OBJECTIVE.
12月1日(月)~12月6日(土)に台湾の台北国際コンベンションセンターで開催されたAsCA2025(the 19th Conference of Asian Crystallographic Association 2025)において、理学研究科化学専攻博士課程後期課程2年次の若狹優惟さん(有機元素化学・箕浦真生研究室)が、結晶工学と高反応性化学種の速度論的安定化の手法を融合させた研究成果を発表し、「Rising Star Award(若手優秀口頭発表賞)」を受賞しました。
AsCA2025はアジア・オセアニア地区の物質構造研究分野で最も大きな国際会議で、Rising Star Awardは、大学院生、博士研究員、若手の研究者の物理・化学・生命科学・農学などの多くの論文発表の中から、優秀と認められた研究が選考され、Rising Star sessionにて成果の研究発表を行い、審査により特に優れた口頭発表に対してRising Star Awardが授与されます。
若狭さんは12月5日(金)のRising Star sessionにて成果の研究発表を行い、Rising Star Awardが授与されました。
【若狹優惟さんの研究概要】
空気や水に触れるとすぐに変化して壊れてしまう「幻の分子(高反応性化学種)」を、自身で開発した鎖をつけた「分子鎧(保護基)」で守り、きれいな結晶にする新技術です。これまで捉えられなかった未知の物質・分子の形を観察可能にする新しい科学の扉を開く分子技術です。
若狭さんは12月5日(金)のRising Star sessionにて成果の研究発表を行い、Rising Star Awardが授与されました。
【若狹優惟さんの研究概要】
空気や水に触れるとすぐに変化して壊れてしまう「幻の分子(高反応性化学種)」を、自身で開発した鎖をつけた「分子鎧(保護基)」で守り、きれいな結晶にする新技術です。これまで捉えられなかった未知の物質・分子の形を観察可能にする新しい科学の扉を開く分子技術です。
なお、本研究は、立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR)大学院学生研究、立教大学大学院理学研究科特別進学奨励制度により助成を受けて行われました。若狹さんの研究は、今まで目でみることの出来なかった物質を可視化する分子技術としてその展開が期待されています。
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2025/12/11 (THU)
プレスリリース
コメント
COMMENT
理学研究科化学専攻博士課程後期課程2年次
若狹 優惟さん
この度は、アジア結晶国際会議にてRising Star Award(若手優秀口頭発表賞)という名誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。非常に不安定な化学種を分解させずに迅速に「結晶」にするという課題は、溶けやすさと固まりやすさ(溶解性と結晶性)のバランスに悩み続けた試行錯誤の連続でした。それだけに、新たなアプローチでその構造を捉えられた瞬間の感動は忘れられません。
この成果は、私の力だけではなく、何よりも充実した実験研究環境を提供して下さっている立教大学理学部化学科と、箕浦研究室の皆様の支えがあってこそのものです。また、播磨大型放射光施設SPring-8、立教大学リサーチイニシアティブセンター各位にも大学院生研究課題としてご支援を頂き感謝致しております。分子の可視化のための基礎理学研究への賞を大きな励みとして、今後も未踏の化学種の解明に向け、研究活動に精進してまいります。