国際シンポジウム「高成長下の政府と企業:東アジアの経験」

INFORMATION

  • 2019年12月14日(土)9:30~18:30
  • 池袋キャンパス 15号館(マキムホール)3階 M302教室

シンポジウムでは、戦後日本・台湾・韓国・中国からなる東アジアの高度経済成長を経済史的に実証してその国際比較を試み、さらに南アジアから東アジア経済開発モデルを相対化する。東アジアは1950年代半ばから高成長を成し遂げた日本経済をはじめ、工業化に基づく高成長を経験し、開発途上国から先進国ないし中進国となった。このような高成長を、隣接する国々が、時間差をおきながら成し遂げたのは人類史上、東アジアに限られている。

第一セッションでは、自動車産業と石油化学産業を取り上げて政府政策が個別産業の育成に与えた効果を分析し、政府と市場の補完性を検証する。第二セッションでは、電子産業をめぐる政策の転換を検証して東アジア高成長史の特徴を抉り出し、キャッチアップの後発走者として登場している南アジアの視点をもってその相対化を図る。第三セッションでは、貯蓄不足を補うための外資導入が技術移転とともに後発国の経済成長に及ぼした効果を明らかにする。

開会挨拶

司会

本学経済学部経済学科教授
湊 照宏
本学経済研究所長
佐藤 有史

第1セッション「産業政策と重化学工業化」

司会

本学経済学部経済学科教授
須永 徳武

「輸入代替と企業行動:台湾における自動車産業の発展史(1953-1985)」

陽明大学人文与社会教育中心副教授、台湾経済史
洪 紹洋 氏

国立政治大学経済学博士。『台湾造船公司の研究—植民地工業化と技術移転』御茶水の書房、2011年など。

「韓国における自動車産業の発展と産業政策」

韓国・江陵原州大学校国際通商学科、産業経済史
呂 寅満 氏

東京大学経済学博士。経済史学編集委員。『日本自動車工業史—小型車と大衆車による二つの道程』東京大学出版会、2011年など。

「忠肥・総合化学と韓国石油産業」

本学経済学部経済学科教授、経済史
林 采成

討論者

本学経済学部准教授
菊池 航
本学経済学部教授
岡部 桂史

第2セッション「電子産業政策と企業」

司会

本学経済学部経済学科教授、経済史
林 采成

「台湾電子産業の発展:比較優位とFDI」

台湾大学経済学科名誉教授、台湾経済史
呉 聰敏 氏

University of Rochester 経済学博士。中華民国中央銀行理事。“A Trade History of Taiwan,” in John J. McCusker ed., History of World Trade since 1450, Basingstoke Hampshire, England: Macmillan, 2005 など。

「韓国電子産業のキャッチアップ」

誠信女子大學校経済学科准教授、韓国経済史
朴 基炷 氏

ソウル大学校経済学博士。『植民地期朝鮮の国民経済計算—1910‐1945』(共著)、東京大学出版会、2008年など。

「Industrial policy comparison between East Asia and India: Focusing on the electronic industry」

Jawaharlal Nehru University・CEAS・准教授、開発経済学
Jitendra Uttam 氏

ソウル大学校経済学博士。The Political Economy of Korea: Transition, Transformation and Turnaround, Palgrave Macmillan 2014 など。

討論者

本学経済学部教授
湊 照宏
城西大学経済学部准教授
河村 徳士 氏

第3セッション「外資と産業発展」

司会

大妻女子大学 社会情報学部教授
山崎 志郎 氏

「韓国総合製鉄所の初期技術学習」

落星台経済研究所専門委員、韓国経済史
朱 益鍾 氏

ソウル大学経済学博士。『大軍の斥候—韓国経済発展の起源』日本経済評論社、2011年など。

「高度成長初期台湾におけるインフラの構築と運営:鉄道を中心として」

台北大学歴史学系教授、台湾経済史
蔡 龍保 氏

国立台湾師範大学歴史学研究所博士。台北大学教務長。『推動時代的巨輪:日治中期的台湾国有鉄路(1910-1936)』台湾書房出版有限公司、2007年など。

「韓国経済発展と直接投資の再考」

北海道大学経済学部准教授、地域経済学
韓 載香 氏

東京大学経済学博士。『パチンコ産業史—周縁経済から巨大市場へ—』名古屋大学出版会、2018年など。

討論者

東京大学名誉教授
武田 晴人 氏
独立行政法人経済産業研究所・研究グループ研究員
張 紅詠 氏

総合討論

司会

本学経済学部経済学科教授
湊 照宏

詳細情報

名称

国際シンポジウム「高成長下の政府と企業:東アジアの経験」

内容

9:30~9:50
開会挨拶

10:00~12:00
第1セッション「産業政策と重化学工業化」

13:30~15:30
第2セッション「電子産業政策と企業」

16:00~18:00
第3セッション「外資と産業発展」

18:00~18:30
総合討論

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

主催

経済学部/経済研究所

共催

科研費基盤研究(B)17H02554(研究代表者:林采成)

お問い合わせ

経済研究所

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