履修生・修了生メッセージ司書課程

立教大学での司書課程の登録、また修了後の就職活動について考える際には、先輩たちから意見を聞くことをお勧めします。以下の履修生・修了生からのメッセージにまず目を通してみてください。(所属・肩書等は2017年のものです)

在学生

図書館司書コース

五十嵐雪将(法学部政治学科2年)
五十嵐雪将

台湾にて

司書課程で学ぶポイントは大きく二つあると、私は考えています。一つは、現代において求められている情報の扱い方を学ぶことができるというポイントです。もう一つは、様々な学びとつながることができるというポイントです。
まず一つ目のポイントは、司書課程が決して「図書館」についてだけを学ぶわけではないということを示しています。司書課程では、当然図書館に関係する法や実際の施設について学ぶ授業が設置されています。ただ、そういった内容のものだけでなく、図書館の外にある情報をどのように扱うかというような講義も司書課程には含まれています。例えば、身近なインターネット上での検索でも「or」や「not」といった論理演算子などを用いることで、より良い情報の抽出が出来ると司書課程において、私は学びました。また、世の中にある情報の整理・分類する方法を、日本十進分類法や基本件名標目表を通して学べるというのは興味深い上、学部の授業とは違った身近さを感じられます。このように、図書館司書課程では、情報にあふれる現代社会でどのように暮らしていくかということについて学ぶことができます。
次に、二つ目のポイントは、司書課程が決して学部や専攻などではないということを示しています。本学における司書課程は、様々な学部や大学院生が履修をしています。私は司書課程の授業において、文学部や経済学部の学生、更には新座キャンパスの現代心理学部に所属する学生にも出会いました。その仲間たちとはグループを組み、図書館利用者からの質問と仮定した課題に全力で取り組みました。このような体験は学部の授業を受けるだけでは中々難しく、本学の司書課程ならではの経験だと思います。そして、様々な学問を専攻する仲間と学んだことを自分の学部での学びやサークル活動等に生かせるというのが、私にとって大きな喜びです。例えば学部でのゼミ発表においても、書誌などの情報検索技術を司書課程で学んだ私は、質の高い資料の情報を国会図書館で収集して発表に生かせました。また、私はサークル活動で、一般の方から法律についてのご相談を受けています。その中でも、私は質問者の開口一番での質問と質問における真のニーズについての関係を、司書課程で学んだので積極的に活用しています。このような、司書課程での学びと様々な学びへのつながりは、恐らく多くの履修生がどこかで経験していることだと思います。
最後にですが、私は自身の所属する法学部を含め、様々な学部に属する学生が積極的に司書課程で学ぶことを期待しています。私は先述したようなポイントを、様々な学生に体感してほしいと思っています。少しでも魅力を感じたのであれば、立教大学の司書課程で履修をしていただきたいと、私は思います。
米川なつみ(社会学部現代文化学科4年)
米川なつみ

シンガポールにて

私は図書館司書など専門職を目指しておらず、図書館という空間が好きだったことがきっかけで司書課程を履修してきました。「図書館概論」から始まり、「情報サービス論」や「児童サービス論」など、授業を受けていく中で図書館学への理解が深まっていきました。また、授業を通じて、共に学ぶ仲間もできました。図書館実習では香港の大学図書館での実習に参加し、日本と海外の図書館の違いだけではなく、文化や考え方の多様性を学びました。こうして培った司書課程での学びを、民間企業の就職活動で活かすことができました。資格が何に役立つかということより、資格取得までの学びを大切にすることで、自分自身の生きる力に変えることができると思います。
大学生活では、サークル活動やアルバイト、友人との旅行など学業以外にも大切な時間があります。そのため、日々忙しく、司書課程での単位取得が大変だと思う時があるかもしれません。しかし、一度履修を決めたのなら、最後まで続けることが重要だと思います。司書課程では、情報を取捨選択する力や考える力など、図書館学にとどまらない、これからの時代を生きる上で必要な力が身につきます。ぜひ、大学生活で学部の授業だけではなく、司書課程にも挑戦してみてください。

学校図書館司書教諭コース

瀧上幸子(文学部日本文学専修2年)
瀧上幸子
受験生、在学生の皆さん、こんにちは!
文学部日本文学専修2年で、学校図書館司書教諭コースで学んでいる瀧上幸子です。
突然ですが、皆さんは、「学校図書館」と聞くとどのようなイメージを持ちますか? 
私は、学校図書館は、生徒が行きたい「知の世界」へ案内する、「学校の中の空港」みたいだなと思っています!
いきなり訳のわからないことを言ってしまいすみません、でも、学校図書館は、学校の中で、一番生徒の興味、関心を引き出せる、とても面白く、自由な場所であり、教科と教科の垣根を取り払い、生徒が学んだことから繋がりを導き出す(生徒自らの探究を促進する)という、とても重要な役割を持っている場所なのです。
私の母校である東京純心女子中学・高等学校は、各教科の先生と司書教諭のチームティーチングを積極的に取り入れた,探究型の学習を行なっていました。中高時代、そこで行う授業はとても面白いと感じていましたし、特に中2で行う音楽と図書館の授業で書いたベートーヴェンレポートの苦労と達成感は忘れられません。そして卒業後,立教大学で学校図書館の理論、役割や、司書教諭の専門性について勉強してみると、今更ながらですが、母校の学校図書館を利用したチームティーチングは、とても手の込んだものだったことに気づき、生徒一人一人の興味関心に寄り添えることが魅力的だなと感じました。しかし全国に目を向けてみると、学校図書館を利用することが難しい学校が沢山あり,司書教諭を置いていない学校もあるという現実も同時に知りました。
ですので,私は中高時代と立教大学で学んだ、学校図書館をハブ(拠点)とした探究型学習を広めていきたいな、と思っています。そして、これからも学校図書館で、教育に対して出来ることは何なのか考えて行きたいです。 
皆さんも立教大学司書課程学校図書館司書教諭コースで,これからの探究型学習の要となる、魅力的な学校図書館について学んでみませんか?
学校図書館は、生徒の「学びたい」気もちに応える、自由で素敵な場所ですよ!
廣畑光希(文学研究科教育学専攻博士課程前期課程1年)
廣畑光希

とある電鉄車庫内にて

私は大学院(文学研究科教育学専攻)への進学と同時に司書課程学校図書館司書教諭コースの履修をはじめました。このタイミングではじめてよかったと個人的に思っていることが主に二つあります。
司書教諭コースの授業では、図書館や司書に関する理論的な知識や法規上の知識はもちろん、具体的な図書館での(主に司書・司書教諭による)教育実践がたびたび紹介されます。近年、特に学校図書館では広い意味で探究的な学習活動の拠点としてその役割を位置づけるトレンドがあるようです。私は,大学院では「子どもの哲学」と呼ばれる哲学教育の実践を各所でしながら、哲学教育について哲学する研究をしています(一体どんな研究なの?!と思われるかもしれませんが、ここでは一旦横に置いておきます)。そんな私にとって、理論的な知識を学びながらその具体的な実践について見聞きすることは、図書館に関わる専門性を持った司書(教諭)の視点から教育実践を読み解き組織するという「別様な見方の訓練」になっています。このことは、自分の個々の実践を反省する視点の一つになるとともに、研究を進める上でも「もう一つの」視点になっています。これが一つ目です。
もう一つは、司書課程で情報探索や情報の整理の方法について学んだことが、研究活動にそのまま活かせるという点です。資料の整理の方法・仕組みを理論的に学ぶことは、司書としての専門性が養われるだけでなく、自分がデータベースの利用者となったときのよりよい使い方を発見する大きな手がかりとなります。例えば、私は社会学部の学生であったときから大学図書館のOPACを利用していましたが、「BSH」を用いた資料検索など思いつきもしませんでした(BSHの意味は司書課程の授業で勉強してください!)。どこにどの資料があるのか、それはどのように入手可能なのか、ということを知ることは、研究活動を進める上でとても重要なことだと思います。そのためのスキルが司書課程のいくつかの授業を通して身につくように私は思います。
以上のように、私は教職を目指している(目指すかもしれない)方々にも、卒論等の論文執筆に向けた研究を始めた方々にも、もちろんこれから大学での学びを始めるという方々にも、司書課程に入るメリットがあると考えています。この文章を読んでしまったことを機会にご検討されてみてはいかがでしょうか。

卒業生

A.K.(文学部文学科日本文学専修2016年卒、専門商社勤務)
私は司書課程の履修を2年生から始めました。大学に入学してから、よく大学の図書館に行って時間を過ごすようになったことから興味をもったというのがきっかけになりました。司書課程を学んだことによって、私の学生生活は非常に充実したものとなりました。司書課程の単位は卒業単位として認定はされないため、周りの友人たちに比べると単位が多く、少し大変な時期もありました。しかし、学部ゼミでは個人作業が多い中、司書課程の中でグループ学習やグループ発表をしたり、図書館実習に行ったりと、本課程を受講しなければ得られない経験を沢山することができたと思っています。
さて、社会人となり、司書課程での学びが現在活かせているかといえば、もちろん活かされています。私の場合、それは図書館についての知識ではなく、レファレンスサービスの講義や演習などを通して学んだ質問力や情報探索能力だと思っています。
私は現在、企業で営業職をしております。また業態が商社であるため、メーカーのように取り扱う製品は自社製品だけに限られず、世の中にある沢山の商品の中でお客様のご要望に最適な製品・サービスを選ぶというのが仕事です。その中でどのように活かされているかというと、例えば、お客様の真の悩みが何かを聞き出す際に、レファレンスインタビューでの学びを活かした質問を心がけることで、お客様に不快感を与えずに、心の奥にある思いを引き出すことができていると思っております。また、商品を探す際にも、レファレンスサービス演習での知識、経験を活かすことで、様々な情報源から探したり、あるいは違う角度から考えてみたりなどの工夫をすることができています。このようなことから、司書課程での学びは今の私の仕事の中でも十分に役立っていると感じています。
最後に、司書課程というのはもちろん図書館で司書として、あるいは学校図書館などで働く資格を取得したい人が取得する課程ではありますが、学べる知識は図書館の知識だけではありません。将来図書館で働きたいという人はもちろんですが、私のように2年生からはじめたい人や、少しでも司書や図書館に興味がある人にも、ぜひ司書課程を受けてみてほしいと思います。
鈴木均(文学部英米文学科95年卒;21世紀社会デザイン研究科2003年卒、浦安市立図書館勤務)

浦安市立中央図書館のカウンターにて,真木大輔氏(元・戸田市市議)撮影

後輩に寄せる
図書館は楽しい仕事です。本に囲まれつつ、それをどう人々に、社会につなげていくかを考える仕事です。人間の様々な活動の記録、様々な思い、様々な物語が紙の本に刻まれて収集されています。もちろん、紙以外の様々な記録もありますが、基本は紙の本を昔ながら大事に集めているのが図書館です。嬉しいことも、悲しいことも、ありとあらゆるテーマを収集し、図書館を訪れる人に、世界そのものを丸ごと伝えていくような使命をもっています。限られた予算であったり、小さな施設であっても、その使命は変わらず、巨大な図書館、多額の予算を持っている図書館以上に、むしろ本を選ぶこと、どう選んだ本を見せて渡していくかに、神経を使う仕事です。
公共図書館というのは、年齢も、職業も選ばぬありとあらゆる人に本を手渡す仕事です。幼児、子ども、青少年、おとな、老人と年齢もそれぞれ。興味関心も幅広い人たちにそれぞれ対応します。向こうの思うものばかりではなく、図書館としてちゃんとお勧めしたい本も、うまく差し込みながら、幅広い興味関心に対応していきたいものです。特に子どもの本なんて、まだまだ本を知らない子どもたちに、絶対にお勧めすべき基本の本をちゃんと届けてあげて、その幅をどんどん広げてあげるそういう使命を持っています。「三びきのやぎのがらがらどん」や「ちいさいおうち」を知らない子どもなんてありえない。ちゃんとうまくこういう本に、押し付けでなく出会ってもらわなければなりません。そういう環境を整え、自然な出会いを経験してもらわなければなりません。年齢に応じた自然な本との出会いを演出する仕事、それが公共図書館の使命です。
図書館のそういった役割の基本的な技術を身につけ、さらなる発展に向けた基礎的な知識を学ぶこと、それが「司書」という資格の根本です。残念ながら、公共図書館を支える正規の公務員の仕事としての「司書」の門はすごく狭いのが現実です。指定管理や、委託、非常勤職員として「司書」の採用されるケースは増えていますが、待遇は決してよくありません。そういう様々な現実を見ながら、図書館と、みんなの未来を見すえる基礎として、「司書」の資格をとることを考えてもらえばよいと思います。司書の仲間に、みなさんも加わってもらえることを、期待して待っていますね。
渡辺貴夫(文学部ドイツ文学科88年卒、立教大学新座図書館運営課勤務)
私は30年前に司書課程を受講しました。必修科目「図書館概論」の学期末の課題になった長文レポートをやっとの思いで書き上げて提出したのですが、先生からのコメントは「課題に答えていない」の一言でした。気持ちが萎えましたが深く考えず継続して履修しました。当時は図書館業務にコンピューターが余り導入されていなかったので、授業は目録法、分類法、資料整理法、参考業務といった科目が中心でした。品川区立図書館を訪問して棚に並んでいる本を1冊1冊調べて蔵書評価を行ったりしました。
立教の司書課程では、上級生になると図書館実習に行きます。就職活動と重なったので迷いましたが、一時休止して実習を優先しました。私はドイツ文学科所属だったので、実習先に専門図書館の東京ドイツ文化センター図書館を選びました。この施設は語学コースを併設しており、コースに通っていた時に何回かこの図書館を利用したことがあるので、既に馴染みがある図書館でしたが、実習が始まるとカウンターの内側での経験はとても興味深いものでした。当時はドイツ人の館長と日本人スタッフ2名で運営されており、職員の方々は、多忙な合間をぬってとても親切に業務説明をして下さった他、職場環境についても詳らかに話して下さいました。一つの仕事に長期間従事する厳しさを教えて貰ったように思いました。
実習が終わりに近づいた頃、ドイツから送付された視聴覚資料(当時はVHSビデオでした)の目録作業を手伝いました。テロップから必要な部分を書き留めながら、この業種が自分に向いているのではないかという思いが沸いてきたことを、はっきりと憶えています。
何となく履修し始めた司書課程でしたが、その後ずっと図書館と付き合いながら今日まで過ごしてきました。どのきっかけがその後のキャリアに影響するのか分かりません。学生生活の間に出会う何かが自分の糧となることを願っています。

図書館・関連業界就職活動体験記

図書館情報学大学院進学体験記