公開シンポジウム「能楽の現象学・パフォーマンスの認知哲学」

INFORMATION

  • 2026年3月28日(土)10:00~19:00、29日(日)10:00~17:30
  • 池袋キャンパス 本館2階 1202教室、立教池袋中学校・高等学校センテニアルホール

パフォーマティブ・アートは、リアルな身体を、規範的・理想的・想像的・象徴的であるイマジナリなものへと向けて昇華し、同時に観客にとって共感できる可能的・潜在的な身体として提示する。本研究では、パフォーマティブ・アートに参加する身体同士のインタラクションのあり方を現象学的に記述し、パフォーマー間、パフォーマーと観察者間、場所との相互作用と共有感、さらに技能の継承と指導・刷新について経験変容の過程とその構造変化を明らかにし、未来の顔身体デザインに貢献する。今回の二日間のシンポジウムでは、能楽に特に焦点を当て、その実演を行いながら、二人の招聘海外研究者を交えて、即興的なパフォーマンスに関する専門的な議論を展開する。

講師

南デンマーク大学健康科学部スポーツ科学・臨床バイオメカニクス学科教授、「運動・文化・社会研究ユニット」研究ユニット長
Susanne Ravn(スザンヌ・ラウン) 氏

研究の中核は、ダンス・スポーツ・健康科学の分野において、現象学と質的研究手法を組み合わせるという学際的な課題に取り組む科学的貢献にある。身体活動は私たちの健康に有益であり、また多くの場合、社会生活にも有益であるが、しかし、これまでの研究が示唆するように、私たちが実践に関わる方法、そして身体の育成と文化化が様々な運動実践を通じて展開される方法に関して、理解すべきことはまだ多く残されている。ラウンの研究は、運動実践に関連する現代の哲学的現象学的議論への貢献から、実践の実現と組織化に関する文化的・社会的問題へのより直接的な影響まで多岐にわたる。研究関心領域として、現象学、質的調査方法論、エスノグラフィー、運動実践と文化、ダンスとパフォーマンス、学習プロセス、技能と習慣があげられる。『ラウトリッジ身体性認知ハンドブック』などに寄稿している。

メルボルン音楽院准教授
Dylan van der Schyff(ディラン・ファン=デル=スケフ) 氏

ドラミング、リズム研究、アンサンブル実践などの分野でも講義を担当。サイモン・フレーザー大学(カナダ・バンクーバー)で博士号、人文科学(SFU)および音楽心理学(シェフィールド)の修士号、博士研究員としてオックスフォード大学音楽学部、カナダ社会科学・人文科学研究評議会(SSHRC)のフェローシップを受けた。専門は、身体化された認知科学、現象学的哲学、音楽学を基盤とし、音楽が人間にとって意味を持つ方法と理由に関する問いを探求している。研究の多くは即興・創造性、演奏、音楽教育といった実践領域における思考と行動の可能性開発に焦点を当てている。また音楽・感情・共感の関係性、音楽的創造性の基盤、人類進化における音楽性の出現についても論じている。オックスフォード大学出版局のハンドブックを含む編集版に多数の章を寄稿し、共著に『Musical Bodies, Musical Minds: Enactive Cognitive Science and the Meaning of Human Musicality』(2022年、MITプレス)がある。演奏家(打楽器、電子音楽)およびプロデューサーとして、ジャズ、フリー・インプロヴィゼーション、実験音楽の分野にまたがる約200の録音作品に参加している。

武蔵野大学文学部日本文学文化学科特任教授、能楽資料センター長
三浦 裕子 氏

東京芸術大学音楽学部楽理科入学。大学で能・狂言の「音楽」の魅力に目覚め、同大学院修士課程に進学。大学院修了後、武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)能楽資料センターの助手として研究活動を続ける。2014年度より現職。専門は音楽学で、公開講座や狂言鑑賞会など能・狂言の普及啓蒙活動にも積極的に取り組み、文化庁などが催す文化・芸術に関する委員会にも複数参加。

武蔵野大学教育学部准教授
南雲 まき 氏

武蔵野大学教育学部教育学科准教授博士(造形)、美術教育学。「美術と美術教育の分断を越えるために──ポーランドの美術教育を手がかりに」『アートベース・リサーチの可能性−制作・研究・教育をつなぐ』(勁草書房、2023)、「ポーランドの初等教育の美術における技法、材料についての調査研究(2)絵画分野に注目して」(美術教育学研究、2023)、「SOMPO美術館賞」(女流画家協会2025)など。

公演

シテ(土蜘蛛の精)

観世流能楽師
佐久間 二郎 氏

シテ方観世流。1972年12月生まれ。山梨県甲府市出身。高校在学中、観世流・中森晶三師に師事。高卒後、観世喜之師(観世流矢来観世家現当主・重要無形文化財保持者)のもとに内弟子入門。平成10年9月、観世宗家より観世流能楽師としての認定を受ける。平成11年、「能楽入門講座花のみちしるべ」を開講。地元・山梨に於いて、能楽の普及に努める。教育事務所・中学・高校などからの依頼講座多数。現在、東京・山梨に「謡曲・仕舞」の稽古場を持つ。平成17年4月、甲府「武田神社」にて、同神社史上初の「薪能」を開催、上演。平成18年4月国立能楽堂にて「道成寺」披演。平成24年より、佐久間二郎能の会「三曜会」を立ち上げ、年1回の能公演を主催する。重要無形文化財総合認定保持者、山梨県立大学非常勤講師、一般社団法人「日本能楽会」会員、公益社団法人「能楽協会」会員、公益社団法人「観世九皐会」(かんぜきゅうこうかい)所属、佐久間二郎能の会「三曜会」主宰、謡曲・仕舞「観世流富士の会」主宰。

地謡(及び働キ)

3世観世喜之師、観世喜正師
奥川 恒成 氏

シテ方観世流。父・奥川恒治に師事。2001年11月10日生まれ。
2020年 観世喜之家へ入門
2024年 野村万蔵氏主催公演『披きの会』にて千歳を披く

舞台経歴
2005年 3歳で稽古を始め、「老松」の仕舞にて初舞台
2006年 観世九皐会「鞍馬天狗」の稚児にて、初能の子方
2008年 観世九皐会百周年特別公演にて「正尊」の子方
2011年 奥川恒治の会にて「望月」の子方
2012年 神遊15周年記念公演にて「船辨慶(重キ前後之替)」の子方
2013年 観世九皐会別会にて「烏帽子折」の子方、高知県立美術館20周年記念公演にて「安宅」の子方
2005年〜2014年の9年間に舞台を40番勤める

能楽師
石井 寛人 氏

シテ方観世流。1997年生まれ。兵庫県加東市出身。
2020年4月 観世九皐会に入門 当代観世喜之師、観世喜正師に師事
2020年8月 九皐会「松虫」ツレにて初舞台
同年11月 九皐会「江口」ツレにて初面
2021年2月 当代観世喜之師の舞納めとなる九皐会「鶴亀」にてツレ(亀)を勤める
2022年2月 九皐会若竹能にて仕舞「邯鄲」を勤める
同年3月 九皐会「大原御幸」大納言局
同年11月 緑泉会「花筐」ツレ
同年12月 九皐会「巻絹」ツレ
2023年2月 九皐会「葵上」ツレ
同年11月 九皐会「山姥」ツレ
2024年2月 九皐会「高砂」ツレ
同年4月 緑泉会「清経」ツレ
同年4月 ことのは能「鉢木」ツレ
同年11月 九皐会「景清」トモ
2025年1月 九皐会初会にて千歳を披く
同年5月 九皐会「玄象」姥
同年6月 能を知る会「玉井」前ツレ
同年7月 能を知る会「第六天」前ツレ
同年7月 九皐会若竹能にて仕舞「逆矛」を勤める
2026年7月 九皐会若竹能「敦盛」にて初シテ予定

ワキ(一人武者)

下掛宝生流能楽師
野口 能弘 氏

ワキ方宝生流。1975年生まれ。東京都出身。重要無形文化財保持者、東京藝術大学音楽学部卒、日本能楽協会会員東條敦弘の長男。宝生閑、及び父・敦弘に師事。4歳で初舞台を踏む。関東の能楽堂を中心に活動。ワキ方として年平均200以上の公演に出演。ベルギー、オランダ、オーストラリア、ドイツ、ポーランド、香港、フランスなど多数の海外公演に参加。ワークショップや全国の小中学校での能楽公演など、能楽の普及に務める。シテ・ワキ・狂言・囃子の四役による能楽ユニット、「能楽ダンディズム」のメンバー。

能楽師
小野寺 竜一 氏

笛方一噌流。1974年生まれ。一噌庸二及び一噌隆之に師事。

小鼓

能楽師
鳥山 直也 氏

小鼓方観世流。1971年生まれ。愛知県豊田市出身。東京都小平市在住。国立島根大学農学部卒業在学中約一年、中国の東北林業大学に留学。緑化造園会社に一年勤務の後退社、上京して国立能楽堂三役養成研修を修了。観世流小鼓第十八代宗家観世豊純及び、第十九代宗家観世新九郎に師事。これまでに「石橋」「乱」「望月」「安宅」「道成寺」を披く。イギリス・中国・オーストラリア・イタリア・シンガポール・カナダ・ポーランド等海外公演に多数参加。映画「必死剣鳥刺し」、NHK大河ドラマ「功名が辻」・「軍師官兵衛」・「真田丸」、新作能「紅天女」漫画「ガラスの仮面」より等出演。国内外の舞台に出演する傍ら、普及活動にも尽力し能楽講座等も積極的に開催している。能楽協会会員、日本能楽会会員、藤菜会主催、狛江能楽普及会会員、豊田文化奨励賞受賞、教育文化奨励賞受賞、WE LOVEとよたスペシャルサポーター、重要無形文化財保持者総合認定、能楽cafeマスター、一般社団法人コニエレニメンバー。

大鼓

能楽師
佃良 太郎 氏

大鼓方高安流。1981年生まれ。2000年に自由学園男子部高等科を修了後、東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽囃子専攻に進学。父・佃良勝、人間国宝柿原崇志、人間国宝故安福建雄に師事。高安流大鼓方として1997年に「三輪サシクセ」で初舞台。今までに大曲猩々乱石橋道成寺翁を披(ひら)く。公益社団法人能楽協会東京支部会員、重要無形文化財総合認定保持者。

太鼓

太鼓方観世流能楽師
澤田 晃良 氏

太鼓方観世流。1993年生まれ。愛知県出身。故観世元伯及び小寺佐七に師事。東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業、2015年 五雲会能「船弁慶」にて初舞台。

詳細情報

名称

公開シンポジウム「能楽の現象学・パフォーマンスの認知哲学」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 必要
  • 参加費 無料

以下のWebサイトよりお申込みください。

主催

科学研究費助成事業学術変革領域研究(A)「顔身体デザイン」計画班「Joinする身体/アートの間身体性現象学」(代表:立教大学教授河野哲也)、学術変革領域「顔身体デザイン」総括班(代表:中央大学教授山口真美)

共催

文学部教育学科

備考

お問い合わせ

文学部教育学科教授
河野 哲也

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