公開講演会「沖縄を学ぶ・沖縄から学ぶ」
INFORMATION
学校・社会教育講座教職課程では、本学卒業生の中学校・高等学校教員に向けて2011年から教育研修講演会を実施してきました。2025年は「昭和100年・戦後80年」とされる年でもあり、また改めて歴史認識が問われる状況も生じていることをもとに、戦前から戦中の学校教育と沖縄地上戦を改めて理解する機会としていきます。講師は沖縄に展開された陸軍第32軍司令官・牛島満中将の行動と日本軍、アメリカ軍の作戦をもとに沖縄地上戦を綿密に問い直してきています。この講演をとおして、学校教育をとおした「昭和前半の20年」の様相を照射し、市民社会の担い手としての認識を深めることをねらいとします。
講師
沖縄大学地域研究所特別研究員、元小学校教諭
牛島 貞満 氏
1953年生、本学理学部中退、玉川大学文学部通信教育課程教育学科卒業。東京都公立小学校教諭として2017年3月まで勤務。祖父は陸軍第32軍司令官・牛島満中将。1994年より沖縄戦研究者や体験者、生前の祖父の足跡と軍務を調査し、日本軍、アメリカ軍の作戦によって、なぜ沖縄の住民被害が多くなったかについて研究した。研究成果をもとに2004年より関東・関西および沖縄にて住民証言や映像資料、砲弾の破片(実物)を用いて、児童・生徒、学生・市民が、戦争の事実から平和を創るには何が大切かを考える講話「牛島満と沖縄戦」を行う。現在、沖縄大学地域研究所特別研究員、沖縄修学旅行アドバイザー、首里城地下の第32軍首里司令部壕の機能を関係者へのヒアリングおよび旧日本軍や米軍の資料を調査し、保存・公開・活用に向けた平和ガイド・提案等を行う。著書として『首里城地下第32軍司令部壕』(高文研、2021年)がある。