レクチャーコンサート「神への賛美、諸教派の声」
INFORMATION
キリスト教諸教派はそれぞれ特色のある教理を有し、それに則った典礼・礼拝の形式を保っています。そして、それに関わる音楽家たちも、長い歴史と伝統を受け継ぎつつ、時代の変化にも即応しながら作品を生み出し、神への賛美を奏でて来ました。
今回のレクチャー・コンサートでは、カトリック、ルター派プロテスタント、ロシア正教、そして英国国教会の教会・宗教的合唱曲を並べ、解説と演奏を試みます。取り上げる作品はG. マクミランの、ヴァイオリンとア・カペラ合唱のための《主よ、私たちの罪に依ることなく》、F. メンデルスゾーンのコラール・カンタータ《ただ愛する神に統べさする者は》、S. ラフマニノフ《徹夜禱》よりの抜粋、そしてR. ヴォーン・ウィリアムズ《ミサ曲 ト短調》より〈キリエ〉〈グローリア〉です。
教派の違いがどのように音楽に反映されているのか、ぜひご自身の耳でお確かめください。ご来場をお待ちしております。
講師
指揮、テノール
本学大学院キリスト教学研究科兼任講師
大島 博 氏
中央大学卒業後、東京藝術大学音楽学部声楽科に入学。同大学院在学中の86年、ミュンヘン音大に留学、エルンスト・ヘフリガーに学ぶ。90-91年D.フィッシャー=ディースカウに師事。95年東京藝術大学大学院博士課程を修了。宗教曲の分野で、初期バロックから現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、とりわけバッハの受難曲における福音史家の演奏には定評がある。また、ドイツ・リート及び日本歌曲の演奏にも積極的に取り組んでおり、96年から<ドイツ・リートのたのしみ>と題した、ドイツ歌曲を知るためのレクチャーを行う。2004年からはシューベルトの《冬の旅》演奏会を毎年開催している。さらに合唱指揮者、発声指導者としても幅広く活動している。近年は、ドイツ詩の翻訳も手がけ、楽譜の校訂・編集にも携わっており、原文訳詞を担当した《R.シュトラウス歌曲全集第1巻、第2巻》、校訂を手掛けたシューベルト《冬の旅》などが全音楽譜出版社より刊行されている。
オルガン
東北学院大学教養教育センター教授、大学オルガニスト、同キリスト教文化研究所、宗教音楽研究所所員、日本キリスト教団霊南坂教会オルガン主任、一般社団法人日本オルガニスト協会監事、日本オルガン研究会会長、一般財団法人キリスト教音楽院評議員
今井 奈緒子 氏
東京藝術大学、ドイツ・フライブルグ音楽大学オルガン科卒業。オルガンを河野和雄、故秋元道雄、廣野嗣雄、ジグモント・サットマーリの各氏に師事。1985年ドイツ・ゲオルグ・ベーム国際オルガンコンクール、88年ベルギー・ブルージュ国際バッハ・コンクールに入賞。日本・ヨーロッパ各地におけるソロ活動のほか、経験豊かな通奏低音・アンサンブル奏者として共演者から信頼を得ている。ソロCDに「シャイトのアラマンダ」「バッハ:クラヴィーア練習曲集第3部」「スウェーデン7つのオルガン」等。バッハ・コレギウム・ジャパン創設時からのメンバーとして教会カンタータシリーズをはじめとする国内外での公演、CD録音に数多く参加した。
ヴァイオリン
「古典四重奏団」第1ヴァイオリン奏者
川原 千真 氏
東京藝術大学および大学院修了。海野義雄、田中千香士、ヴィオラ・ダ・ガンバを平尾雅子に師事。読売新人演奏会出演。00、04、09、16年、バッハ無伴奏ソナタ・パルティータ全曲演奏会を開催、同CD2枚組リリース(「レコード芸術特選盤」)。「古典四重奏団」として村松賞、文化庁芸術祭大賞、同優秀賞、ENEOS音楽賞(旧モービル音楽賞)、ミュージックペンクラブ賞、「レコード芸術」誌年間レコードアカデミー大賞と文化庁芸術祭CD部門大賞のW受賞。「音楽三昧」としてアメリカ公演、「サライ大賞」CD・DVD部門賞受賞。ルクレール/ヴァイオリンソナタ全曲演奏会継続中。
合唱
ジングアカデミー東京
大島博氏の呼びかけにより、19世紀ドイツで隆盛を誇った合唱音楽の研究、演奏運動に範を求め、さらに遠く「アカデメイア(快楽)」の原義に戻って「歌う快楽(Singakademie)」を追求しようと2009年に発足。各人が自立した音楽家として作品に取り組み、自由な雰囲気の中で有機的なつながりを持つ集合体として、完成度の高い音楽を作り上げることをめざしています。
これまでにH.シュッツ《マタイ受難曲》、F.リスト《十字架への道》《ミサ・コラーリス》、H.ディストラー《クリスマスの物語》、F.マルタン《2群の4声合唱のためのミサ曲》、H.ハウエルズ《レクイエム》、J.マクミラン《ミゼレーレ》など、比較的演奏される機会の少ない作品を演奏してきました。またJ,ブラームス《ドイツ・レクイエム》、A.ドヴォルジャーク《スターバト・マーテル》のオルガン伴奏での上演により、楽曲へのより細やかなアプローチを試みています。