公開シンポジウム 「セレブリティの呪縛:18~20世紀フランスにおける著名作家たちの肖像」

INFORMATION

  • 2018年11月24日(土)13:00~19:30
  • 池袋キャンパス 11号館3階 A304教室

現代のセレブリティやスターのような、不特定多数の視線に晒される存在の先駆けとして、18~20世紀フランスで活躍した作家・芸術家・思想家たちを捉え直そうとする試み。創作活動によって彼ら彼女たちが「著名人(セレブリテ)」になったのは紛れもない事実である。だが、同時に、「著名性(セレブリテ)」は彼ら彼女らの作品の創造や思索にも決定的な影響を与えたのではないか。サルトルにはじまり、ピカソ、ユルスナール、バルザック、サンド、スタンダール、シャトーブリアン、ルソー、ヴォルテールといった有名作家・芸術家・思想家たちが、「著名性」ととり結ぼうとした関係について検討する。

講師

和洋女子大学人文学部准教授
小澤 京子 氏

和洋女子大学人文学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科で博士号取得。18-19世紀フランスにおける建築・都市イメージについての研究のほか、「身体と空間」という観点から、映画論やファッション論までも手がける。主な著書に『ユートピア都市の書法:クロード=ニコラ・ルドゥの建築思想』(法政大学出版局、2017年)、『都市の解剖学:建築/身体の剥離・斬首・腐爛』(ありな書房、2011年)。他に『ストローブ=ユイレ:シネマの絶対に向けて』(共著、森話社、2018年)、『破壊のあとの都市空間:ポスト・カタストロフィーの記憶』(共著、青弓社、2017年)などがある。

東京大学大学院人文社会系研究科研究員
片岡 大右 氏

東京大学大学院人文社会系研究科研究員。同研究科で博士号取得。専門はフランス革命期から19世紀前半にかけてのフランス文学および社会思想史であるが、日本の文芸批評なども論じ、多様な分野で活躍する注目の研究者。著書に『隠遁者、野生人、蛮人—反文明的形象の系譜と近代』(知泉書館、2012年)、『共和国か宗教か、それとも—19世紀フランスの光と闇』(共著、白水社、2015年)、『論集 蓮實重彦』(共著、羽鳥書店、2016年)などがあり、極めて重要な訳書としてポール・ベニシュー『フランス・ロマン主義』四部作(共訳、水声社、2015年~)などがある。

神戸大学大学院国際文化学研究科教授
坂本 千代 氏

神戸大学大学院国際文化学研究科教授。東京大学人文科学研究科仏語仏文学博士課程中退。リヨン第二大学で博士号取得。専門はフランス19世紀文学で、女流作家ジョルジュ・サンド研究の第一人者。『マリー・ダグー19世紀フランス伯爵夫人の孤独と熱情』(春風社、2005年)、『ジャンヌ・ダルクのロマン主義的解釈』(北部大学出版局、1999年、仏語)、『ジョルジュ・サンド』(清水書院、1997年)、『愛と革命ジョルジュ・サンド伝』(筑摩書房、1992)、『ジョルジュ・サンドと四人の音楽家 リスト、ベルリオーズ、マイヤベーア、ショパン』(共著、彩流社、2013年)など多数の著書がある。

獨協大学外国語学部専任講師
根木 昭英 氏

獨協大学外国語学部専任講師。東京大学大学院総合文化研究科を経て、パリ第四大学で博士号取得。20世紀フランスの哲学者・作家ジャン=ポール・サルトルについて、美学・倫理・政治といった領域を横断する斬新な解釈を提示している。『「失敗の詩学」:サルトルにおける文学とモラル』(パリ第四大学博士論文、2016年)のほか、『サルトル読本』(共著、法政大学出版局、2015年)、『サルトルの〈シチュアション〉』(共著、エルマン、2013年、仏語)といった共著があり、さらには「実存の場所としての文学—J.-P.サルトルにおける文学的コミュニケーションの問題」(『レゾナンス』7号、2011年)など多数の論文を発表している。

神戸大学大学院専任講師
松井 裕美 氏

神戸大学大学院国際文化学研究科専任講師。東京大学総合文化研究科研究科修士課程を経て、パリ西大学ナンテール・ラ・デファンス校で修士号および博士号取得。専門は近現代西洋美術。ピカソを中心とするキュビスムの芸術家を中心に、19世紀から20世紀にわたる前衛芸術と文学、科学の関係を多角的に論じている。著書に『20世紀における戦争のイメージ—キュビスムからシュルレアリスムへ』(編著、レゼディション・デュ・ネ、2017年、仏語)、『身体の構築と定義』(共編著、レゼディション・デュ・ネ、2015年、仏語)などがあり、訳書にジョルジュ・ディディ=ユベルマン『受苦の時間の再モンタージュ』(共訳、ありな書房、2017年)などがある。

近畿大学文芸学部教授
松村 博史 氏

近畿大学文芸学部教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。専門はバルザックを中心とする19世紀フランス文学・文化史であるが、近年はこの時代の文学と医学の関係についても注目すべき研究を発表している。『対訳フランス語で読む「ゴリオ爺さん」』(編著、白水社、2016年)、『バルザック生誕200年記念論文集』(共著、駿河台出版社、1999年)、『テクストの生理学』(共著、朝日出版社、2008年)、『近代科学と芸術創造』(共著、行路社、2015年)や、「私生活空間の生理学—バルザック『私生活情景』から風刺画による表象まで」(『近畿大学教養・外国語教育センター紀要』1号、2011年)など著書・論文多数。

白百合女子大学文学部専任講師
村中 由美子 氏

白百合女子大学文学部専任講師。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程を経て、パリ第四大学およびルーヴァン・カトリック大学で博士号取得(共同博士課程)。20世紀フランス文学、とりわけマルグリット・ユルスナールの作品を専門とする気鋭の研究者。主要論文に「マルグリット・ユルスナールのバロック的エクリチュール—『火』[1936]における倒錯のテーマの分析」(『仏語仏文学研究』第50号、2018年、仏語)、「マルグリット・ユルスナールによる古代の発見を示す未刊の作品—『古代詩篇』と若き日の詩集」(『仏語仏文学研究』第48号、2016年、仏語)などがある。

日本学術振興会特別研究員(本学)
齋藤 山人 氏

日本学術振興会特別研究員PD(本学)。東京大学大学院総合文化研究科博士課程を経て、パリ第七大学で博士号取得。専門はルソーを中心とする18世紀フランス文学・思想で、「モード」や「滑稽」の概念とルソーの著作との関係について研究を進めている。「囀るラモー:ディドロ『ラモーの甥』と斜交いの系譜学」(『「百科全書」・啓蒙研究論集』1号、2012年、仏語)、「ジャン=ジャック・ルソーにおけるモードと地方表象」(『超域文化科学紀要』18号、2013年、仏語)、「裸体の回復/秘匿:ルソーにおける自然的身体の問題」(『身体の構築と定義』所収、レゼディション・デュ・ネ、2015年、仏語)などがある。

本学文学部教授
桑瀬 章二郎

コメンテーター

京都大学人文科学研究所准教授
森本 淳生 氏

京都大学人文科学研究所准教授。京都大学大学院文学研究科博士課程を経て、クレルモン第二大学で博士号取得。専門はヴァレリーを中心とする19世紀、20世紀フランス詩だが、18世紀フランス小説から日本の20世紀文芸批評まで幅広い対象を扱い、近年とりわけ文学とメディアの関係について注目すべき研究を発表している。『ポール・ヴァレリー:主体とイマジネールの生成』(ミナール、2009年、仏語)、『小林秀雄の論理—美と戦争』(人文書院、2002年)、『<生表象>の近代—自伝・フィクション・学知』(単編著、水声社、2015年)、『ヴァレリー集成Ⅲ詩学の誕生』(共編訳、筑摩書房、2011年)など、著書訳書多数。

本学名誉教授
吉岡 知哉
本学異文化コミュニケーション学部教授
小倉 和子

詳細情報

名称

公開シンポジウム 「セレブリティの呪縛:18~20世紀フランスにおける著名作家たちの肖像」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 無料

主催

文学部文学科

備考

お問い合わせ

学部事務1課 文学科フランス文学専修担当

TEL:03-3985-3392

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