2015/08/04 (TUE)
観光学研究科の陳慶光さんが "The 3rd International Conference on Hospitality, Leisure, Sports, and Tourism" で Best Paper Awards を受賞
キーワード:研究活動
OBJECTIVE.
7月22日~24日、早稲田大学で開催された "The 3rd International Conference on Hospitality, Leisure, Sports, and Tourism (HLST) " にて、観光学研究科博士課程後期課程の陳慶光さんが、論文 "How Three Japanese City Marathons Overcame Double Jeopardy" (エラスムス大学のFrank M. Go 教授、Remco Beek氏との共同論文)により、Best Paper Awards を受賞しました。
論文概要
数多くのスポーツイベントの中で、近年注目されているのは日本各地で開かれる市民マラソン大会である。参加者と同伴する応援者による観光や飲食、宿泊需要の経済効果はもちろんのこと、沿道のボランティアと観客の熱い声援によって地域の一体感が高まり、ホスピタリティの向上も生まれる。こういった開催地域への大きな経済的と文化的効果が見込まれるため、東京だけでなく、他の自治体でもマラソン大会を通じて、観光振興と地域活性化を図ろうとする動きが広がっている。
しかしながら、大会数の増加によって競争が増し、市町村レベルの大会で参加人数が伸び悩んでいることも指摘されている。そうした状況でマラソン大会の効果を最大限に引き出すには、大会の満足度を高めることで参加者を確保することが必要だ。そこで本研究は下関海響マラソン(山口県下関市)、能登和倉万葉の里マラソン(石川県七尾市)、信州なかがわハーフマラソン(長野県中川村)など三つの地方都市や村で行われた満足度が高い大会を研究対象に、その成功要因を明らかにすることを目的とした。分析の結果から見たこれらの大会の共通点は、スポンサーやボランティアを巻き込んで、開催地域の観光資源を活用し、参加者と一緒に価値を創出することだった。さらに、ランナーの視点からみると、大会が一番評価された要素は人との交流だった。
しかしながら、大会数の増加によって競争が増し、市町村レベルの大会で参加人数が伸び悩んでいることも指摘されている。そうした状況でマラソン大会の効果を最大限に引き出すには、大会の満足度を高めることで参加者を確保することが必要だ。そこで本研究は下関海響マラソン(山口県下関市)、能登和倉万葉の里マラソン(石川県七尾市)、信州なかがわハーフマラソン(長野県中川村)など三つの地方都市や村で行われた満足度が高い大会を研究対象に、その成功要因を明らかにすることを目的とした。分析の結果から見たこれらの大会の共通点は、スポンサーやボランティアを巻き込んで、開催地域の観光資源を活用し、参加者と一緒に価値を創出することだった。さらに、ランナーの視点からみると、大会が一番評価された要素は人との交流だった。
コメント
COMMENT
観光学研究科博士課程後期課程
陳慶光さん
この論文の初稿は、私がオランダのエラスムス大学で研究アシスタントを務めていた時、Frank M.Go 教授とRemco Beek 氏との共同研究でした。それから、立教大学観光学研究科博士課程後期課程に入学したあと、指導教授である佐藤大佑先生と副指導である杜国慶先生からコメントをいただき、学会で発表させていただきました。 Best Paper Award の栄誉はひとえにエラスムス大学と立教大学の皆様のご支援によるものと、あらためて感謝を申し上げます。本研究を海外の研究者に評価していただいたのは、スポーツツリーズムを研究テーマにしている私としては望外の喜びです。今後もこの賞を励みとし、本研究の更なる発展を目指して励んで参りたいと思っております。