第57回社会福祉のフロンティア「がんになっても生きやすい「社会」をつくるには?——サバイバーとサポーターたちが挑む社会改革」

INFORMATION

  • 2023年12月9日(土)13:30~16:30
  • 池袋キャンパス マキムホール(15号館)2階 M201教室

「日本人の2人に1人が生涯でがんになる」とも言われる今日、がんは誰においてもとても身近な病気である。がん医療の発展により、がん患者の生存率は大きく改善しつつあり、がんに向き合いながら生きる人が増えている。2000年代以降、とりわけ2007年にがん対策基本法が施行されてからは、「がんと診断された時から亡くなるまでを生きるプロセス全体のこと」を指す「がんサバイバーシップ」が注目され、患者の就労問題をはじめ、がんに向き合いながらいかに「社会」で生きていくかが問われるようになった。がん患者の支援については、長年「がん患者会」や「がんサロン」における仲間同士の悩みの共有や情報交換が知られてきた。近年はそれだけでなく「社会」に対して積極的に働きかけ、がんになっても生きやすい「社会」をつくろうと取り組む活動も見られる。いま、その活動の担い手や内容は多様な広がりを見せている。本講演会は、この領域を切り開き、先駆的に取り組んでこられた研究者と実践者の取り組みを共有することを通じて、参加者において身近でありながら詳しくは知らないがんという病気についての認識を改め、がんと向き合いながら生きやすい「社会」とはどうあればよいのかを展望する機会とする。

講師

NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク代表理事、岩手医科大学客員教授、東京慈恵会医科大学客員教授
髙橋 都(たかはし みやこ) 氏

1984年岩手医科大学医学部卒業。一般内科医として都内医療機関に10年勤務後、東京大学大学院で国際保健学を専攻。博士(保健学)を取得。東京大学、獨協医科大学で社会医学系の教員として勤務。2013~2020年に国立がん研究センターがんサバイバーシップ支援部長として研究や情報発信に取り組む。定年退職後、NPO法人日本がんサバイバーシップネットワークを設立。「学ぶ」「楽しむ」「発信する」を合言葉にして活動している。港区立がん在宅緩和ケア支援センター「ういケアみなと」のアドバイザーとしても勤務。

NPO法人肺がん患者の会ワンステップ理事長
長谷川 一男(はせがわ かずお) 氏

神奈川県在住。52歳。日本大学芸術学部卒業。肺がんステージ4。2010年に発病し、現在13年目。2015年に設立した肺がん患者の会ワンステップのビジョンは、肺がんの患者・家族の「生きる勇気」を支え、肺がんのない世界を目指すこと。活動には3つの柱があり「仲間を作る」「知って考える」「アドボカシー」。1カ月に1回のペースでおしゃべり会開催。HPとブログにて、様々なテーマで情報発信している。現在、日本肺癌学会ガイドライン委員、神奈川県がん教育協議会委員など。

一般社団法人ピアリング代表理事、株式会社リサ・サーナ代表取締役
上田 暢子(うえだ のぶこ) 氏

1998年横浜市入職。市民活動支援・創業支援等の分野で働く。自身の乳がん罹患をきっかけに退職し2017年起業。日本最大の女性がんサバイバーのためのSNSコミュニティ「ピアリング」「ピアリングブルー」および、がん患者さんとご家族のためのレシピサイト「カマエイド」を運営。がんサバイバー女性の支え合いコミュニケーションと学びの場を創り、生活課題の調査研究などを行う。2022年横浜市男女共同参画貢献功労大賞受賞。多様な分野の企業・研究機関や自治体等とともに、がんサバイバーのQOLアップを目指す各種事業に取り組み中。

株式会社電通BXクリエイティブ・センターグロースアーキテクト部部長、LAVENDER RING共同創始者
月村 寛之(つきむら ひろゆき) 氏

慶應義塾大学経済学部卒業。1990年より電通。総合飲料メーカーの担当などを経て2008年よりクリエーティブブティック「ナカハタ」社長、2013年より電通でスタートアップや公共プロジェクトなどに携わり、2017年に御園生泰明とLAVENDER RINGを創設した。「すべてのがんサバイバーに笑顔を」を目標に、NPO法人キャンサーネットジャパン、資生堂、電通の有志で活動を展開している。

詳細情報

名称

第57回社会福祉のフロンティア「がんになっても生きやすい「社会」をつくるには?——サバイバーとサポーターたちが挑む社会改革」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 必要
  • 参加費 無料

【申込締切】
12月7日(木)正午

以下のWebサイトよりお申込みください。

主催

社会福祉研究所

お問い合わせ

社会福祉研究所事務局(担当:齋藤)

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