OBJECTIVE.
立教大学理学部の亀田真吾准教授と研究室の学部学生、大学院学生が開発に協力した小惑星探査機「はやぶさ2」搭載の望遠カメラが、12月4日(金)に地球の撮影に成功しました(図1)。また、亀田准教授は、産業技術総合研究所 神山徹研究員、明治大学 鈴木秀彦講師らと共に画像データの解析を行いました。
亀田准教授と学生らが開発に携わった望遠カメラは、7色のカラー画像を撮ることができます。地球や小惑星は太陽の光を反射して光っており、表面にある物質によって反射の性質が異なります。このように、物による反射の性質の違いを利用し、望遠カメラを使って撮れるさまざまな色の画像を比較することで、形だけでなく「そこに何があるか」に関する情報が得られます。
今回の地球観測で得られた画像のうち赤色の画像と赤外線の画像の2枚の情報から、植物のある場所を特定することができます(図2)。図1の画像では見えにくかったニュージーランドやアフリカ大陸が確認できます。一方で、植物のない南極大陸は真っ暗に表示されます。また、氷と雲はどちらも白く見えますが、氷の方が赤外線の反射率が低いため、区別することが可能です。緑色の画像と赤外線の画像の2枚の情報から、氷を青く表示し、雲を白く表示した画像が図3になります。
亀田研究室は、2011年12月に「はやぶさ2」プロジェクトに参加。2012年1月から望遠カメラの性能試験を開始し、検討・実験を重ねてきましたが、ロケット打ち上げに伴う激しい振動や宇宙の過酷な環境で性能が保たれているかどうか確認する必要があります。今回の地球観測でしっかりとその性能が発揮されていることを確認できました。「はやぶさ2」は、この性能を使って小惑星「Ryugu(リュウグウ)」の表面を調べ、有機物や含水鉱物を持ち帰るための着陸地点を決定します。小惑星に到着するのは2018年の予定です。
今回の地球観測で得られた画像のうち赤色の画像と赤外線の画像の2枚の情報から、植物のある場所を特定することができます(図2)。図1の画像では見えにくかったニュージーランドやアフリカ大陸が確認できます。一方で、植物のない南極大陸は真っ暗に表示されます。また、氷と雲はどちらも白く見えますが、氷の方が赤外線の反射率が低いため、区別することが可能です。緑色の画像と赤外線の画像の2枚の情報から、氷を青く表示し、雲を白く表示した画像が図3になります。
亀田研究室は、2011年12月に「はやぶさ2」プロジェクトに参加。2012年1月から望遠カメラの性能試験を開始し、検討・実験を重ねてきましたが、ロケット打ち上げに伴う激しい振動や宇宙の過酷な環境で性能が保たれているかどうか確認する必要があります。今回の地球観測でしっかりとその性能が発揮されていることを確認できました。「はやぶさ2」は、この性能を使って小惑星「Ryugu(リュウグウ)」の表面を調べ、有機物や含水鉱物を持ち帰るための着陸地点を決定します。小惑星に到着するのは2018年の予定です。
本件に関する問い合わせ先
立教大学理学部物理学科 准教授 亀田真吾
TEL 03-3985-2671 E-mail: kameda@rikkyo.ac.jp
〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1
<報道担当>
立教学院企画部広報課 宇野裕樹(リリース発信元)
TEL 03-3985-4836 FAX 03-3985-2827 E-mail: koho@rikkyo.ac.jp
TEL 03-3985-2671 E-mail: kameda@rikkyo.ac.jp
〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1
<報道担当>
立教学院企画部広報課 宇野裕樹(リリース発信元)
TEL 03-3985-4836 FAX 03-3985-2827 E-mail: koho@rikkyo.ac.jp
図1 「はやぶさ2」で撮られた地球。右下に南極大陸、右上にオーストラリア大陸が見える。
図2 2色の画像を合成して植生があると推定される場所を示した疑似カラー画像(左)と、地球の画像を重ね合わせたもの(右)。画像右側にニュージーランド、左側にはアフリカ大陸やマダガスカル島が確認できる。画像上部に見えているのはインドネシア方面、左上に見えているのはインド半島方面と考えられる。
図3 南極大陸の部分(左)を2色の画像を使って表示した擬似カラー画像(右)。上下方向に南極横断山脈が確認できる。