公開講演会「ドイツ・ブレーメンにおける社会課題とソーシャルワーク」

INFORMATION

  • 2025年11月29日(土)15:00~17:00
  • 新座キャンパス 9号館2階 N922教室

第2次世界大戦の敗戦後、イギリス管理地域内のアメリカ管理地域という飛び地であったブレーメンは、復興を果たし、自由ハンザ都市ブレーメンという正式名称があらわすように、中世以来の自由都市として自治を大切にして現在に至っている。市民の生活問題に取り組む方策として積極的に社会プログラムを展開してきたことには定評がある。ブレーメンの公立大学には社会福祉を学ぶソーシャルワーク学部が設置されており、実習先に社会プログラムを実施している地域を設定するなど専門人材の育成に地域を活用してきた。実践と研究と教育をつないだトライアングルは、常に社会課題に向き合って運営されてきたと考えられる。

本講演では、ブレーメンにおけるコミュニティワークの実践の紹介を通じて、ソーシャルワーク・コミュニティワークの有効性と課題を検討する。ブレーメンは小規模ながらも社会的多様性に富んだ都市であり、貧困、高齢化、そして多様性の増大といった大きな都市課題に直面している。これらの課題には社会統合、社会参加、そして地域エンパワーメントの促進が重要だと考えられており、そのためにソーシャルワーカーは住民参加を得ながらコミュニティワークの駆使に努めている。

講師

ブレーメン応用科学大学社会科学部教授
アンナ・ハート 氏

社会空間におけるソーシャルワークを専門分野とする。コミュニティワーク、社会空間志向のソーシャルワーク、住宅・都市・空間研究を専門とし、過去にはヒルデスハイム/ゲッティンゲン応用科学芸術大学などで研究・教授職を歴任。「ヴェーザー・サロン・ソーシャルワーク」主宰、「ブレーメン社会福祉報告書」編集者。

詳細情報

名称

公開講演会「ドイツ・ブレーメンにおける社会課題とソーシャルワーク」

内容

現在、ブレーメンは高齢者の孤立が広がる傾向にあり、子どもの貧困と社会格差は依然として高い水準にあります。また、難民や移民などにより近年益々文化的・民族的多様性が増しています。分断や排除を避け、社会的包摂を確保するため、ブレーメン市は「社会志向型都市開発」という包括的なアプローチを開発してきました。「WiN(近隣で暮らす)」や「QM(近隣マネジメント)」などのプログラムは、生活支援ニーズの多い地域を対象としたもので、社会福祉サービス提供組織、学校、保健機関、住民間の連携を進めています。たとえばA地区の場合、コミュニティプロジェクトは構造的ソーシャルワークを具現化したもので、住宅、教育、健康の連携と成果をとらえることができます。

この度の講演会ではブレーメンの取り組みについて紹介するとともにソーシャルワーク・コミュニティワーク、そして社会福祉について検討します。参加者との質疑応答も後半に行います。

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 必要
  • 参加費 無料

【定員】40名(先着順)
※参加いただける方には追ってメール連絡を差し上げます。

以下のwebサイトよりお申し込みください。

主催

コミュニティ福祉学部

お問い合わせ

コミュニティ福祉学部福祉学科教授
西田 恵子

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