公開セミナー「新訳でプルーストを読破する」第12回「消え去ったアルベルチーヌ」

INFORMATION

  • 2019年7月13日(土)14:00~16:00
  • 池袋キャンパス 11号館3階 A304教室

長大かつ難解な小説として名高い『失われた時を求めて』を、岩波文庫から刊行中の吉川一義氏による親しみやすい新訳で読み通す連続公開セミナーの第12回。いよいよ物語は佳境に入り、同棲相手アルベルチーヌの予期せぬ出奔が主人公「私」にもたらした深い苦悶につづき、母とのヴェネツィア旅行が語られる。プルースト自身の悲痛な体験(住みこみの運転手で秘書でもあったアゴスチネリとの離別)をとりこんだこの巻は、作者の死後に刊行された部分にあたるだけでなく、1986年、彼が死の直前に手をいれた(大幅な削除を示唆する)タイプ原稿の発見により、大きな議論を呼んだ。草稿と複雑な執筆過程に詳しい専門家、中野知律氏をお迎えし、この特異なエピソードの読みどころを探る。

講師

一橋大学大学院社会学研究科教授
中野 知律 氏

1989年、「消え去ったアルベルチーヌ」の複雑な執筆過程を明らかにした論文により、パリ第4大学にて博士号(文学)を取得。2003年より現職。著書に、『プルーストと創造の時間』(名古屋大学出版会、2013年)、プルーストの草稿ノート「カイエ 54」の批評校訂版(Brepols/BnF、2008年、共編著)、訳書に、ジュリア・クリステヴァ『プルースト——感じられる時』(筑摩書房、1998年、第16回渋沢・クローデル賞フランス大使館・エールフランス特別賞)、フィリップ・ミシェル゠チリエ『事典プルースト博物館』(共訳、筑摩書房、2002年)などがある。

司会

本学文学部文学科フランス文学専修教授
坂本 浩也

詳細情報

名称

公開セミナー「新訳でプルーストを読破する」第12回「消え去ったアルベルチーヌ」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 無料

定員145名(先着順)

主催

文学部文学科

備考

全14回。第13回は2019年9月に開催予定。かならずテキスト(プルースト作・吉川一義訳『失われた時を求めて』第12巻「消え去ったアルベルチーヌ」岩波文庫、2018年)をあらかじめ通読のうえ、ご持参ください。

お問い合わせ

学部事務1課(文学部)

お使いのブラウザ「Internet Explorer」は閲覧推奨環境ではありません。
ウェブサイトが正しく表示されない、動作しない等の現象が起こる場合がありますのであらかじめご了承ください。
ChromeまたはEdgeブラウザのご利用をおすすめいたします。