2004年7月24日 第10回 対人援助技術セミナー 受講報告

カウンセリングマインドの体験レッスンPartⅥ
―今までの私と今の私―

講 師:本研究所所員・コミュニティ福祉学部教授 福山清蔵

報告者:
立教大学理学部数学科3年 出島尚美


 私は、学部専攻が理学部数学科ということで、また教養科目でも福祉関係は取ったことがなかったので、今回のようなカウンセリングマインド体験に初めて触れて、正直、今回の講習の内容とカウンセリングがどう結びついているのかがはっきりとはよくわかりませんでした。私が今回の講習に参加したのは、「自分を知る、見つめる」ということが、これからの人生において様々な状況に遭遇した際に役に立つだろうと考えたのと、大学生活の中、数人での討論というような機会はなかなかないですが、このような討論において自分の意見をはっきり述べたり、人の意見を聞いてそれについて考え、それを受け入れるということが、良い人間関係を築くことや、社会の一員となるうえで大事なことだと思うので、このような機会は積極的に参加したいと思ったからです。このように私は、カウンセリングについては何も考えていなかったのです。

 しかし、講習会参加の感想文作成という機会が与えられたの機に、先に述べた「結びつき」について今までの実体験を考えてみると、今、私なりの考えが浮かんできたような感じがします。それについて、書きたいと思います。

 私は、大学2年生のある時期、「今私は何のために生きているのだろう?」、「何を目標に生きれば良いのだろう?」、などと大学に通って、友達と遊んで、アルバイトをして、というような生活に疑問を持ったことがありました。ただ、ふとこのような考えが頭に浮かんだのではなくて、今考えてみると、アルバイトで仕事の要領が悪いことで怒られて、自分に自信をなくしてしまったことを機に、自分ではわからないうちに友達関係や家族関係、日常生活について、すべてが嫌になり、自己嫌悪に陥っていたからだと思います。今思えば、その期間は五ヶ月から半年ととても長い期間だったと思います。

 しかし私は、このモヤモヤした気持ちからすぐに脱出したいと思いました。その時にしたことというのが、ある本を読んだことをきっかけに始まりました。それが「自分自身を見つめる、自分の気持ちに正直になる」ということにつながっていると思います。つまり、そのモヤモヤした気持ちというのは、精神不安定状態、ウツ状態であり、そこから脱出できたのは「自分自身を見つめる、自分の気持ちに正直になる」ということを実践したからなのです。言い換えると、「自分自身を見つめる、自分の気持ちに正直になる」ことは、カウンセリングをすることと結びついている、ということです。

 具体的にあげると、私はモヤモヤ状態から脱出しようと思い、まず、自分は何をしたいのか考えました。私はその時まで、数学科ということから、システムエンジニアになろうと思っていました。その理由として、システムエンジニアという名がかっこいい、両親が数学科卒ならではの職業に就くことを望んでいる、というのも大きな理由でした。しかしじっくり考えてみると、本当にやりたいことではないということに気付きました。私は食べ物に関わることが大好きでした。本当にやりたいのは、食品会社に入り、食物に関わることなんだ!と自分に正直になりました。いざそう思っても、なかなか両親に言う勇気が湧きませんでしたが、思い切って言い出しました。すると意外にも、「やりたいことをやりなさい」というように言ってくれました。

 この私の実体験と今回の講習内容を照らし合わせてみると、「本当にやりたいことを考える」ということが、講習の中で、自分の好きな数字を考えたり今までの人生について振り返ったりしたことであり、「両親にその意を伝える。」ということが、みんなでそれについて討論するということに関わっているのではないかと考え付きました。

 自分自身を見つめ考え、それを人に伝えて話し合うということということが今回の講習と実体験で、いかに大事かということがわかりました。時間が足りない現代の社会、忙しい社会だからこそ、自分を見つめて考え、人と意見を交換し合うことが大事だと思います。
 

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