公開講演会「インクルーシブ保育の実践と未来」
INFORMATION
近年、障害の有無、発達の違い、家庭環境、国籍その他の背景にかかわらず、すべての子どもが地域の中で尊重されながら共に育つことを目指すインクルーシブ保育の重要性が高まっている。2023年4月の関係省令の施行以降、必要な人員・面積の確保等を前提として、保育所等と児童発達支援事業所等における設備の共用や職員の兼務が可能となり、保育と発達支援をより一体的に行うための制度的環境も整備され始めている。その実現に向けては、障害児支援にとどまらず、保育の質、保育と発達支援の専門職協働、園運営、保護者との関係、地域連携、制度設計を含む総合的な検討が求められている。
そこで本講演会では、本学社会デザイン研究所におけるインクルーシブ保育研究プロジェクトの問題意識と今後の展望を共有するとともに、東大和市と社会福祉法人どろんこ会が連携して運営する、認可保育所と児童発達支援センターを一体的に運営する「東大和どろんこ保育園/子ども発達支援センターつむぎ東大和」を、具体的な実践事例として取り上げる。東大和市、社会福祉法人どろんこ会および本学社会デザイン研究所による共同研究を通じて、当該実践の現状、課題および可能性を検討する。さらに、国、自治体、事業者および研究の各立場から、インクルーシブ保育の将来像をいかに描くのか、実践を通じてどのような課題と展望が見えてきているのかについて議論し、地域共生社会の形成に向けた保育・発達支援・制度のあり方について検討する。
講師
政策報告、パネルディスカッション
こども家庭庁成育局保育政策課長
唐木 啓介(からき けいすけ) 氏
厚生労働省および地方自治体にて地域福祉、子ども・子育て支援、保健福祉行政等に携わる。2024年6月まで群馬県健康福祉部長兼こどもまんなか推進監を務め、同年7月に厚生労働省へ復帰。2026年8月より現職。保育施策の企画・立案を担い、地域の実情を踏まえた保育・子育て支援の充実に取り組む。
東大和市子ども未来部長
志村 明子(しむら あきこ) 氏
東大和市における子ども・子育て支援、障害児支援および地域共生社会の形成に関する施策を所管する。
社会福祉法人どろんこ会 東大和どろんこ保育園・子ども発達支援センターつむぎ東大和統括施設長
宮澤 叙栄(みやざわ のぶえ) 氏
認可保育所と児童発達支援センターの一体的運営において、障害の有無によって子どもや職員を分けない保育・支援の実践に取り組む。国内外の自治体・保育事業者を対象とした研修およびや保育者養成校における講師等も務める。
本学社会デザイン研究所研究員、どろんこ会グループ運営本部長
諸我 忠明(もろが ただあき)
インクルーシブ型保育園における専門職集団間の協働の困難さとその対応を主題として研究を行い、インクルーシブ保育、障害児保育、発達支援、保育者の実践知、園組織マネジメント等に関する調査研究を進めている。全国約200ヵ所で保育園・児童発達支援施設などを運営するどろんこ会グループの運営本部長として乳幼児期の保育・教育・支援の現場実践を重ねている。