公開講演会「装飾する魂—「ホモ・オルナートゥス(飾る人)」の発見」
INFORMATION
本講演会は、本学文学部および学校・社会教育講座が、社会連携の一環として取り組む、青森県立美術館開館20周年記念展「装飾する魂」への学術協力プログラムの一つである。本講演会では、展覧会の監修者および企画担当者をお招きし、本展の趣旨と意義を共有するとともに人間の営みにおける「装飾」の可能性について考察を深める。私たち人類は、「ホモ・サピエンス(知恵の人)」であると同時に、「ホモ・ファベル(作る人)」であり、さらに美を創造し続けてきた「ホモ・オルナートゥス(飾る人)」でもある。古今東西の人間社会における「飾る営み」は、「身体」「服飾」「建築」「インテリア」「環境」に至るまで、聖俗を超えて連綿と受け継がれてきた。地球環境が疲弊し、国際社会が不安定さを増す現代において、はるか昔の人々が宇宙や自然と響き合いながら育んだ「装飾的思考」を、いま一度根源から見つめ直すことは重要である。本講演会は、その思考を現代に呼び起こし、人間の創造性と文化の未来を考える契機とすることを目指す。
講師
多摩美術大学名誉教授・芸術人類学者
鶴岡 真弓(つるおか まゆみ) 氏
ケルト芸術文化,ユーロ=アジア装飾デザイン史研究。早大大学院修了・ダブリン大学留学。アイルランド、中央アジア、シベリア 日本列島に至る文様調査。主著『ケルト/装飾的思考』(筑摩書房)、『装飾する魂』(平凡社)、『ケルトの想像力』(青土社)、『ケルトの歴史(共著)』(河出書房新社)、『阿修羅のジュエリー』(イースト・プレス)、『ヨーロッパの装飾文様』(東京美術)訳書ミーハン『ケルズの書』(岩波書店/創元社)、『ケルト再生の思想‐ハロウィンからの生命循環』(ちくま新書/河合隼雄学芸賞)、『渦巻の芸術人類学』(青土社)。映画出演『地球交響曲・第一番』、『フィシスの波文』。
青森県立美術館学芸員(統括学芸主幹)
高橋 しげみ(たかはし しげみ) 氏
1970年青森県大鰐町生まれ。
弘前大学大学院人文科学研究科修了。青森県立美術館学芸員として主に郷土の美術、写真などを担当。2006年青森県立美術館の開館記念展「シャガール~《アレコ》とアメリカ亡命時代~」、2009年青森市出身で戦後に活躍した写真家・小島一郎の回顧展「小島一郎—北を撮る—」を企画。2013年「種差-よみがえれ浜の記憶」を企画、カタログ論文「よみがえれ浜の記憶」が同年美術館連絡協議会カタログ論文賞優秀論文賞受賞。2017年日本写真協会学芸賞受賞。2023-4年「奈良美智:The Beginning Placeここから」展を企画。
北海道立北方民族博物館学芸員(学芸主幹)
笹倉 いる美(ささくら いるみ) 氏
1967年北海道生まれ。北海道大学文学部言語学専攻課程卒業後、世界中の北方諸民族文化を対象とする北海道立北方民族博物館(北海道網走市)の開館準備に携わり現在に至る。北方諸民族の文様や装飾を扱った展覧会も担当する。
専門はサハリン島の少数民族であるウイルタの文化と博物館資料ドキュメンテーションの調査研究。
詳細情報
名称
内容
加藤/趣旨説明
14:15~14:45
高橋 氏「北に想う「装飾する魂」」
14:45~15:15
笠倉 氏「北方諸民族のうずまき文様をめぐって—北海道・サハリン島・アムール流域を中心に」
15:15~15:45 休憩
15:45~16:30
鶴岡 氏「越境する装飾—ユーロ=アジア世界と福音書写本『ケルズの書』」
16:30~17:00 総合討論
対象者
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料