公開講演会「岡本太郎を魅了した古代メキシコの宗教的世界」
INFORMATION
日本の芸術家や創作家で古代メキシコに魅了された人は多い。1960年代後半にメキシコを訪れた芸術家・岡本太郎はその一人であり、各地の遺跡・先住民集落・博物館などを訪れることを通して、この地の古代的文明の創造力に強い感銘を受けた。とりわけ、古代アステカの大地の女神「コアトリクエ(蛇の腰巻)」にはすっかりと魂を奪われたようで、彼の著作物等にはこの女神への言及がしばしば現れる。そのような太郎が60年代末に作成した二つの作品「太陽の塔」と「明日の神話」は、彼による古代メキシコの宗教的伝統の解釈という性格を持っている。本講演ではこの二つの作品について考察することを通して、古代メキシコの精神性に接近するための方途を探りたい。
講師
神奈川大学外国語学部スペイン語学科准教授
岩崎 賢(いわさき たかし) 氏
2005年筑波大学大学院(博士課程)哲学・思想研究科を修了。博士(文学)。主な著書に『死の神話学(神話叢書)』(共著、晶文社、2024年)、『ラテンアメリカ文化事典』(共著、丸善出版、2021年)、『アステカ王国の生贄の祭祀:血・花・笑・戦(刀水歴史全書90)』(刀水書房、2015年)、他多数。論文に「古代メキシコの衝撃:岡本太郎を魅了したアステカの女神」(『人文学研究所報』72、2024年)、「粘菌と人間は同じ:南方熊楠の眼に古代メキシコの供犠はどう映るか?」(『人文学研究所報』70、2023年)、他多数。
司会
本学ラテンアメリカ研究所所長、外国語教育研究センター教授
泉水 浩隆
詳細情報
名称
公開講演会「岡本太郎を魅了した古代メキシコの宗教的世界」
対象者
本学学生、教職員、校友、一般
申し込み
主催
ラテンアメリカ研究所