公開セミナー「詩を翻訳することの可能性/不可能性をめぐって」

INFORMATION

  • 2018年4月21日(土)14:00~17:30
  • 立教大学池袋キャンパス
    太刀川記念館3階 カンファレンス・ルーム

どのようなジャンルであっても文学作品の翻訳はさまざまな困難を含む営為であると同時に、テクストの新たな可能性が顕現する創造的な瞬間と関わっている。また、単一の言語の領域では不可視となっている言語活動の土台そのものやその文化・政治的背景に光の当たる場面を生み出す。このセミナーでは、とりわけ翻訳に纏わる困難があると思われる詩のジャンルを中心に、日本語から他言語へ、他言語から日本語への双方向の観点から、翻訳をめぐる問題、翻訳という視座から明らかになる問題を多面的に検討したい。

講師

国際日本文化研究センター教授
坪井 秀人 氏

1987年、名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。1990年、名古屋大学より文学博士授与。金沢美術工芸大学、名古屋大学を経て、2014年より現職。日本と東アジアおよび北米にまたがる環太平洋の空間における、難民を含んだ種々の移動と、それに伴う抑圧や抵抗のありようについて、文学や芸術にかかわる運動を対象に研究。主な著書として『萩原朔太郎論 <詩>をひらく』(1989)、『声の祝祭 日本近代詩と戦争』(1997、日本比較文学会賞50周年記念特別賞)、『戦争の記憶をさかのぼる』(2005、やまなし文学賞(評論・研究部門))、『感覚の近代 声・身体・表象』(2006)、『性が語る20世紀日本文学の性と身体』(2012、第4回鮎川信夫賞)などがある。

早稲田大学教育・総合科学学術院教授
金井 景子 氏

1989年、早稲田大学大学院国文科博士後期課程満期退学。亜細亜大学を経て、2003年より現職。正岡子規や川端康成を中心とした日本近現代文学の研究に加え、ジェンダーフリーと国語教育との結びつきについて、さまざまな年齢を対象として学校制度の内外において実践的模索を続けている。著書として『真夜中の彼女たち 書く女の近代』(1992)、共編著として『女子高生のための文章図鑑』『男子高生のための文章図鑑』(1993)、『文学がもっと面白くなる 近代日本文学を読み解く33の扉』『幸田文の世界』(1998)、『ジェンダー・フリー教材の試み 国語にできること』(2001)などがある。

Institut National des Langues et Civilisations Orientales教授、本学招へい研究員
エマニュエル・ロズラン 氏

1995年、フランス国立東洋言語文化研究所博士課程修了、東洋学博士。日本近・現代文学研究、特に正岡子規、森鴎外などの明治文学研究では第一人者と目され、「名のわづらひ鴎外森林太郎の署名について」などの著作をはじめ、19世紀から20世紀の日本の文学と文化について多くの業績をもつ。著書として、Litterature et genie national. Naissance de l’histoire litteraire dans le Japon de la fin du XIXe siecle, 2005(文学と国民性 19世紀日本における文学史の誕生)、翻訳として Masaoka Shiki, Un lit de malade six pieds de long, 2016(正岡子規『病状六尺』、小西国際交流財団 2017年度日仏翻訳文学賞授賞)、日本語論文として「日本の人文社会学書を仏訳する なぜ? 誰のために?」(小野潮訳)『日仏翻訳交流の過去と未来 来るべき文芸共和国に向けて』(2014)などがある。

本学文学部教授
澤田 直

1994年、パリ第1大学大学院哲学科博士課程修了、哲学博士。流通経済大学、白百合女子大学を経て、2006年より現職。サルトルやジャン=リュック・ナンシーを中心にフランスの哲学と思想、とりわけ哲学と芸術の関係をテーマとする。また、現代のフランス語圏作家の作品の翻訳にも携わり、北アフリカやカリブ海の文学に関する考察も行っている。主な著書として、『新・サルトル講義 未完の思想、実存から倫理へ』(2002)、『<呼びかけ>の経験 サルトルのモラル論』(2002)、『ジャン=リュック・ナンシー』(哲学の現代を読む 2013)などがある。

司会

本学文学部教授
金子 明雄

詳細情報

名称

公開セミナー「詩を翻訳することの可能性/不可能性をめぐって」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 無料

主催

文学部文学科日本文学専修

共催

立教大学日本文学会

お問い合わせ

学部事務1課(日本文学専修担当)

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