公開講演会「在日韓国人スパイ捏造事件の傷跡——韓国内関連者の苦難を記憶する」

INFORMATION

  • 2023年5月11日(木)18:00~20:00
  • 池袋キャンパス 8号館3階 8303教室

1977年に韓国で「北朝鮮のスパイ」として逮捕され、一時は死刑判決が確定しながら、日本をはじめとした世論の力で1988年に釈放されるにいたった東京在住の在日韓国人カン・ウギュ(姜宇奎)さんは在日韓国人政治犯の一人である。カンさん自身については日本で知られていたが、投獄され出獄後も辛い人生を送った韓国内の「共犯者」であるカンさんの済州島の親族にも筆舌に尽くしがたい経験があった。その人たちの歳月と2016年の再審無罪までを記録した『在日韓国人スパイ捏造事件——政治犯11人の再審無罪への道程』(2023、李昤京監訳、明石書店)の日本での翻訳出版をきっかけに、韓国での人権弾圧にとどまらない植民地支配以来の在日コリアンの歴史をあらためて考えたい。済州島出身の在日コリアンは、日本の植民地支配下で日本に渡航せざるをえず、解放後には済州島4・3事件と南北分断の中で事実上の離散家族となってしまった。在日コリアンの歴史の中に政治犯事件を位置づけ、日本社会との関わりについて考えていく。

平和・コミュニティ研究機構特別任用研究員、本学兼任講師
李 昤京(リ・リョンギョン)

2003年聖公会大学NGO大学院修士課程修了、2005年本学大学院法学研究科政治学専攻博士前期課程修了、2011年同博士後期課程単位取得満期退学。2009年9月からフェリス女学院大学非常勤講師、2011年4月から本学兼任講師(いずれも現在に至る)。本学平和・コミュニティ研究機構特別任用研究員。2011年2月から韓国国家記録院海外記録調査委員。政治学専攻、現代韓国の人権、済州島と日本をつなぐ生活圏と人の移動などを研究。共著に進藤榮一編著『中国・北朝鮮脅威論を超えて東アジア不戦共同体の構築』(2017)、訳書に『草 日本軍「慰安婦」のリビング・ヒストリー』(2020)など。

詳細情報

名称

公開講演会「在日韓国人スパイ捏造事件の傷跡——韓国内関連者の苦難を記憶する」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 無料

主催

平和・コミュニティ研究機構

お問い合わせ

平和・コミュニティ研究機構事務局

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