公開ワークショップ「世界最大の市民科学プロジェクトeBirdのデータ解析と保全・科学研究への活用」
INFORMATION
eBirdは、コーネル大学鳥類学研究室が、世界中のパートナー団体とともに運営する市民科学プロジェクトです。eBirdには世界中のバードウォッチャーから10億件を超える野鳥観察情報が寄せられ、蓄積されたデータは鳥類の調査研究や保全活動に活用されています。国内では、2021年11月にコーネル大学鳥類学研究室と日本野鳥の会によりeBirdの日本語版が公開され、eBirdへの投稿や検索、関連するアプリが日本語で利用できるようになりました。現在、国内のユーザー数は10,000人を超え、投稿データも蓄積されつつあります。
このワークショップでは、コーネル大学鳥類学研究室・eBirdサイエンスチームの専門スタッフを講師に、eBirdに蓄積されているデータの解析方法を紹介します。推定個体数マップ等を公開している「ステータス&トレンド」を例に、eBirdのデータを、どのように科学研究や保全に活用できるかを紹介します。
また、希望者向けに、ワークショップ終了後の1時間程度、統計分析ソフト「R」を使った解析方法を紹介する講習会を実施します。
コーネル大学鳥類学研究室eBirdサイエンスStatus&Trendチーム
Tom Auer(トム・アウアー) 氏
データサイエンティストとエンジニアからなるチームの共同リーダーを務め、生の参加型科学データ(eBird)を鳥類の生物多様性に関する実用的なデータ製品(eBird Status and Trends)へと変換する業務を担っている。鳥類学と地理情報科学のバックグラウンドを持ち、最近では機械学習の経験も積む。鳥類生態学とデータサイエンスの交差点に身を置き、機械学習の設計、拡張、導入に共同で取り組み、鳥類個体群の管理と保全に活用可能なデータ製品を生み出すこと、活動を理解してもらうためのプレゼンテーションを行うことに喜びを感じている。
コーネル大学鳥類学研究室eBirdサイエンスStatus&Trendチーム
Matt Strimas-Mackey(マット・ストリマス‐マッキー) 氏
eBird Status and Trendsチームのデータサイエンティストとして、研究と製品生産の接点で活動する。チーム内の研究者と協力し、鳥類の分布、個体数、世界的な傾向を推定するための新たな手法の検証、拡張、導入に取り組む。職務の中で特に気に入っている点は、研究者や保全実務者が鳥類保全の応用においてeBird Status and Trendsデータ製品を効果的に活用できるよう、ツールや研修教材を開発し、ワークショップを指導すること。
詳細情報
名称
内容
13:30 挨拶、趣旨説明
・公益財団法人日本野鳥日本野鳥の会 田尻浩伸氏
・本学環境学部開設準備室教授 大久保奈弥
13:35~14:20
・eBird Status&Trendについて
14:20~14:50
・データ解析のデモンストレーション
14:50~15:00 休憩
15:00~15:40
・eBirdステータス・データ・プロダクトの保全・研究への応用
15:40~16:00
・データプロダクトへのアクセス・利用方法のデモンストレーション
16:00~16:15
・eBirdベストプラクティス
16:15~16:30 質疑
16:30~16:40 終わりの挨拶
公益財団法人日本野鳥の会会長、本学名誉教授上田恵介氏
16:50~18:00
希望者向け:特別講習「Rを使ったeBirdのデータ解析」
18:00 終了