公開講演会「出エジプト、征服、記憶の錬金術(Exodus, Conquest and the Alchemy of Memory)」

INFORMATION

  • 2017年6月1日(木)18:30~20:00
  • 池袋キャンパス 12号館地下1階 第1・2会議室

出エジプトとカナン征服についての聖書伝承は、文化史的記憶の例、すなわち一集団の、同時代的意味を持つ過去の説明と捉えてアプローチするのが最善である。本講演では、記憶の社会的枠組み、記憶が結晶化した歴史的経路、そして集合的記憶を形成した文学的テクニックについて紹介する。出エジプト・征服物語の背景は、カナンにおけるエジプト帝国の崩壊という特徴と、先住の巨人族伝説を彷彿とさせる(廃墟や巨石などといった)景観という特徴を有している。この記憶はイスラエル出現の時代において、新たな民族宗教アイデンティティの創出に貢献し、またそのアイデンティティは今日まで保持されているのである。

詳細情報

名称

公開講演会「出エジプト、征服、記憶の錬金術(Exodus, Conquest and the Alchemy of Memory)」

内容

《講師》
Ronald Hendel 氏(カリフォルニア大学バークレー校近東学部教授)
【略歴】
Ronald Hendel教授は1985年にハーヴァード大学で学位を取得し、1999年以来、カリフォルニア大学バークレー校、近東学部において、ユダヤ学の講座を担当し、また大学院では古代史と地中海考古学を教授している。現代のアメリカを代表する聖書学者として、Hendel教授は、宗教史、本分批評、言語学、比較神話学、文学、文化的記憶など、様々な角度からヘブライ語聖書にアプローチしてきた。教授は、ヘブライ語本文の批判的な版であるオックスフォードヘブライ語聖書の主幹編集者である。また、イェール・アンカー・バイブルシリーズで創世記についての新しい注解書を作成中である。1999年には、アメリカオリエント研究会から、フランク・ムーア・クロス賞を受賞している。これまでの著作には、The Text of Genesis 1-11: Textual Studies and Critical Edition(Oxford,1998)、Remembering Abraham: Culture, History, and Memory in the Hebrew Bible(Oxford, 2005)、Reading Genesis: Ten Methods(編著者; Cambridge, 2010)、The Book of Genesis: A Biography(Princeton, 2013)などがある。

対象者

本学学生、教職員、校友、一般
※申込不要、入場無料

主催

キリスト教学研究科

後援

日本聖書学研究所

お問い合わせ

キリスト教学研究科
有住 航(教育研究コーディネーター)

TEL:03-3985-4779

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