2014/07/16 (WED)

異文化コミュニケーション研究科の坪井睦子特任准教授が
日本国際文化学会 第4回「平野健一郎賞」を受賞

キーワード:研究活動

OBJECTIVE.

異文化コミュニケーション研究科の坪井睦子特任准教授が、論文「国際ニュース報道における民族カテゴリーの訳出に関する考察ー異文化間の仲介としての翻訳実践の課題」により、日本国際文化学会 第4回「平野健一郎賞」を受賞しました。授賞式は、7月6日に第13回総会(山口県立大学)で執り行われました。

■平野健一郎賞について
日本国際文化学会が国際文化学の発展に資する研究を奨励し、若手研究者の功績を評価表彰することを目的としたもので、学会誌「インターカルチュラル」に掲載されている研究論文を対象に授与されます。

コメント

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異文化コミュニケーション研究科
坪井睦子 特任准教授

この度は、日本において国際文化学を牽引してこられた平野健一郎先生のお名前を冠した栄えある賞をいただくことになり、身に余る光栄に存じます。これもひとえに、多くの方々のお力添えがあってのことと、感謝の気持ちでいっぱいです。

思えば、2006年に本学異文化コミュニケーション研究科博士課程前期課程の門を叩き、2011年に同研究科博士課程後期課程を修了し博士号を授与していただくまで、初代研究科委員長の鳥飼玖美子先生、現委員長の小山亘先生をはじめ、研究科の先生方には、いつも変わらぬ温かい目で私を見守り、育て、導いていただきました。学生として5年、そして修了後特任として教壇に立たせていただき2年以上になりますが、本研究科で過ごしてきたこの時間と先生方や学生の方々とのつながりこそ私の宝であり活動の源泉です。ここに改めて深く御礼申し上げます。
グローバル化が急速に進展する一方で、紛争や対立の絶えない現代の世界において、国際関係の安定は非常に重要な課題であり、その課題には文化の問題が切り離せません。しかし、国際関係に関する諸問題は長らくは国際政治・経済の視点から議論されることが主流でした。こうした状況に鑑み、国際関係を国際文化関係から読み解く学際的な研究分野としての国際文化学が提唱されました。平野先生は、早くから国際関係の研究に言葉やコミュニケーションの問題が欠如している点を指摘され、通訳や翻訳の社会文化的意義に関する研究の重要性を提起していらっしゃったと伺っております。

そのような折、鳥飼玖美子先生(現本学特任教授)のもとに通訳・翻訳の研究者が集い、昨年と一昨年の日本国際文化学会全国大会で、グローバル社会、多文化共生社会における異文化の仲介としての通訳・翻訳の役割と課題について共通論題を掲げ、発表させていただく機会に恵まれました。今回受賞対象としていただいた拙論も、そのような活動の中で育んでいただいたものです。会場で多くの方々に熱心に耳を傾けていただいたことに大いに勇気づけられました。残された課題は山積していますが、この受賞を励みとして研究と教育に邁進していく所存ですので、今後ともご指導、ご助言を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

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