立教の新入生支援—充実した大学生活への第一歩を

立教大学

2022/10/05

立教生のキャンパスライフ

OVERVIEW

新入生が大学生活をスタートする上で欠かせない「新入生オリエンテーション」。
立教大学での充実した学生生活を実現する大切な準備期間と捉え、本学では伝統的にさまざまなガイダンスやプログラムを展開してきました。
現在の取り組み内容や学生の声などを通して立教大学における新入生支援のいまをご紹介します。

立教のリベラルアーツ教育を理解し、安心して学びを進められるように

学生部長
社会学部メディア社会学科 教授 
砂川 浩慶 SUNAKAWA Hiroyoshi


立教大学では4年間の学び全体を「RIKKYO Learning Style」と呼んでいます。これは、学部の専門科目や全学共通の教養科目、海外体験、課外活動など大学でのあらゆる学びを統合し、学生が自らの思い描く卒業後の姿に向かって組み立てる本学独自の学びのスタイルです。学生生活を3つの期間〈導入期・形成期・完成期〉に分けて学生一人一人の成長に寄り添い、段階的に学びを深めることをサポート。新入生オリエンテーションは、導入期の核となる「立教ファーストタームプログラム」の一環として位置付けています。立教ファーストタームプログラムは、立教大学で学ぶことの意味を理解する「学びの精神」、4年間の学びに必要な知識やスキルを身に付ける「学びの技法」という2つの科目群で構成されています。そこへの橋渡しとしても、新入生オリエンテーションは重要な役割を担っています。

学生部長を務める砂川浩慶教授(社会学部)は新入生オリエンテーションの意義について、次のように語ります。

「大学に入学すると高校までの学びとは一変し、戸惑う学生も多く出てきます。履修科目を自分で選ぶことも初めての学生がほとんどでしょう。だからこそ、新入生の不安を払拭し、スムーズに学びを進めていくための支援は重要です。特に本学はリベラルアーツ教育を創立以来、約150年にわたって行っていますので、その学びの特性への理解は欠かせません」

RIKKYO Learning Style

体系イメージ。座学だけにとどまらない、多様な体験を通した学びを自由に組み立て、自律的に学ぶ立教大学独自のスタイル。

RIKKYO Learning Style

3期間に分け、段階的に学びを深める。基礎を身に付ける〈導入期〉、体験を重ねて視野を広げる〈形成期〉、将来の目標を見据えて専門分野を極める〈完成期〉。

オリエンテーションWebサイト

立教大学の歴史と建学の精神をはじめ、立教大学での学び方や、履修登録、各種制度、各学部からのお知らせなど、新入生に必要な情報が網羅されている。
※2022年度は8月31日(水)まで公開しています。

改善を重ね、進化を続ける新入生支援

立教大学では伝統的に手厚い新入生支援を行ってきましたが、2006年に全学的な組織「オリエンテーション委員会」が発足したことを契機に、その内容や方法は、さらに進化を遂げました。同委員会は、教員に加え、学生と直接関わる部署の職員で構成され、盤石な検討・実施体制が敷かれています。

「“不断の見直し”が行われていることが強み」と砂川教授が語るように、プログラムに対して新入生から評価を受け、毎年改善につなげていることも特徴です。

同委員会では、全学的な新入生支援プログラムの検討・実施を行っていますが、最近の代表的な取り組みの一つが「オリエンテーションWebサイト」の運営です。同サイトは2020年に運用が開始され、新入生向けの情報を集約して発信しています。

「コロナ禍の影響で2020年は対面でのプログラムはすべて中止となり、同サイトは想定以上に活用されました。ただ、当時は対面でのプログラムとの併用を前提としており、至らぬ点があったのも事実です。しかし、同サイトがあったからこそ、支援を止めることなく続けられたのだと思っています」

全学的な支援とともに各学部でも趣向を凝らしたプログラムを展開し、それぞれの特色や学び方を新入生に伝えています。

先輩が新入生支援に関わることも本学の特徴で、上級生が各種プログラムの学生スタッフを務め、新入生に近い目線でサポートしています。新入生の時に上級生からサポートを受けた学生が、次は自分が支援する側に回るというケースもよく見られます。

「コロナ禍の収束の兆しが見えない状況ですが、感染防止対策を講じた上で、“交流”をキーワードに新入生と上級生、あるいは新入生同士が親睦を深める機会を設けています。教職員や学生スタッフの努力もあり、新入生オリエンテーションは毎年進化していますので、保護者の方にはご安心いただければと思います」

主な新入生向けプログラム

※1…授業・海外留学・講座など、※2…学生生活、※3…総合

先輩による「履修要項」読み方ナビ(※1)

全学共通科目、学部専門教育科目の履修登録方法や履修計画の立て方について、新入生の相談に上級生が対面で応じる。立場の近い先輩に出会うことで、新入生が自分の将来像を想像できる機会にもなっている。

立教サービスラーニング(RSL)履修ガイダンス(※1)

社会の現場での活動と教室での学問的な教育の統合を目指し、体験学習を通じて社会の担い手としてのシティズンシップを磨くRSL。正課教育として展開される本プログラムについて動画と冊子で紹介。

グローバル教育センター提供プログラムガイダンス(※1)

多様な学生との協働で次世代のリーダーシップを養う「立教GLP」や「海外インターンシップ」など、グローバル教育センターが提供する立教ならではの教育プログラムを動画や対面・オンラインで紹介。

新入生歓迎活動(※2)

大学公認のクラブ・サークルによる新入生歓迎活動を実施。クラブ・サークル情報を網羅したポータルサイトや体育会の紹介パンフレットも用意。

チャペルガイダンス(※2)

建学の精神やチャペルの役割、利用方法などをチャプレンが解説。学生キリスト教団体の紹介や、パイプオルガン、聖歌隊、ハンドベルによる奏楽も実施。2022年度は3年ぶりに対面で行われた。

学生生活ガイダンス(※2)

立教生として大学生活を送るためのルールやマナー、課外活動、キャンパス内の施設などに関する情報をRPG風の動画で紹介。

  • ボランティアオリエンテーション(※2)
    ボランティアセンター主催プログラムやボランティア系サークルなどをWebサイト、動画、冊子で紹介。
  • 留学ガイダンス(※1)
    立教大学の留学プログラムの特徴や種類、実績、よくある質問などを動画で配信。
  • 履修の仕組み/履修の方法(※1)
    履修について動画で分かりやすく解説。学生生活ガイダンス動画とRPG風でセットになっている。
  • 奨学金説明会(※2)
    大学の奨学金、外部団体・国の奨学金に関する解説を動画で配信。
  • 英語プレイスメントテスト(※1)
    入学後の英語クラス編成のために、入学者全員に英語のプレイスメントテストを実施。
  • グローバル教養副専攻履修ガイダンス(※1)
    学部横断型プログラム「グローバル教養副専攻」の履修に関する解説を動画で配信。
  • 健康診断・ヘルスケアガイダンス(※2)
    法定の健康診断を行うほか、学生健康保険互助組合、学生教育研究災害傷害保険に関する解説を動画で配信。
  • 言語B履修免除試験(※1)
    英語以外の外国語必修科目「言語B」について、一定の学習歴がある学生は、口頭・筆記試験等をもって単位認定し、履修を免除。
  • 学校・社会教育講座ガイダンス(※1)
    教職、学芸員、司書、社会教育主事の各講座に関する解説や履修相談を対面で実施。
  • 各学部行事(※3)
    各学部で、「履修ガイダンス」や交流イベント「ウェルカムアワー・ウェルカムキャンプ」などを対面またはオンラインで実施。
  • 学生証交付(※2)
    学生証と併せて通学定期乗車券発行控、V-Campus ID、時間割計画シートを配布。
  • 各研究所提供講座ガイダンス(※1)
    立教の特徴的な研究機関である観光研究所、ラテンアメリカ研究所が提供する講座の解説を動画で配信。
  • 新入生キャンプ(※3)
  • 2022年、新入生100人(応募者多数の場合は抽選)を対象として2日間で行う新入生キャンプを6年ぶりに開催。1日目は池袋キャンパス、2日目は新座キャンパスで行われ、上級生が学生アドバイザーとして運営に携わった。グループワークをはじめとする多彩なプログラムを通して、新入生同士の交流、新入生と上級生との交流が生まれた。

すべての学生に開かれた相談窓口を設けています

学生の声

2022年に新入生オリエンテーションを体験した1年次生と新入生キャンプに学生アドバイザーとして関わった上級生の声をご紹介します。

これから始まる大学生活がもっと楽しみに

異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科1年次
伊勢村 七海 ISEMURA Nanami



新入生オリエンテーションの中で特に印象に残っているのが「チャペルガイダンス」です。チャプレンのお話に大きな学びがありました。学生キリスト教団体の皆さんの奏楽も感動的でした。

学部の「ウェルカムアワー」では、初対面の学生ばかりで緊張しましたが、グループワークなどを通してすぐに打ち解けられました。興味のある問題について新入生が発表し合う時間では、それぞれの意識の高さが垣間見え、これから始まる大学生活がもっと楽しみに。先輩同士も仲が良く、立教の温かい雰囲気が伝わってきて安心感を覚えました。

履修登録は初めてで不安でしたが、オリエンテーションWebサイトの解説動画やガイダンスのおかげで無事に終えることができました。注意すべきポイントを強調してくれるため大変分かりやすかったです。

今後の目標は、入学前から興味のあった貧困問題や国際協力について、フィールドワークを交えて学びを深めること。立教の制度や環境を最大限に活用し、自分のやりたいことを突き詰めていきたいです。

履修登録に関する解説動画

好きを深め、好きを見つける。それが大学

法学部法学科4年次
田畑 翔大 TABATA Shodai



私は新入生キャンプに学生アドバイザーとして関わりました。「先輩学生からの話」というプログラムで登壇し、大学は「好きを深める」「好きを見つける」場所であるという話をしました。「好きを深める」では、司法試験を目指している法律の勉強が、授業やゼミ、先生や友人との会話などを通して、もっと好きになれたこと。「好きを見つける」では、グローバル教養副専攻で国際協力の分野を学ぶ中で、人権問題をはじめとする国際社会の抱える法的課題に関心が芽生えたこと。そして、難民・入管問題や外国人の人権問題に対応できる弁護士になるという新たな目標が生まれ、大学院への進学を考えていること。こうした体験談に、新入生たちは真剣に耳を傾けてくれました。また、多様なバックグラウンドを持つ他の学生アドバイザーとの出会いは新鮮で、多くの発見がありました。

法学部ではキャリア関連の学生スタッフとして在学生支援にも携わっています。新入生との関わりでは、所属している法志会(法律に関する講義を行う団体)と弓道同好会で新入生歓迎活動に取り組みました。

新入生の皆さんは、夢中になれるものを見つけるために、視野を広く持ち、あらゆることに挑戦してみてください。授業や課外活動など、出会いはいたる所にあると思います。

「先輩学生からの話」で使用したスライドより

新入生へのキャリア・就職支援

「キャリアの立教」を掲げる立教大学では、1年次から参加できる多彩なプログラムを展開。
自立した一人の人間として自分らしい人生のあり方を追求できるよう支援を行っています。
立教大学のキャリア支援
自らの意思で将来を見据え、主体的に考えながらキャリアを切り拓いていく力が大切だと立教大学は考えます。その力は、正課教育だけでなく課外活動も含めたさまざまな経験を基盤に築かれるものです。

新入生オリエンテーションWebサイト キャリアセンターのページ

キャリア・就職支援

各種プログラムの開催など年次に応じて段階的に行うキャリアセンターのサポートと、専門性を生かした学部独自のキャリア教育の両輪で成り立っています。
  • キャリアセンター主催:
    「キャリアデザインガイダンス」(1年次生対象)
  • 正課科目:
    「人文学とキャリア形成」(文学部)、「理学とキャリア」(理学部) ほか

スタディツアー

実際に企業を訪問し、職場見学や社員の方々との懇談を通して、会社や仕事、社会人の思考などについて理解を深めます。

2022年度受入予定企業
クリスチャンディオール/電通デジタル/日本アイ・ビー・エム/日本政策金融公庫/野村不動産/マクロミル/丸紅 ほか

社会を知る講座/学内OB・OG訪問会

「社会を知る講座」では、企業の実務担当者等の講義で、社会を見る目を養い、生き方や働き方を考えます。「学内OB・OG訪問会」では、多様な業界の先輩たちとの対話から仕事や働きがいなどへの理解を深めます。

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