2026/03/12 (THU)

コミュニティ福祉学部の上林ゼミが「貧困ジャーナリズム賞」を受賞

キーワード:学生の活躍

OBJECTIVE.

コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科の上林ゼミナールの学生たちが執筆した著書『大学生が伝えたい 非正規公務員の真実—現場から見る課題と未来』(明石書店、2025年3月)が一般社団法人反貧困ネットワークの貧困ジャーナリズム大賞2025において、「貧困ジャーナリズム賞」を受賞しました。

本賞は、反貧困ネットワークが主催するもので、日本社会の貧困や格差問題に焦点を当てた過去1年間(2024年10月~2025年11月)に発表された優れた報道(新聞、テレビ、書籍、ラジオ番組、ネットなど)を年に一度顕彰する賞です。隠された事実を暴いたスクープや、貧困問題の理解促進、社会構造の欠陥・政策の不備の是正、当事者の声の代弁等をした調査報道が対象です。

このように優れたジャーナリズムを表彰する賞において、学生が執筆した書籍が選ばれるのは、特に注目される点です。

著書『大学生が伝えたい 非正規公務員の真実ー現場から見る課題と未来』(明石書店、2025年)

本書を執筆したのは、当時20歳そこそこの上林ゼミナールに所属していたコミュニティ政策学科の学生たち。学生たちは、非正規公務員当事者にインタビューに行き、周辺情報を調べ、大学のリポートではなく社会に訴えられる記事を書くという調査報道の手法を用いた指導のもとに執筆を進めた。

取材に応じていただいた非正規公務員は、児童虐待に対応する児童相談所の職員、臨時教員、図書館の非正規司書、ハローワークの非正規相談員、そして職場のハラスメントが原因で自死した非正規の家庭児童相談員の遺族。執筆代表の学生は、「学生という立場にあり、この問題について長い時間をかけて学習してきた私たちがその声を拾い上げ、世間に発信していくことが大切なのだ。だから調査し伝えるという調査報道が大事なのだ」(本書おわり)と記している。

不条理に満ちた労働社会を放置し、社会に出てくる若者たちに不条理に慣れろと強いている、働く大人たちこそ、真剣に受け止めてほしいメッセージである。
執筆学生
コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科4年次
守田優也さん、山田優月さん、佐藤千花さん、櫻井晴菜さん、秋田谷和哉さん


授賞式は3月7日(土)、東京しごとセンター(飯田橋)地下講堂にて行われました。

コメント

執筆学生代表 守田優也さん

私たちの執筆した本が、このような形で評価されたことを大変光栄に思います。行政の現場では多くの非正規職員が公共サービスを支えていますが、その実態は世間にまだ十分知られているとは言えません。本書がこの問題を広く社会に発信するきっかけとなり、現状への理解と議論が深まる第一歩となれば嬉しく思います。

授賞式の様子(右:上林陽治特任教授)

指導教員
コミュニティ福祉学部コミュニティ福祉学科特任教授
上林陽治 談


優れたジャーナリズムの作品を表彰するものの中で、学生が執筆した書籍が選ばれるのは、特筆すべきものです。

本書オビには、学生たちは非正規公務員が置かれる苛烈な状況を心に迫る表現で伝えていると、あるジャーナリストのメッセージを記載しています。

このような学生を育成できたのも、「地域社会の問題を当事者の視点から考え、解決方法を構想・提案・実践する人を育てる」というコミュニティ政策学科の教育実践があってこそではないでしょうか。

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