OBJECTIVE.
理学研究科化学専攻博士課程後期課程2年次の行本万里子さん(有機元素化学研究室・指導教員:箕浦真生教授)が、研究課題「高周期典型元素不飽和化合物の互変異性化:幾何学的変化に伴う立体保護効果発現による不飽和スルフェン酸の合成と性質解明」により、平成27年度笹川科学研究奨励賞を受賞しました。
4月22日(金)には、ANAインターコンチネンタルホテルにて研究発表会および研究奨励の会が催されました。なお、同研究は公益財団日本科学協会の助成、および立教大学学術推進特別重点資金 (立教 SFR) の助成を受けて行われました。
【研究概要】
タマネギを切ったときに、涙が出る。この原因物質として、揮発性の硫黄化合物である不飽和スルフェン酸が鍵物質であると考えられている。しかし、この物質は分解しやすく、短寿命化学種であり実験的合成例がないため、その性質は未解明であった。本研究では独自に開発した置換基を用いて、初めて不飽和スルフェン酸をフラスコ中で合成単離し、これが互変異性化を起こすなどの特異な性質を有することを実験的に明らかにした。
【研究概要】
タマネギを切ったときに、涙が出る。この原因物質として、揮発性の硫黄化合物である不飽和スルフェン酸が鍵物質であると考えられている。しかし、この物質は分解しやすく、短寿命化学種であり実験的合成例がないため、その性質は未解明であった。本研究では独自に開発した置換基を用いて、初めて不飽和スルフェン酸をフラスコ中で合成単離し、これが互変異性化を起こすなどの特異な性質を有することを実験的に明らかにした。
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2024/10/04 (FRI)
コメント
COMMENT
理学研究科化学専攻博士課程後期課程2年次
行本万里子さん
昨年度、日本科学協会の研究助成を頂きましたことに大変感謝致しており、また、今回の研究報告に対して研究奨励賞を受け、引き続き気を引き締めて研究を行っていこうと思いました。化学分野以外の方々との研究交流会も用意されており、非常に貴重な体験をさせていただきました。また、本研究は立教大学の整った研究設備があってこそ遂行でき、優れた研究環境を提供してくださった関係各位に重ねて御礼申し上げます。