香さん × 渡邉 和浩さん

2019/07/31

キャリアの立教

OVERVIEW

学生生活、就職活動、そして、”それぞれが考える立教"について2019年に卒業した新社会人に語ってもらいました。

就活を通して改めて明確になる「自分が大切にしている価値観」

みなさんが就職先を決めた決め手は?

法学部政治学科卒業 森岡優香さん

森岡 私は2年次にあるソフトウエアの会社で1カ月間、インターンシップを経験し、IT業界に興味を持ちました。そのなかでも、お客様の成功が会社の成功であるというビジョンを掲げ、それを実践して成長していると感じたのがセールスフォース・ドットコムでした。また、自分の人間性を高められる環境であるかどうかという点にもこだわりました。よく安定した企業に入りたいという声を耳にしますが、安定って何だろうと考えた際、会社に安定を求めるのではなく、自分が安定した人間になることがこれからの社会では大切だと気付き、変化が激しいIT業界のなかにあって、成長している会社で学びたいと思っています。

渡邉 学部と大学院を通して、3年間プラスチック素材の研究を続けてきたため、その内容を直接活かしたいと思い、そのシェアで上位に位置する企業を順番に受けました。なかでも役員の方々がズラリと並ぶなかで、素直に和やかな雰囲気で話ができたDICという化学メーカーが自分には向いていると直感して決めました。研究が活かせ、雰囲気も良く、世界的シェアを持ち、安定しているという点が魅力でした。

大島 はじめは、コミュニティ福祉学科で学んでいたことに関連する業界に興味を持っていました。ただ、いろいろと話を聞いてみると、その業界はどちらかというと文系よりも理系の方が活躍の場が広いという印象を受けたため、「文系が最大限に活躍できる」という目線でその後の就活に臨んだところ、新聞社の仕事が多岐にわたっていることを知り、興味を持ちました。実家で購読している新聞が朝日新聞だったため、朝日新聞社から最初に内定をいただくことができた時点で就活を終えました。

宮田 僕は将来海外で働きたいと考えていますが、外資系企業の日本法人より、日本企業の看板を背負って世界に出ていきたいと思っています。ただ、年功序列ではなく、成果主義で資本主義の原則にマッチした会社に条件を絞り込んでいました。そのなかで、カルチャーやビジョンに共感できたB to B 企業に決めました。
就職活動を行う中でどのように志望業界や企業を絞り込んでいったのですか?

経営学研究科国際経営学専攻(前期)修了 宮田 恭宏 さん

宮田 僕は友達に薦められました。大学院に進学したため、先に就職活動を終えた学部の同期からアドバイスをもらうことができました。大手総合商社に就職した友達から、たまたまその企業名を聞いて興味を持って調べたのがきっかけだったため、最初の出会いは本当に偶然としか言えません。

大島 僕はやりたいことだけ考えて、将来性などはあまり気にしていませんでした。そういう意味では業界研究はあえてあまりしませんでした。

森岡 私も最初、新聞記者になりたいと思っていました。ただOB・OG訪問をした時に、仕事に対して常に“オン”の状態でい続ける姿勢や、記事を書く文章力よりも他社が掴んでいない情報を収集する力の方が求められると感じました。それは、“オン/オフ”が明確な働き方が良いと思う自分の価値観や、イメージしていた仕事内容と実際が異なっていたと思い方向転換しました。一方で、新聞業界の魅力については、理解しているつもりなので、そういう会社こそ新しいITの力で、何かサポートできたらと今は思っています。

渡邉 僕はお話ししたように、自分の研究内容と直結した企業を探していたので、その点をしっかり調べました。博士課程に進学しなかった理由でもありますが、世界のトップレベルの企業で研究することで、研究を実用化できる可能性も広がると思いました。また調べるうちに、研究だけではなく、技術営業のようなことにも携わるし、いろいろなチャレンジができることが分かりました。

大学の外に出ることで自分も大学も見え方が変化する

就職活動の際、社会の側から立教大学を見てどんなふうに感じましたか?

コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科卒業 大島康宏さん

宮田 柔軟性があるとも言えますが、立教生ってスポンジのようにふわふわしているイメージがあります。それゆえに、一歩外の世界に踏み出すと、いろいろな刺激から、いろいろなものを吸収していきます。同質性の高いキャンパス内にとどまっているとふわふわしたまま終わってしまいますが、外に出れば自分のポジションも見えてきて、自分の軸をつくることができます。よくバランスよく働きたいと言いますが、バランスは自分の軸がないと取れませんから。それを見つけることが大切なのではないでしょうか。また、1歩踏み出した人間に、大きなサポートがあるところも立教の良さだと、自分自身がどんどん外に出ていった経験から実感しました。

渡邉 独自の奨学金制度など、頑張る人を後押しするシステムが出来上がっているというのは共感します。留学や研究などにおいて、自分で選ばない人には何もないけれど、選んだ人にはそれを頑張れる環境、後押ししてくれる力があると思います。また、理系に6年間通って感じていることですが、立教生は真面目です。池袋という土地柄もありますけが、普段遊んでいても、やるときはしっかりやる。遊ぶために実験も早く終わらせるといったように、メリハリがある人が多いです。程よい場所から、視野を広くして社会を眺められる、そんな気がします。

大島 立教生は、サークルの仲間もみんな楽しいし優しい。ほんとに真面目に取り組むし、しっかりとした議論もできます。また僕自身、目が見えないという点でも、立教に入って、自分のしょうがいを気にしたことがないくらい、好きなようにのびのび出来る環境があったのは良かったと思っていて、それは他の大学には無い良さかもしれません。

さまざまな業界、企業と出会うことで固まる仕事へのイメージ

皆さんにとって今、働くとはどういうことだと感じていますか? またどんな働き方をしたいですか。

理学研究科化学専攻(前期)修了 渡邉 和浩さん

渡邉 研究に限らず様々な仕事にチャレンジしたいという気持ちでいます。それでも専門性については譲らず、プラスチックについては世界で一番詳しい人になれるくらいの気持ちで頑張りたいと思います。

大島 朝日新聞社を選んだ理由の一つに、社会に広く貢献したいという気持ちがありました。生涯学習や展覧会、博覧会など様々な価値を社会に提供していますが、それが出来るのは、大企業の強みだと思います。今新聞業界は過渡期だと思います。不安も大きいですが、先が見えない分、自分にもできることがあるのではないかと楽しみな部分もあります。

森岡 私は就活を通じて、ずっと働くことって、どういうことなのかを考えてきました。私の場合は、自分を磨くとか、新しく学ぶとかは大好きなんですけど、最初に目的ありきというよりは、学んだあと、次にそれをどうやって活かしていこうかと考えるタイプです。そのため、個人の力をまずは磨いてから、社会に還元したいという気持ちがあるのですが、今の会社であればそうした働き方ができそうです。

宮田 社会人になっても、学ぶ環境が変わるだけと考えています。自分にとって会社で働くことは「学び」だと思っています。これまでも学びを大切にしてきたため、仕事がどんなにタフできつくても、自分が次は何を学びたいのか、どれだけ新しい経験が出来るかと考え、頑張りたいと思います。一方で、お金をもらう以上、きちんと価値を提供しなければなりません。海外でのインターンを通して、自分が何でここに存在しているのか、お金と交換に提供できる価値とは何なのか考えさせられたため、これもしっかり追求していきたいです。

柔軟性がある立教生だからこそ、つながりやすく可能性が広がる

最後に後輩や大学に対してアドバイスはありますか?

座談会の様子

森岡 大学時代の4年間は、社会に対して何か大きな責任を負うこともなく、自分に対しての責任だけで生きていける期間だと思うので、貴重な期間だと思います。ただ、皆さんおっしゃる通り、そうした環境の中で、ただふわっと生きていくのはもったいないと思います。また私は、就活前は「何となく努力する。とりあえず頑張る」といったように、根性論的な世界で生きてきた節がありましたが、就活においてはそれが通用しないということに気付き、「今の自分には何が足りなくて、何ができるのか。であればこれから何をする必要があるのか。また何をしなくてもいいのか」といったことを、筋道を立てて考えられるようになった点で、成長したと感じています。実際にそれが結果につながりました。このように就職活動からも多くを得られるということを伝えたいです。

大島 先ほど話に出たふわっとした立教生のイメージですが、そんな雰囲気があるからこそ、多様な人とつながれるという良さがあります。それぞれのつながりはそんなに強くなくても、ちょっとしたつながりに助けてもらったり、助けることができたりということを経験して、このふわっとした感覚は立教生の良いところだと感じています。この誰とでもつながっていけるという土壌は、新しいことをしようとしたときに頼れる人も多いし、何より心強いです。そのため、近い人だけではなく、いろいろな人とつながれるこのふわっとした感覚も大切にして欲しいと思います。

渡邉 大学生活の中で、何か本気になれることが見つかれば、ふわふわしているだけじゃなくて、どんな意見にも聞く耳を持って、どこででも通用するスペシャリストになれるんじゃないかなと、皆さんの話しを伺って思いますね。

宮田 大学に来る目的は人それぞれ。そのため、一人ひとりが何を選択するかが大切です。それを後押ししてくれる環境が大学にあるとすれば、もちろん大学も変化していかなければいけないと思う一方で、学生の方も認識を新たにして、主体的に変化していかなければならないと思います。大学という場はあくまで手段であって、それをどう活用するかによって、その後の人生は大きく変わると思います。そのため、何かうまくいかなかった時、大学のせいにするのではなく、自分次第で何でも変わるという認識を持ってほしいと思います。柔軟性がある立教生だからこそ、何にでもなれると思っています。

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