プロのバレエダンサーとして活躍。「芸術」と「社会」とをつなぐために経済学の学びを深める
バレエダンサー/K-BALLET TOKYOアーティスト 経済学部会計ファイナンス学科4年次 髙橋 芳鳳さん
2024/07/22
立教生のキャンパスライフ
OVERVIEW
世界的バレエダンサーである熊川哲也氏が芸術監督を務める「K-BALLET TOKYO」のアーティスト※ として、舞台からメディア出演まで幅広く活躍する髙橋芳鳳さん。バレエ界に足を踏み入れたきっかけについてこう語る。
※アーティスト:K-BALLET TOKYOにおける階級の一つで、プロのダンサーは同階級からキャリアが始まる。
K-BALLET TOKYOの公演『くるみ割り人形』で舞台を舞う髙橋さん ©K-BALLET TOKYO
「体操選手を目指していた小学校時代にけがをしてしまい、療養中に鑑賞したのが熊川ディレクター主演の公演でした。まるで動く絵画や彫刻のような美しさに衝撃を受け、台詞がなく理屈を超えた『イメージの世界』に魅了されたことを強く覚えています」
11歳で同団の養成スクールに入り、中学・高校時代はレッスンに通うため、地元の静岡と東京とを週6日行き来しながら練習に励む日々。高校2年生の時にはオランダのバレエスクールに短期留学した。「世界トップレベルに触れ、バレエ界における自分自身、ひいては日本の立ち位置を把握できたことは貴重な経験でした」と振り返る。そこから、大学に通いながらプロを目指すと決めた髙橋さんは、立教大学経済学部会計ファイナンス学科の門をたたいた。
「コロナ禍で舞台公演が軒並み中止になった際、ダンサーをはじめとした表現者は経済的に困難な状況に直面しました。その中で、人々の『心の栄養』である芸術と社会とを持続的につなげていくために、経済を深く学ぶ必要性があると実感したのです」
これまでの大学生活で印象に残っている授業の一つが「文化政策」だという。「芸術活動が国に与える影響などについて学びました。バレエの素晴らしさをより多くの人に伝え、日本を『真の芸術立国』にするために何が必要なのか、その考察を深めるきっかけになったと思います」と話す。髙橋さんにとって、バレエと大学での学びとは密接な関係にある。
「芸術活動の中に『経済』や『社会』を見いだし、日々の学びの中に『美学』や『調和』を感じる視点を大切にしています。両者を常に結び付けて捉えることで、プロの表現者としても、一人の人間としても、大きく成長できると考えています」
11歳で同団の養成スクールに入り、中学・高校時代はレッスンに通うため、地元の静岡と東京とを週6日行き来しながら練習に励む日々。高校2年生の時にはオランダのバレエスクールに短期留学した。「世界トップレベルに触れ、バレエ界における自分自身、ひいては日本の立ち位置を把握できたことは貴重な経験でした」と振り返る。そこから、大学に通いながらプロを目指すと決めた髙橋さんは、立教大学経済学部会計ファイナンス学科の門をたたいた。
「コロナ禍で舞台公演が軒並み中止になった際、ダンサーをはじめとした表現者は経済的に困難な状況に直面しました。その中で、人々の『心の栄養』である芸術と社会とを持続的につなげていくために、経済を深く学ぶ必要性があると実感したのです」
これまでの大学生活で印象に残っている授業の一つが「文化政策」だという。「芸術活動が国に与える影響などについて学びました。バレエの素晴らしさをより多くの人に伝え、日本を『真の芸術立国』にするために何が必要なのか、その考察を深めるきっかけになったと思います」と話す。髙橋さんにとって、バレエと大学での学びとは密接な関係にある。
「芸術活動の中に『経済』や『社会』を見いだし、日々の学びの中に『美学』や『調和』を感じる視点を大切にしています。両者を常に結び付けて捉えることで、プロの表現者としても、一人の人間としても、大きく成長できると考えています」
NHK Eテレのバラエティ番組「ロッチと子羊 バレエ編」に出演(左から2番目が髙橋さん)
普段暮らしている立教大学国際交流寮「RIR椎名町」の仲間たちと(手前が髙橋さん)
※本記事は季刊「立教」268号(2024年4月発行)をもとに再構成したものです。バックナンバーの購入や定期購読のお申し込みはこちら
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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