公開講演会「ちんどん屋から広がる世界:赤江真理子、高田洋介と華乃家ケイの場合」

INFORMATION

  • 2025年10月17日(金)18:00~20:00
  • 池袋キャンパス 11号館地下1階 AB01教室

店や商品の広告を請け負い、奇抜な演奏・扮装・口上で通りすがる人を楽しませながら宣伝するちんどん屋。高度成長期後半に一旦衰退したちんどん屋は、1980年代以降、そこに新たな魅力を発見した先鋭的な若者によって再発見され復興を遂げ、現在ではその世代がベテランとして業界を支えています。彼らは伝統を受け継ぎ独自の仕方で掘り下げる一方で、オルタナティヴ/アンダーグラウンドな表現領域とも密接な関わりを持ち続けています。その意味で、ちんどん屋は、その業態自体が芸能と商売の交差点であると同時に、伝統と革新、大衆文化と対抗文化の交差点であるとも言えます。

今回は、元々なにわのロック少女から、大阪のちんどん復興を担ったちんどん通信社の創設メンバーとなり、その後河内音頭の世界に身を投じた赤江真理子さん、それぞれ東京と大阪の80年代インディ/アングラ文化からちんどん屋となり、現役の親方として活躍する高田洋介さんと華乃家ケイさんをお迎えして、お三方がいかにちんどん屋となり、その世界を広げていったのかについて、実演をたっぷり交えて語っていただきます。

講師

大阪大学大学院教授
輪島 裕介 氏

専門はポピュラー音楽学・民族音楽学。
著書に『創られた「日本の心」神話「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』光文社新書2010(第33回サントリー学芸賞(文学・芸術部門))、『踊る昭和歌謡リズムからみる大衆音楽』NHK出版新書、2015、『昭和ブギウギ:笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』NHK出版新書2023など。訳書に阿部万里江著『ちんどん屋の響きー音が生み出す空間と社会的つながり』世界思想社、2023など。

山中一平とオンドリャーズ
赤江 真理子 氏

大阪の青空宣伝社に入門後、1984年ちんどん通信社の旗揚げに参加。著書に『ぼくたちのちんどん日記』(1986、新宿書房)、『ちんどん屋です。』(1993、思想の科学、どちらも林幸次郎との共著)。これらの著作はNHKドラマ新銀河『青空にちんどん』(1994)の原作ともなった。現在は河内音頭の山中一平とオンドリャーズで櫓やステージで活躍。

東京チンドン倶楽部
高田 洋介 氏

1960年東京都生まれ。サックス奏者故篠田昌己の紹介で85年「長谷川宣伝社」に入門。91年、二代目瀧廼家五朗八に入門。東京のちんどん界で就業し96年に独立「東京チンドン倶楽部」を旗揚げ。江戸里神楽師・松本源之助に寿獅子舞、江戸祭り囃子を師事。2000年「第1回全国チンドン博覧会」実行委員長を務め2千人動員。江戸前のちんどんスタイルを追求する。

華乃家
華乃家 ケイ 氏

宮崎県出身。
大阪市在住1985年、ヨーロッパの路傍楽団に憧れて「日本ではチンドン屋だ!」とちんどん通信社に入門。
1995年独立。華乃家設立。
大阪難波を本拠地として日本全国はもとより、フランス、ドイツ、シンガポール、など海外でもパフォーマンスを繰り広げる。現在は、持ち前のチンドン、アコーディオン、歌でイベントやライブに出演のかたわら、寄席の色物や、NHKの朝ドラ「ブギウギ」「まんぷく」他にも出演・楽器指導で参加している。

詳細情報

名称

公開講演会「ちんどん屋から広がる世界:赤江真理子、高田洋介と華乃家ケイの場合」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 必要
  • 参加費 無料

【定員】
200名

以下のwebサイトよりお申し込みください。

主催

アジア地域研究所

共催

科学研究費補助金基盤研究(C)「近代日本ヴァナキュラー音楽史の構想:上演の場の連続性と越境性に注目して」(代表 輪島裕介:23K00191)

備考

お問い合わせ

アジア地域研究所

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