公開講演会「バングラデシュから問い直す国際協力—ストリートチルドレン支援の現場と構造的背景—」
INFORMATION
本講演では、バングラデシュでストリートチルドレン支援や教育活動を行うエクマットラの創設者・代表である渡辺大樹氏を招き、急速な経済成長の裏側で見えにくくなっている子どもたちの現実に迫る。
路上で生活する子どもたちは、都市における貧困や不安定かつ危険な労働、農村から都市への人口移動や家族の分断といった複雑な背景の中で日々を生きている。本講演では、そうした子どもたちの暮らしや生き抜くための工夫(生存戦略)に目を向けつつ、その背景にある社会構造をわかりやすく解説する。
あわせて、エクマットラが展開してきた教育支援、心理社会的ケア、地域との関わりを具体的に紹介し、市民社会がいかにしてこうした課題に応答しているのかを検討する。
また、スタディツアーなどを通じて現地に触れることの意義にも言及し、「現場を知ること」がいかに理解を深め、関わり方を変えていくのかを考える。
なお、本講演は本学非公認サークルであるEkshatheとの共催により実施する。Ekshatheは、2022年に異文化コミュニケーション学部の海外フィールドスタディでバングラデシュを訪問し、エクマットラの活動に接した学生によって設立された団体であり、現在まで学内においてワークショップや講演会を継続的に企画・実施している。
講師
NPO法人エクマットラJAPAN代表
渡辺 大樹 氏
2003年にバングラデシュの現地NGOとして「エクマットラ」を設立。バングラデシュ人のシュボシシュ・ロイ氏と共同で、ストリートチルドレン支援活動(青空教室やチルドレンホーム運営)を開始した。2009年にはストリートチルドレンの現状を描いた映画を制作し、資金を集めて教育施設設立を目指す。2010年には次世代リーダー育成を目的とした「エクマットラアカデミー」の構想が始動し、同年に内閣総理大臣奨励賞を受賞。2013年には活動資金を自立的に確保するため関連企業を設立し、代表に就任。2018年には念願のエクマットラアカデミーを開校し、現在も教育と啓発活動を続けている。
本学異文化コミュニケーション学部准教授
日下部 尚徳
博士(人間科学)。東京外国語大学准教授等を経て、2020年より現職。専門は南アジア地域研究、国際協力論、開発社会学。主たる調査フィールドはバングラデシュであり、貧困、気候変動、児童労働、難民問題を中心に、社会構造と開発課題の分析に取り組んでいる。